2023年07月07日

鞘塗り蒔絵 漆上げ・・・

鞘塗り蒔絵 漆上げ・・・

7月に入り、今日は七夕です。
しかし、相変わらずの大雨で七夕どころではありません。
せめて、作業ではキラキラと行きたいところです(^-^;


鞘塗り蒔絵の作業は、コツコツと進めております。
7月に入ってからは、レリーフ状に絵柄を盛り上げるため
「漆上げ」という技法で漆を何度も重ね塗りしています。


テスト用の蒔絵でも同様に漆上げを行いました。
梅鉢紋はフレームベースの色味を弁柄と黒の2色に塗り分けてテストです。


このフレームや松葉に研ぎ出し梨地漆を塗って
梨地粉を蒔きます。。。


テストですから、粉の大きさや量も変化させて蒔いてみました。
上から描く細かい金蒔絵との関係なども確認して行きます。


さて、別のご依頼案件も幾つか並行して進めております。


こちらはある程度進んでいる薔薇のチャーム。
思いのほか手間取っております(^^;


そしてこちらは、、、卓上プレートのご依頼品。
個人所蔵されてらっしゃる著名な方の書を
卓上プレートにされたいとのことで、製作を承りました。


桂材を購入し、、、


レーザー彫刻を施して、、、


基本的に拭き漆で仕上げて行きます。。。

う~む、カットする前に木固めしてしまうとは、、、
ちょっと工程が逆転してしまってますね。

本来は、カット(加工)→レーザー彫刻→漆塗り
だと思いますが、カットするタイミングを逸してしまい、
先走りしてしまいました!(^^;

ま~それでも何とか仕立てて行きましょう。
つづく。。。
  


2023年05月29日

金継ぎも、ようやく中塗りへ・・・

金継ぎも、ようやく中塗りへ・・・

5月も最終盤になって来て、
大きな台風が南から上がって来ているせいか
今日はとっても蒸し暑い日となりました。
しかも、もう梅雨入りとなったそうで!(^^;

そんな中、しばらく前に始めた金継ぎご依頼品は
ようやく錆付け後の乾燥が終わり、中塗りを開始します。


カプセルに収まっている金継ぎさんたち。。。
錆固めしてから丸3週間くらい、
このカプセル室(ムロ)に入ってしっかり湿気を吸ってますから
割れ目の奥=接着で付けた麦漆やコクソまで
だいたい乾燥してきたんじゃないでしょうか!?


さて、そんな中、他の修理案件、そして鞘塗りの最終蒔絵など、
控えているご依頼品が多数あり、
新規のご予約もかなり詰まって来て、いっぱいいっぱいの状態です。

なかなか手が回らない様子になって来ましたが、
6月から更に巻き巻きでやって参りましょう。(^-^;


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:11Comments(0)制作日記漆塗り修理

2023年05月05日

金継ぎもコツコツと・・・

金継ぎもコツコツと・・・

ゴールデンウィークも後半に入りましたが、、、
連休中も毎日何かしらの作業をやっております。

暫く前に開始した金継ぎ作業は、
あれから徐々に歩を進めまして、
ここ数日も錆付けをチビチビとやっております。


錆付けもいよいよ終盤に入って来ました。
竹串でハミ出た錆を除去。

竹串は金継ぎの時に何かと活躍してくれます(^.^)


形状の難しいナス型器も、
何度も錆付けを繰り返しました。


これが最後と思われる粗研ぎを入れて、、、


粘土のような感じで少し盛り上げるように錆付けしました。
ひだ状の形状は、成形が難しいですね(^^;


連休中は、幾つものご依頼品を並行して進めておりますが、
一つひとつ本当にコツコツとやっている感じです。
そんな中、修理品を連休中にお二つ納品出来ました。

金継ぎの器たちも、ようやく次の段階に入れそうですね。
はやる気持ちを抑えて乾燥時間をしっかり取りつつ、
またコツコツと進めて参りましょう。

つづく。。。


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 16:19Comments(0)制作日記漆塗り修理

2023年04月27日

薄器修理ご依頼品届く・・・

薄器修理ご依頼品届く・・・

4月に入って、修理のお問い合わせ、ご依頼も
非常に多くなっております。

もしかしますと、コロナ明けに向かって世の中が活動的になり、
ストップしていたものが急に動き出したのではないかな~と思ったりもします(^^;


こちらはつい先日届いた螺鈿入りの薄器。
ご依頼主が茶器としてご愛用されてらっしゃる御品とのことです。

蝶の翅に貼付された毛打ち入り螺鈿が剥がれており、
この修理となります。


まずはセロハンテープで仮止めされた状態から、、、


水で濡らして、慎重に取り外しました。


ひびが入っている螺鈿の裏にくっついてきたセロハンテープも、、、
これ以上螺鈿が割れないよう、水でしっかり濡らしながら
物凄く慎重に取り外しました(^^;


セロハンテープは、すべて植物由来成分で出来ており、
水で濡らすと粘着面も含めてふやけて来るんです。
従って、こういう時は水の出番であります(^.^)


長年の乾燥による木地収縮で、
螺鈿が木地の動きについて行けずに
剥がれてしまったのでしょう。


この螺鈿さんは、かなり膨らんだクセがついております。
だいぶ頑張ってくっついていたようですが、
とうとう剥がれてしまったのですね。


これから本御品もしっかり修理して行きましょう。
つづく。。。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 16:42Comments(0)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り修理

2023年04月22日

タンポづくり・・・

タンポづくり・・・

必要になったので、久しぶりにタンポづくり。
摺漆には欠かせないアイテムです(^.^)


ティッシュを折り畳んで、、、


小さくします。。。


ラップで包んで、、、


さらにカット綿で包んで、、、


最後にガーゼで包み、、、
セロテープで留めて完成(^.^)

さて、たくさん摺漆しましょうね~。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:25Comments(0)制作日記漆塗り

2023年04月17日

金継ぎ作業スタート・・・

金継ぎ作業スタート・・・

作日は、2月にご依頼頂いてから中々手を付けられずにいた
金継ぎの初期作業を突貫で慣行!


このバラバラになったコーヒーカップが今回のボスです(^^;


麦漆を割れ口に塗って、、、


苦労しながら固定。。。


形状はまとまりましたが、、、
恐らく2次的に麦漆を割れ目に挿入して補強しなければ~ですね。


さてこちらの可愛げなナスさん?は、
欠け部に漆を塗って、、、


アルミホイールギブスして、、、


入って下さい。。。


焼き入れさせて頂きます(^^;


こんがりと、、、


漆焼き付け完了。。。


他諸々あり、、、


仕様不明の金彩アリで、、、
焼き入れずに特殊漆を塗って対応します。


まずはここまで。
半月から一ヶ月ほど麦漆が乾くまで放置となりますが、、、
つづく。。。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 17:37Comments(0)制作日記漆塗り修理

2023年04月16日

和櫛修理ご依頼品届く・・・

和櫛修理ご依頼品届く・・・

また新たな修理ご依頼品=和櫛が届きました。
現在当工房では修理品を幾つか抱えておりますが、
この御品もしっかり修理して行きたいと思います。



螺鈿で車紋様と花や葉があしらわれている櫛です。
菊の花が取れており、他にも幾つか花弁や葉の螺鈿が欠損しているようです。
黒漆が塗られておりますが、螺鈿も含め全体的にもかなり劣化が進んでいます。

まずは螺鈿が剥がれた箇所を水で濡らして確認。。。
なにか溶けて来て綿棒が黒くなりました。
どうやらに何らかの黒色成分が入った膠のようです!


これは膠がだいぶ経年変化して接着力が落ちているようですね。
水で直ぐに溶けてしまいます。

あっさり溶けてベースのフラット面が出て来ました。
しかし、周囲で固く付着している部分あり。カッターで削って見ますと、、、


これは漆のようですね。。。
製作当時、螺鈿が膠で貼られた後に
周囲に上塗りされた黒漆が螺鈿の裏側に回って固まったもののようです。


全体的にかなりの付着物、汚れがあることも確認。
これは、最初にクリーリングしてから修理する必要がありますね。


さて、これからこの御品もしっかり修理、補強して参りましょう。
綺麗に仕上がりますように!(^.^)
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 11:53Comments(2)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り修理

2023年04月09日

鞘塗り 最終蒔絵準備・・・

鞘塗り 蒔絵準備・・・

製作中の鞘塗りは、
最終工程の蒔絵準備に取り掛かっております。


加飾完了している螺鈿。
一旦艶上げして、状態を確認します。


先週蒔き終わっていた城山三峰も、
艶上げして確認です。

そして、鞘全体にまた摺漆を薄っすら施し、
最後の絵柄である家紋、大松の金蒔絵仕様を検討。

家紋、大松は高蒔絵で表現しますが、
幾つかの蒔絵テクを組み合わせますので、
ここは慎重に練習を兼ねて試作を行います。

いよいよ最後の関門となって来ますが、
いつぞや制作した尺八の金蒔絵=山桜、蔓の時を思い出しながら、
検討を重ねて参りたいと考えております。

つづく。。。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 18:27Comments(0)制作日記金箔・金粉漆塗り鞘塗り

2023年03月24日

鞘塗り 栗形再修正・・・

鞘塗り 栗形再修正・・・

本日、鞘塗りの1本(未公開分)がようやく完成しました!

しかし、先日接着した栗形は、、、
今度は金具シトドメの取付穴が少し傾いていることが判明!

普通こういうことないんですが、決着を付けるため
妥協なき戦いを昨日から今日にかけて慣行~(・_・;)


ここに来て気づくとは、、、何たる不覚!
栗形の縦方向も僅かに傾いております。
横方向の傾きは分かったのにこれには気づかないなんて、、、(;'∀')


もう途中の悪戦苦闘は撮影せず、、、
数時間かけて修正完了!やり切った~。

WBCの大谷とトラウトのように
シトドメくんたちもビッタシ決着つけました(^^;


早速隙間に錆付けであります。。。


反対側も。。。
この後、シトドメ穴の傾き修正削りで出来た隙間もコクソで埋めて、、、


そして本日、乾燥したところで
生漆含浸させて錆とコクソの固めを。。。


金梨地粉で描いた城山三峰も、研いで摺漆。。。

本鞘は、まだまだ作業が続きます(^^;





  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:29Comments(0)制作日記漆塗り鞘塗り

2023年03月22日

鞘塗り 栗形接着・・・

鞘塗り 栗形接着・・・

WBCは本日決勝で盛り上がっておりますが、、、
こちら日本刀鞘塗りは、
いよいよ上塗りがだいぶ進んだこのタイミングで栗形接着。
やり直しもあって苦労しております(^^;

☆WBC日米双方頑張って下さい~。
 そして胃に穴が開きそうな?栗山監督にもエール(^-^;


一昨日の様子。一回コクソ(漆パテ)でくっつけましたが、、、
何と、栗形がちょっとだけ傾いていることが判明!
なんてことでしょう!(;'∀')
約5度くらいでしょうか~接着やり直しです(^^;


一旦作ったコクソは練り直して、、、


凹みを成形し直すため、凹み左上側面などに塗り付けます。。。


昨日の接着やり直しの様子。
まずはコクソ乾いた所で削って成形。
これがまた時間がかかります(;'∀')


またコクソを練って、、、


再接着へ~。
ペタペタとコクソ適量付けて、、、


栗形を嵌めてグッと押し付けます~。


反対側からもしっかり押さえて、、、
これで決まってちょうだい!(^-^;

こちらの接着は何とか決まりそうですが、、、
さて、WBCの決着は如何に!?




  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 11:16Comments(0)制作日記漆塗り鞘塗り

2023年03月15日

鞘塗り 蒔絵の段取り・・・

鞘塗り 蒔絵の段取り・・・


鞘塗り蒔絵の段取り。

この城山三峰を金粉で描く手順は、
背面の螺鈿粒で表現した城山と基本的に同じなんですが、、、
上塗りが仕上がって来ているだけに、失敗できない緊張感があります(^^;

こちらは山ですが、もう一方の未公開鞘塗りでは雲。
大きなモチーフに臨む時は、
視野を広くして心を落ち着けないといけませんね。

これからがまた勝負どころであります。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:04Comments(0)制作日記金箔・金粉漆塗り鞘塗り

2023年03月11日

鞘塗り 螺鈿研ぎ出し・・・

鞘塗り 螺鈿研ぎ出し・・・

3月に入ってもう10日経ちました。
だいぶ暖かくなって来ましたが、今日は3.11ですね。
黙禱もしつつ、作業に励みます。

現在のメイン作業となっている鞘塗りは、
螺鈿の上塗りと研ぎ出しが完了し、最初の磨き作業にも入って来ました。

もう一本やっていますので蒔絵になかなか入れずにおります。
そろそろ開始したいところですね(^^;


螺鈿の厚みは0.1mm。
この厚み分となる黒漆の上塗り回数は最低3回です。


上塗り後の研ぎ出し完了。
最後は細かい番手で研いでます。
この後に胴擦りを挟みながら摺漆を3回して、、、


鐺も塗っとかんと~ですね(^^;

つづく。。。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 18:52Comments(2)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り鞘塗り

2023年02月28日

鞘塗り螺鈿の貼付完了・・・

鞘塗り螺鈿の貼付完了・・・

もう2月も終わり、明日から春になりますね~。
今年も早いものです。

鞘塗り螺鈿の貼付が全て完了しました。
以下の写真は鞘背面に配する城山三峰。
螺鈿の粒で夜の城山を表しております。。。


夜遅くに貼り終えました。
ちくちくと星の粒を貼って行くような感じでしたね~。


専用のダンボール室で乾燥させて、、、


螺鈿粒を希釈した漆で一旦固めました。

春に入れば今度は鞘前面の昼の城山三峰を蒔絵で表します。
3月は、、、もう五つ踏ん張りほどはしないといけませんね(^^;

つづく。。。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 20:47Comments(0)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り鞘塗り

2023年01月31日

2月に向けての準備・・・

2月に向けての準備・・・


2023年の1月がやっと終わり、、、
2月に向けての準備がパソコンで進行中。

毎度の製作でかなりデジタルの力も借りておりますが、、、
画面にジッと向かい合っているとやはり身体には悪いですね~。
時々立ち上がって運動です~(^^;


時々プリントアウトも必要です。。。


こちらは鞘塗りの原寸レイアウトプリント。
実物は曲面ですので絵柄配置は微調整が必要になります。

2月もしっかりと制作しないと~ですね。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:04Comments(0)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り鞘塗り

2023年01月29日

黒呂色塗り 完成&発送・・・

黒呂色塗り 完成&発送・・・


鞘塗り完成して発送しました。。。
艶上げの最後の最後まで気が抜けなかったですね~汗。

月末納品という目標は何とか達成、、、と思いますが、
最近は雪とかありますので、順調に無事届くことを願うばかりです(^^;


こちら別件送付品。
久々のPPバンド締め上げです(^.^)


こちらの品も何とか今月中に無事届きますように!(祈)


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 18:33Comments(0)制作日記漆塗り鞘塗り

2023年01月25日

黒呂色塗り 最終磨きへ・・・

黒呂色塗り 最終磨きへ・・・

鞘塗りのもう一件「黒呂色塗り」は、最終磨き段階へ。。。
寒いので漆の乾きが、、、(^^;


2回目の摺り漆と呂色磨きが完了~
だいぶ艶上がって来ました。。。


3回目行きましょう!


作業部屋はあまりにも寒くて、、、
リビングの暖気さん、よろしくお願いします(^^;
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:12Comments(0)制作日記漆塗り鞘塗り

2023年01月23日

長く感じる1月・・・

長く感じる1月・・・

2023年が始まって3週間ちょっと、、、長く感じる1月です。

今月残りの工房作業は、鞘塗りと修理1点がメインです。
しかし、新たなご依頼品にも手を付け出して、、、
早めに動いて来月へ繋げましょう。

今年は兎も角「すぐGo!」です(^^;


ご覧頂けない修理案件。
金梨地粉を使って修理ですが、中々苦労しております(^^;


新しいご依頼品。
粒貝サンプルを幾つか作って、2月の本番へ。。。


だいぶ前に友人から依頼のあった案件も、、、
もう始めんとですね(^^;


納期が無いとついつい、、、ではダンメ!!(;'∀')


そして、、、先日は、前からイクイク詐欺をして中々行かなかった「らぁめん蔵持」へ。


ここのチャーシューはメガ盛り!
スープをすする最後の最後までチャーシューが残っていたのは生まれて初めて。
食べても食べてもチャーシューが一向に減らんとです(^^;
☆上質な麺とスープ、そしてお肉を目いっぱい召し上がりたい方はココへ(笑)
  


2023年01月17日

新頭金完成・・・

新頭金完成・・・

新頭金が完成しました!
お客様へのご確認と承認も得て発送~納品です。


最後の工程=夜光貝プレートの側面に艶アリ黒漆を塗布。。。


乾燥後にマスキングを剥がして、、、


完成です!


裏側から見ますと、、、こんな感じです。


さて、発送へ向けての準備を。。。
今回もカプセル梱包!(^^)


しっかりフタを閉じて、、、


今回は、新バージョンの月面着陸スタイル(^.^)
無事に届いて下さいね~。


楽器パーツの製作は、今回が何度目かですが、
その都度勉強しないといけないことがありますね。

しっかりとご要望に対応できるよう、研鑽を積んで行きましょう。
この度もご依頼頂きまして、まことにありがとうございました!
  


2023年01月13日

新頭金 夜光貝プレート接着・・・

新頭金 夜光貝プレート接着・・・

ご依頼で新しく作り直している頭金。
夜光貝フクロウ円盤をいよいよ真鍮土台(ボタン形状)へ接着させて完成です。

お客様へ念のため接着前の確認をしたところ、
頭金は結構高い温度に耐える必要であることが分かり、
接着方法を急遽変更です(^^;


夜光貝プレート接着の為、真鍮土台をセッティング。
さぁ、エポキシ樹脂で接着しましょうか~と思っておりましたが、
念のためお客様へ諸々確認、、、そして、あることが判明!

頭金は「能管」といった横笛の頭に、溶かした蜜蝋で埋め込まれます。。。
蜜蝋は、その位置や分量の増減が、笛全体の鳴りやバランスを大きく左右する要となるそうです。

お客様からご教授頂きましたが、蜜蝋が溶け出す温度は65~70℃。
頭金を取り換える時はアルコールランプで笛の頭を焙って外す、
頭金を取り付ける時はハンダごてを頭金の取っ手に当てて熱し
蜜蝋を溶かしながら嵌め込む等のご説明があり、、、
頭金の耐熱温度は余裕を持って100℃~120℃ほどは必要であろうかと思われました。

今回作っている夜光貝フクロウ円盤の真鍮への接着では
一般的には熱に強いと言われるエポキシ樹脂を予定しておりましたが、、、
使用している樹脂は熱変形温度が60℃、、、ちょっと低いのでギリ却下!と判断。
危ないところでした~(;'∀')

ということで、300℃の熱にも耐え得ると言われる漆での接着に急遽変更です。
但し、漆は真鍮といった金属に塗ると剥げやすいという難点がありますので、
密着性が上がる漆焼き付け実施~と相成りました(^^;


漆を塗って、トースターで焼き付けます。。。


漆が真鍮土台にしっかり融着しました。。。


これを研ぎまして、、、


呂瀬漆(接着用漆)を焼き付けた真鍮の表面、夜光貝の裏面ともに塗り、、、


丁度頃合いの良い半乾き状態になったところで、


慎重に貼り合わせます。。。緊張!!


しっかりと圧着した上、ズレをキッチリ補正して接着完了!
あとはじっと呂瀬漆の乾燥硬化を待つのみですね。

つづく。。。

  


2023年01月12日

新頭金の螺鈿パーツ・・・

新頭金の夜光貝パーツ・・・

新頭金の夜光貝円盤パーツ製作を進め、ほぼ完成しました。
お客様のご了承が出れば、真鍮本体に接着して完成です。


艶アリの黒漆をフクロウ彫刻の凹部に塗り込み、乾燥完了。。。


いよいよ仕上げに入ります。まずは余分な所をカットし、、、


ダイヤモンドヤスリで円形に削って、、、


慎重に塗面を研磨します。。。


目の細かい研磨フィルムも使って、、、


大枠で完成しました。


更なる輪郭調整と、、、


裏研磨で厚み調整も。。。


真鍮土台との厚み合計=2.5mm。
図面表示のご指定寸法通り。これでOKです!


微細秤で、頭金のご指定重量=3~5gの範囲内に収まっていることも確認。


これでOKを頂けましたら、、、


真鍮土台にくっつけましょう(^^)/