2009年10月11日

月夜がきれい・・・

月夜がきれい・・・

昨晩は九州民芸村の工房に1泊。とっても寒かった。事前に予想はしていたので、車の中に敷くふとんの厚みを増やし、民芸村に置いていた毛布を使用した。それでも結構寒く、就寝中、4回もトイレに行くことに・・・。やっぱり寒いとトイレも近くなるということか。確か今回は、今まで民芸村に泊まった中で一番寒い時期だと思う。

大体夜中にトイレに行くときは懐中電灯が必要になる。車からトイレまでは10mくらいしかないが、何せ山奥なんで真っ暗闇だ。いつも足元が良く見えず、一歩も踏み出せない有様。どこから動物や虫が向かってくるか分からない。ひたすら怖い!ところが今回は違った。お月さんがきれいに明るく光っていたからだ。ありがたいお月さんの光。この季節、寒くなって空気が澄み渡っており、なおさらお月さんはしっかりと輝き、私の足元や周囲を照らしてくれた。おかげで懐中電灯を使う必要もなかった。

五木寛之「人間の運命」最後の一節「闇の中に光を求めて」で、同じような話が出てくる。五木さんは、戦後に九州の父母の実家に戻ったが、福岡と熊本の県境、本当に山深いところだったようだ。夜、当時中学生だった五木さんは大事な用件でお使いに出されたが、提灯ひとつ持たされて山を越えなければならなかった。途中、提灯の火が消えてあたりは真っ暗闇。相当怖い思いをしていたら、雲の切れ間からありがたいお月さんの光。一筋の光が、恐怖で震え上がっていた心を元気づけ、道筋を照らしてくれたおかげで、無事に山を越えられたという。五木さんは、不安な人生を照らす「光」というものがいかに大切かということを、この一節で説いている。人間には「光」が必要なのだ。

五木さんの道中と、トイレまでの10mは比較にならないが、あ~なんてお月さんはありがたいんだろう、お日様はありがたいんだろうと、今回あらためて思った次第。



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タグ :月の光

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Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:07│Comments(0)制作日記
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