2019年07月16日

鞘塗り作業つづく・・・

鞘塗り作業つづく・・・

ここ数日は、鞘塗りの作業ばかりをじっくりとやっております。
中塗り、接着、研ぎ、マスキング…といった諸々を。
やり損なうと大変なので、落ち着いて、先を読んで、段取りを踏んで。。。



 この鞘は、やっと中塗りに入れました。
 しかしながら、、、これは錆固めのときの写真です!
 黒呂色漆の中塗りは2日前に行いましたが、写真無し(^^;


 笄(こうがい)挿入口も、錆を付けて研いで生漆で固めて、、、で
 中塗りにやっと入れました。


 黒呂色漆の一回目中塗り後にしっかり研ぎました。


 この時点で栗形も接着、、、


 麦漆と、、、一部違うものも底に挿入して接着です。


 斜めに差し込み、空気を抜きながら密着させていきます。


 完了!!


 こちらの鞘は、白水牛を接着。
 白水牛というのは初めてですね。。。


 鞘加飾用の螺鈿細工がまた大変になりそうです。
 厚み0.15mmの摺り貝を、さらに摺って0.7~0.8mmに。
 薄すぎても研ぎ出し時に研ぎ破りそうでダメ、
 厚すぎても曲面に馴染まずダメって感じで、、、これが結構気を使います。

 曲面に螺鈿を貼るのは難しかぁ~なのであります。
 最終的に曲面のきついところは、やはり螺鈿に割り入れますか~(^^;


つづく。。。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 01:19 Comments(0)

2019年06月28日

曲禄の塗り作業を開始・・・

曲禄の塗り作業を開始・・・

諸々あって中断していた曲禄塗り直し作業。
この一週間は、やっと再開できまして、
既存の漆塗りを剥いだ素地を調整研磨し、
まずは昨日、木固めから入りました。


 素地調整の様子です。
 粗目のペーパーを平たい木片に回して、素地をしっかり研磨。


 曲面も丁寧に研磨です。


 昨日は、残っていた前脚を研磨。
 これがまた結構複雑で、、、解体できずにおりましので、
 継ぎ目の所が特に研磨しにくく、難儀でした(^^;


 それでもやっと素地研磨完了。
 工房主=切り株くん、この先を見守ってて下さい!
 ☆切り株くんもイモムシくんの惨禍からよく復活しましたね。
  90%がた葉っぱを食べられてたのに。。。


 部材の確認。まずはシンプルな材から塗りをやりましょ~。


 過去に1~2度、塗り直しや修理をしたと思われるこの曲禄。
 下手をすると江戸時代に作られたのかもしれません。
 過去の墨書き跡の下に「令和元年」と記しました。

 江戸~明治~大正~昭和~平成~そして令和と、六時代を経ることになるとしたら、、、
 今後も引き継がれることを思うと、しっかり下地から塗り直さないとですね。


 それにしても蒸します。二つの熱帯低気圧の北上に伴い、夏の空気も一気に日本へ。
 昨日は福岡が全国一の暑さだったとか。。。
 漆の乾きが異常に速い!生漆がすぐ茶色になります(^^;

 木固めのための最初の一箆は、令和を記したこの部材へ!!
 次に誰かが塗り直すことがあれば、もしかするとこの表記を目にするかもしれません(^^)


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:35 Comments(0) 制作日記漆塗り木工

2019年06月25日

駐福岡大韓民国総領事館へ・・・

駐福岡大韓民国総領事館へ・・・


先日、駐福岡大韓民国総領事館の実務官の方から
韓国伝統家具の螺鈿手入れについてご依頼がありまして、
実物を拝見することとなり、急遽伺うことになりました。


 ということで、初めて館内に。そこには素晴らしい調度品が!


 伝統的な品の良い絵柄の螺鈿細工がびっしり!
 背後の衝立や手前のクッションも素晴らしく、思わず見入ってしまいました。
 手前の座椅子は王様がお座りになるものだそうです。


 まずは螺鈿細工の調度品をしっかり拝見させて頂きました。
 螺鈿というのは、塗料との密着性がそれほど強くはないので、
 水をたっぷり含んだ布で拭いたりするのは避け、
 普段は柔らかい毛の刷毛などで埃を掃う程度にして、
 数ヵ月から年に一回程度の間隔で、
 水気を少し含ませ固く絞った布で汚れをゆっくり慎重に
 拭き取ることをされると良いでしょう、、、とお伝えしました。

 試しに調度品を慎重に水拭きしてみると、
 特に上面は布に少し黒く汚れがついてきていたので、
 やはり水拭きは必要という共通認識となりました。



 そうこうするうちに、、、実務官の方が、韓国伝統家具の一部に漆塗りが剥げているところを発見!
 塗りが剥げているのはここだけでしたが、何かの拍子に取れてしまったのでしょう。
 これは目立つということで、当方が補修をすることとなりました。
 ちょっと緊張しますが、現場での補修をしっかりさせて頂きます。
 続きはまた後日に。


 帰り際に、実務官の方から「記念にどうですか?」とおっしゃって頂きまして、
 緊張しながらも(その割に図々しく見えます)、なんと王座に座っての記念撮影!
 私のような者が、お恥ずかしい限りです(^^;
 

今回は、大変興味深く貴重な機会・ご依頼を頂きまして、
大韓民国総領事館の方々に感謝申し上げます。
国家の枠を超えて、螺鈿細工、漆芸といった文化的交流が出来ることを喜びとし、
今後の励みにして行きたいと考えた次第です。  


2019年06月16日

アワビ貝殻磨きの多い日々・・・

アワビ貝殻磨きの多い日々・・・

最近は、他のご依頼も頂いておりますが、
アワビ貝殻を磨くことが多くなっています。

時期的にお急ぎのご依頼(パーツ製作)であるため、
少し優先順位を上げて対応させて頂いております。

大きくて厚い貝殻でないと作れないパーツですので、
貝殻選びの段階から、緊張感を持ってやる必要があります。


 ということで、、、うちの在庫の中でも
 特に大きい超特大をピックアップ!(左列の貝殻です)
 その他の貝殻も、厚みのあるものを選びました。
 虫食い穴が少ない貝殻であることも条件となります。
 

 まずは、使用する部分をディスクサンダーで研磨~。


 特にこの超特大貝殻は模様が綺麗です♪
 しかしながら、、、少し厚みが足りない。(涙!)
 でも次のステージ加工に回します。。。


 水式バンドソーでのカット加工に適した状態にするため、
 必要な領域のみになるようディスクサンダーで大枠カットしました。


これから先の作業は、秘匿事項になりますので公開できませんが、
パーツ形状カット、穴開けをして、サンドペーパー研磨#180~2000まで行い、
ツルツルに磨き上げられた状態になるまで加工します。

かなり難しい穴開けや、磨きの精度が求められているため、忍耐力のいる作業となります。
出来上がった時の達成感はもちろんですが、このご依頼においても、
お客様の喜びの声を頂くことが何よりの励みとなっています。

この夏も大雨や猛暑が来そうですが、、、引き続き頑張りましょう!


☆ムシくんたちの活動にも苦しめられそうですが!(^^;
 (工房主=切り株くんはイモムシくん、私の場合はハチ姉さん!)


 イモムシくんたちに、ほとんど全ての葉っぱを食べられ、
 はげっちょろげになった切り株くん!
 何とか耐え抜いて頑張ろう!(^^)








   


2019年05月28日

琵琶半月完成・・・

琵琶半月完成・・・

琵琶半月が完成しました。
数日前までに大枠で削り出しは終わっていましたが、昨日完成させました。
今回の半月は、これまで作った中でも一番細く、
かなり気を使いながら加工しましたので、
いつも以上に完成までに時間がかかった気がします。
しかし、出来上がりを見ると嬉しくなるのはいつものこと。。。(^^)


 白蝶貝はそれほど真珠層が強固でないため、
 層が剥がれないようヤスリを入れる方向をいつも考えてつつ、
 先端が折れないように配慮しながら削ることが必要です。
 しかしながら、今回はかなりの細さだったので、より配慮が必要となりました。


 配置を変えての撮影。
 向きを変えてみるのも面白いですね。


 半月、、、細い三日月ですね。


 削り出し加工の状態では乳白色。
 貝殻は磨くと全然印象が変わります。



 そして本日、お客様へ納品。
 半月がほんの少し大きかったので、少し木を削って穴の部分を広げ、仮置きしてみました。


 半月を嵌めた琵琶全体像です。


今回の琵琶は小さく、これまでお取り扱いしたものに比べて80%くらいの印象。
それだけ半月も小さかったわけですが、
小さいから逆に難しくなることもある、、、ということが、改めて今回分かりました。

この半月が終わると、次はアワビ貝加工や鞘塗りが。。。
月末に向けてもうひと踏ん張りしましょう。  


2019年05月14日

盛り沢山の工房作業・・・

盛り沢山の工房作業・・・


5月に入って新たなご依頼も幾つかあり、
なかなか作業予定が込み合ってきました。

一昨日、昨日と、工房作業も盛り沢山。


 曲禄は、ほぼ全ての塗り剥ぎが終了。
 一部の難しい部位や状態の良い塗面はそのままに、
 もう少し木部の素地調整が必要です。


 それにしても、この背もたれ部分の剥離作業は大変でした。
 ここが山、、、といっても過言ではなかったです(^^;
 金箔が貼ってあった模様彫り部分は、剥ぎ落すのが難儀過ぎたので、
 ガサガサに荒らした状態にして、漆でガチガチに固めます。

昨日はその他にも諸々作業です↓


 パーツ加工のために、厚みのある部位を含んだ良質のアワビ貝殻を研磨。


 久しぶりにお会いした、向かいのバイク工房さん。
 お話をしているうちに、螺鈿装飾のご依頼あり!!
 今回は、当方のお試しと宣伝用にもするため、
 費用は抑え気味でお引き受けすることになりました。


 まずは、タンクなどを採寸~。

 他ご依頼が詰まっていますので、半年~1年お待たせするかも~汗。


 結構お急ぎの琵琶半月ご依頼も最近ありまして、、、


 他ご依頼の製作の合間で製作していくことに。。。


 半月は意外と大きく、、、いつも白蝶貝のトリーミングに悩みます。。。何とか取れる部位を探して、まずは大枠カット。


そんなこんなで、5月もバタバタと過ぎて行きます。
お待たせしているお客様、
大変申し訳ございませんが、今しばらくお待ち下さい。


 ☆益々モフモフアフロ化してきた工房主=切り株くん。
  見守っていて下さいね~。  


2019年04月30日

平成最後の工房作業・・・

平成最後の工房作業・・・

いつも通り、コツコツ作業しているだけなので
あまり平成最後の・・・とは言いたくないですが、
時代の区切りというタイミングもなかなかないので記事タイトルにします(^^;

諸々の制作を進めておりますが、
曲禄の塗り直しも、その前段階の作業で苦労しています。

元々の下地がしっかりしていないので、
現在、木地の所まで塗りを剥いでいますが、、、


 これがなかなかのハードワーク。この山越えんと~(^^;)
 スポ根っぽくなってきました~(^0^;)


 もうやっぱりガシガシやるしかない、、、金属また出てきた(^_^;)


 塗り剥ぎ全体の40%終了。
 一番気を使う肘掛け部位を無事に削り落とせたので、ちょっと一安心です。


つづきは新時代へ!平成最終工房作業終了~汗。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 14:48 Comments(0)

2019年04月16日

大物の摺漆・・・

大物の摺漆・・・

螺鈿や塗り直しのご依頼などが近頃多くなっておりますが、
最近、珍しく摺漆のご依頼もありました。


 これがまた大きい品物であるため、
 普段使っている小物用の室(ムロ)では用を足さなくなり、
 大きな簡易室を新たに作って対応。


 昨日、最後の摺漆が終わりましたが、、、
 摺漆用に使っている綿製の手袋が、いよいよガチガチに固まってきました。
 漆が浸透して来ないため、手が汚れなくて良いのですが、
 細かい作業には不向きとなり、、、場合によっては手袋を外して作業です(^^;  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 00:05 Comments(0)

2019年04月14日

曲禄の金具外し完了・・・

曲禄の金具外し完了・・・



 昨日、曲禄の金具外しと解体が、やっと終わりました。
 脚を留める大きな釘が4本抜けませんでしたが、このまま塗り直し作業は出来そうです。
 これで次の段階へ。。。


 全部で67個の金具、およそ300本の釘抜き、、、
 錆ついてて頭が取れたり折れた釘も数知れず。
 その都度ペンチで引っこ抜くを繰り返して、、、だいぶ根性要りました(^^;)


 さて、錆ついてどうしても抜けない革留め鉄釘はどうするか、、、


 頭削るべし!


 真鍮製と思われる細板を外して、、、


 あとはきれいに削って終了!!
 穴の位置は、細板を左右逆にすると
 見事に残り釘の位置を外れてくれるので助かりました(^^)/


金具を外した曲禄の躯体。昨日は帰りがけに一つだけ塗装剥ぎをしました。
ちょっと手荒いですが、まずはディスクサンダー#80ペーパーディスクで大枠研磨。


 白いのは胡粉?茶色いのは砥の粉?
 お預かりして間もなく、この2色の下地をチェックしていました。
 漆が剥げた部分から見えたので水拭きしてみたところ、簡単に溶けちゃいました。
 どうやら漆は全く混じってないようで、、、下地としては脆いもののようです。


 一方の面を削ってみると、、、この材木は、杉!?


 ここまで削ったら、、、あとは手研ぎします。
 使用するサンドペーパーは#120~#240くらいでしょうか。。。


曲禄の塗り直し作業は、まさにリフォーム。
家屋の内装やり直しの気分になっております(^^;
大変とは言え、こういうご依頼は滅多になく、隠れている面白い物も出てくる。
おまけに劣化の度合いが酷ければひどいほど、
何とか直して奇麗にした姿を見たくなる、、、
モチベーションは高い!です。(笑)
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 17:34 Comments(0) 制作日記漆塗り

2019年04月01日

2019年度スタート・・・

2019年度スタート・・・


 先日の東京出張の際、新幹線からパチリ☆した富士山と富士川。

新元号がもうすぐ発表されますが、
うちでは「永」や「久」の文字が入るのでは?なんて予想してます。
合わせると「永久」」(^^; しかし、こういう予想は大体当たりませんね(笑)

それはさておき、今日から新年度となりました。
年度始めは諸々せわしくなるのが常ですが、これまでの経緯を振り返りつつ、
更にコツコツ継続して積み重ねて行ったり、新たな挑戦をしようと思う今日この頃です。

春よ、来い - 作詞・作曲/松任谷由実 icon100 *YouTubeより

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 10:16 Comments(0) よもやま話

2019年03月17日

工房の桜が開花しました・・・

工房の桜が開花しました・・・


 今日=3月17日に、糸島工房脇の桜が開花しました。


 今年の開花は早いですね!
 開花予想では福岡が日本一早いということでしたが、
 どうやらその通りのようです(^^)/


 だんだんと暖かくなってきました。
 これから春の陽気が本格化してくることでしょう。

ご依頼頂いているお坊さんが座る「曲禄」の塗り直し。
漆塗り作業の前準備として、まずは金具の取り外しから。

前回は取り外しのテストを行いましたが、これからは本作業です。
金具総数を確認したところ、全部で67個、、、先は長そうです(^^;


 ナンバー01と名付けた、左肘掛け手前の金具から。。。
 釘がしっかり食いついてますが、釘抜きの刃を入れググッと持ち上げて~。


 金具を取り外すと、、、朱漆が焼けてない所が鮮やかですね。


 今日は、工房周りの野良仕事を急遽していた関係で、
 (草や蔦でもの凄いことになってまして~今やらないと、、、汗)
 全部で8ヵ所の金具しか外せませんでした。
 時々ポキッと折れる釘もありますが、順調に外せる感じです。
 次回はもっと頑張って、20~30ヵ所は外すつもりです!!

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:26 Comments(0) 制作日記漆塗り

2019年02月24日

久しぶりの工房作業・・・

久しぶりの工房作業・・・

最近、自宅作業ばかりでしたが、久しぶりに工房で作業を行いました。

1月に2回、2月は今日のみということで、
今年に入ってから工房での作業はだいぶ少ないですが、
これから工房でしかできないご依頼案件が幾つか続くので、
工房へ通う頻度は上がってくると思われます。

ということで、本日の工房作業は、、、
金属加工&釘抜きの試し、そして貝殻研磨です。


 必要な道具は自分で作らないと、、、
 でも、上手く出来るのか不安になりつつ、ともかくゴリゴリと。。。


 まずは、こんなものかと~


 ちょっと入りが悪いようなので、、、


 少し調整加工してから再チャレンジしたところ、、、バシバシ行けました。
 今回作ったオリジナル釘抜きでちょっと浮かせれば、
 あとは既製品の釘抜きで、、、安堵です。。。(^^;


 隠れていた朱漆が現れましたが、だいぶ色が違いますね。。。


 今日はここまで。次回はナンバーリングしながら、
 曲禄(お坊様が座る椅子)の金具をドンドン外していきましょう。
 いつぞや山梨の業者さんから仕入れた鏨は、今回大いに役に立ちそうです^^


 今日散髪されてスッキリした切り株くんの前で、貝殻研磨も。。。
 あ~無理な体勢で剪定してたので、腰が痛たたたた~~~(*_*;
 ちょっと切り過ぎたか、切り株くんの祟りじゃ~汗


 アレコレやって日が暮れて。。。
 新しくなった工房の屋根に、山桜が花を添えてくれてます。
 気持ちの良い工房日和でした~^^

  


2019年02月18日

金継ぎ器たちを大将へ納品・・・

金継ぎ器たちを大将へ納品・・・

いつもお世話になっている料亭の大将から昨年末に預かった器たち。
欠けや割れを修理して、昨日納品しました。


 預かった当初の器たち。。。まあまあ枚数あります(^^;


 傷口に薄く漆を塗って、、、


 トースターで焼いて、、、漆の簡易焼き付けを行いました。


 錆付けなどしつつ、時は過ぎて、、、2月に入りました。
 黒漆で下塗りし、、、


 弁柄漆を塗って、、、


 金粉を蒔いて、、、


 鯛の牙で磨き、、、さらに磨き粉で磨いて完成!


修理に入ってから、2か月以内で現場復帰した器たち。。。
また料亭で存分に活躍して下さい!!^^
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:45 Comments(0) 制作日記漆塗り

2019年01月24日

ビリヤードキューインレイの完成と納品・・・

ビリヤードキューインレイの完成と納品・・・

1月も、もう終盤になってきましたが、
まずはビリヤードキューインレイ納品までの様子をご報告。

今年の仕事始めは、ビリヤードキューインレイの仕上げ作業から。
昨日1月上旬に、最終の研ぎ&磨き作業を行い、ようやく完成と相成りました。


 インレイ表面に何度も差し入れて盛り上がっている透明クリヤーを、
 クリスタル砥石、サンドペーパー、研磨フィルムを使って研いで行きます。


 コンパウンドで磨き作業。研ぎ足が見つかったら、
 一旦研いで研ぎ足を消してから、再度磨きをかけます。
 キューは、かなり細くて丸いので、バフを使った機械磨きはせずに全て手磨きで。


 やっと完成です。キューお尻のインレイと銀箔巻き。


 作り手としては、細かい点で色々と反省点や疑問点などは残りましたが、
 ある程度イメージしていたものには近づけたかと思います。
 今回もたいへん勉強になったご依頼でした。


 キューインレイの完成写真(全体像)です。
 ようやく納品することができました。



 その後、ビリヤードキューインレイを納品したお客様よりご連絡があり、
 平口結貴プロが、1月14日のイベントで今回製作したキューを使われたとのこと。
 凄く光栄なことですが、しかも私へのサインまで書いて頂いて、、、
 たいへん嬉しく思います!!今後のご活躍をお祈りしております(^^)/





  


2019年01月01日

2019年 新年のご挨拶・・・

2019年 新年のご挨拶・・・

新年明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い申し上げます。

2019年は、平成が終わり新しい年号での新時代となります。
時代的には節目となりますが、
工房ではこれまで培ってきたことを踏み固めつつ、
バージョンアップしたり、新しくチャレンジすることが多くなることでしょう。


 元日は、自宅周辺をジョギング。南公園西展望台にてパチリ☆
 大晦日に実家でお腹いっぱい食事を頂いてましたので、今年も結構しっかりと走り込みました。
 朝日が眩しくてとても綺麗だったです!


当工房で恒例となっている「今年の目標漢字一字」ですが、
2019年は「跳」ということに致しました。

昨年は「飛」ということで、スピード感があるよう動いて、
作る物や情報が更に様々な方向、方面へ飛んでいくようなイメージでおりました。
ところが、、、新しいことに挑戦するなどして手間取ることが多く、
ご注文を頂いても、お客様をお待たせすることが多々ございまして、
実際は「地を這う」ような状況になってしまっていたのが情けなかったです(^_^;)

そういうこともありまして、今年は「這う」状況からの脱却を目指し、
幾分か苦しんで這いつくばりつつも、時折ジャンプして(跳ねて)次のステップへ!!
ということで頑張ろうかな!?っと思っております。

次なる目標になる事案は、幾つか見えてきております。
ステップアップする=跳ねる、、、これを今年の目標として
努力していきたいと考えております。



 金比羅神社で初詣。御神酒などを頂きました。
 長期の旅行や出張に行く際は、いつもお参りしている近所の神社です(^^)


 高台から見た福岡市の街並みは、
 少しひんやりした中にも清々しく穏やかな様子となっていました。


明後日の1月3日が仕事始めとなりそうです。
2019年も頑張って参りましょう!  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:17 Comments(0) 制作日記よもやま話

2018年12月30日

2018年 工房仕事納め・・・

2018年 工房仕事納め・・・

今日は工房仕事納めです。
この2018年も様々な制作を行いましたが、
明日で終わりとなりますね。


 今年も、工房の鎮守として繁っていた切り株くん。
 すっかり葉が落ちていますね。
 芽吹きは3~4月頃になるでしょうか。。。


 ずっと製作を進めてきたビリヤードキューインレイも、いよいよ大詰めです。
 シェルパーツの象嵌が終わり、透明クリヤーを6回も筆差しした状態で現在乾燥中。
 昨日のうちに銀箔貼りの段取りを行いました。
 マスキングして研ぎを入れて。。。


 銀箔の準備も。。。



 銀箔は、和紙に挟まれた状態にして、10mm幅でカットして行きます。


 本日、いよいよ本番。
 まずはシルバーインキでベース塗装して、、、


 銀箔を貼る作業。
 筒状にグルっと箔を貼るのは、今回が初めてのような。。。
 難しいながらも何とか貼ることが出来ましたが、
 今日は本当に寒くって、なかなか乾燥に時間がかかりました。
 40分程ドライヤーで少しずつ温めてから箔払い。
 その後にウレタンクリヤーをホドホドに吹き付けました。。。


 自宅に持ち帰ったキュー。
 冬用の速乾タイプシンナーを使ったとは言え、今回は熱をあまりかけられないので、
 そんなに早くクリヤーが完全乾燥・硬化するわけではありません。
 工房から自宅に持ち帰るにあたっては、
 まだ硬化不十分なインレイクリヤーや、乾燥中の銀箔を傷めないような梱包手段を使いました。

 今年中に納品したかったのですが、、、
 諸々あってなかなか進まず、ちょっと残念です。
 年初までにしっかりクリヤーを乾燥させておいてから仕上げることにしましょう。



 工房の机上には、例年通り、うちの「エース」をお守りとして置いてきました。


 帰りがけにパチリ☆
 寒空にカラスが数羽、、、ブルっときましたが、
 今年を少し思い返す一瞬でありました。


今年も色々とありましたが、関わって頂いた皆様には本当に感謝です!!
来年が、皆様にとって良い年となりますようお祈り申し上げます!
  


2018年12月24日

シェルパーツで出来た十字架の修理・・・

シェルパーツで出来た十字架の修理・・・


 カトリック信者の方からのご依頼で、
 シェルパーツで作られた十字架の修理を行っておりましたが、
 このほど完成し、本日=クリスマスイブに教会にてご本人に納品致しました。

この十字架は200年ほど前にヨーロッパで作られ、
約半世紀前にスペインから遠い異国の地である日本へ福音宣教のため来られた
神父様が受け継いでこられたものと聞いております。
この神父様は現在大変ご高齢とのことで、福音宣教を行ってらっしゃった教区から
最後の余生を過ごされる遠方の施設に移られるに当たり、
ご依頼主の信者さんがこの十字架を譲り受けたというお話でした。
十字架はかなり傷んでおりましたが、このような経緯を知り、
神父様の尊い御心に敬意を表すためにも、心を込めて修理した次第です。


 修理前の十字架。
 シェルパーツの欠損が至る所に見られ、剥がれかかっている部分も多々ありました。
 キリスト像の左手に打ち付けられた釘も抜けて無くなっています。
 シェルパーツと木材の接合部分には膠など動物性の接着剤が使われているようでしたが、
 これがかなり劣化している状態でもありました。


 まずは補完するパーツ作り。


 角の欠損部分の中には、難しい形状もありました。


 補完パーツが全部揃いました。
 この十字架には白蝶貝とアバロン(玉虫色のアワビ貝)が使われているようです。
 アバロンは、当工房在庫の数あるアワビ貝の中でも
 特に色味の似たものをピックアップして作りました。
 白蝶貝の補完パーツは、表面が奇麗に仕上がり過ぎると
 既存のパーツとの違いが際立つと思われましたので、
 似たような傷をわざと入れて違和感が出ないようにしました。


 釘は、手持ちの真鍮釘の中でも最小のもの(特小)を使い、
 釘頭をヤスリで削って既存の釘とサイズを合わせました。


 なぜか穴の位置がちょっとだけ合わず、、、ドリルで慎重に切削。


 これは滅多にない経験です。
 キリスト像の手に釘を打ち付けることになろうとは、、、
 割れないように、砕けないように、慎重に。。。


 釘や釘穴全体に漆を塗り込んで、古びた感じが出るよう釘頭の表面を荒らしました。
 どうか「あなた」の傷が漆の樹液で癒されますように。。。(祈)


 知人より最近頂いた上質な和紙の上に十字架を置いて、
 補完シェルパーツの接着作業を実施。
 意図せずしてまるで儀式のような雰囲気になりましたが、
 ここが一連の修理作業の肝になる工程でしたので、祈るような気持ちもありました。

 かなり難しい接着であることが予想されたため、
 タイトボンド(木工用ボンド)で仮止めし、一旦一番良い姿勢で固定させてから
 エポキシ樹脂で強力に本接着させるという2段階接着を行いました。
 これは初めての試みだったのですが、
 乾燥速度や接着性能など、それぞれの特長を活かして安定した接着作業が出来ました。
 上手く行って本当に良かったです。

 本接着の際には、既存シェルパーツと木材との接合部分が劣化している全箇所に
 樹脂を含浸させ、補強する作業も行いました。
 但し、樹脂を含浸させると硬化後に艶が出てしまうため、
 元々の古びた様子に見えるようサンドペーパーで表面を荒らし、艶を消す処置も施しました。

 最後に、正面の白蝶貝とアバロンで出来た長方形パーツ間の隙間へ
 独自に調合した漆をしっかりと含浸させ、
 こちらも経年変化が感じられるような研磨処理を施して、修理作業が完了となりました。


 台座製作のご依頼もありまして、、、白木の材料を使い、
 十字架を挿し入れる穴を造作した台座を作りました。
 ☆穴の底にはクッションを付けて。


 完成した十字架と台座です。


この十字架はどのような経緯と歴史をたどってきたのでしょうか?
想像の域は脱しませんが、約200年間、決して平たんな道では無かったと思います。

今回の修理につきましては、いま出来得る最大限のことをさせて頂きました。
新たな持ち主の元でますます輝きを増し、今後も永く続くであろうお祈りの灯となれば幸いです。

***メリークリスマス***

☆神父様に神の祝福がありますように。

♪映画「ミッション」より「ガブリエルのオーボエ」icon100
♪ニュージーランド クライストチャーチ出身の歌手 ヘイリー・ウェステンラが歌う
 「ガブリエルのオーボエ」icon100


*映画「ミッション」icon100
 西欧列強による世界分割(植民地支配)が進行する時代、
 キリスト教布教のため南米に派遣されたスペイン人宣教師=ガブリエル神父たちの
 葛藤と挑戦が描かれた作品。16~18世紀の史実を元に製作されている。
 カンヌ映画祭グランプリ(パルム・ドール)受賞作。

 ※映画の紹介映像には一部厳しい場面もありますが、何卒ご了承下さい。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:37 Comments(0) 螺鈿(らでん)・貝細工

2018年12月16日

インレイパーツが完成・・・

インレイパーツが完成・・・


ビリヤードキューのインレイ(シェルパーツ)が完成しました。
これからキュー本体を彫って、パーツを象嵌し、研磨して、、、という工程を重ねて
インレイを進めて行きます。


 ノッチドダイヤ型は全部で8個、予備2個を作りました。
 クリスマス前なので、ちょっと星型にして撮影してみました(^^)


 丸型3サイズも完成。各サイズ予備2個ずつ製作。
 こちらも花形にして撮影(^^)

やはり他のご依頼なども諸々あって、時折中断しながらの作業となりそうですが、
年内納品に向けて頑張って行きます。  


2018年12月04日

インレイ作業をコツコツと・・・

インレイ作業をコツコツと・・・

諸々案件を抱えているため、時折中断しつつも、
ビリヤードキューインレイの作業はコツコツ進めております。


 ノッチドダイヤ型のインレイは特に気を使いますが、
 糸鋸を駆使してナンとかなりそうです。

 糸鋸は、人工ダイヤモンド付き歯と、極細鋼製歯の併用で。
 成形は基本的にダイヤモンドヤスリやダイヤモンド砥石で。
 ダイヤモンドに頼りっぱなしですね☆


 こちらを予備も含めて計10ピース作っています。

12月=師走は、何かとバタバタして忙しくなりそうですが、
作業中はラジオを聴きながらリラックスして、一つ一つしっかりこなして行きましょう♪  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 17:57 Comments(0)

2018年11月08日

ビリヤードキューのインレイ作業・・・

ビリヤードキューのインレイ作業・・・

ビリヤードキューのインレイ作業が進んで来ました。
今回のインレイは全て白蝶貝です。
貝殻から削り出す所から始めて、、、この後の加工に時間がかかります。


 ビリヤードキューインレイの完成イメージ図。2ヵ所に銀箔を巻く予定です。
 塗装作業が必要となりますが、加飾以外のところを傷つけないように配慮が必要です。


 インレイを行う前の下準備は大事です。
 正確な位置取りなど必要ですが、
 こういう時もハズキルーペは常用になって来ました(^_^;)


 セッティングの準備。マーキング用フィルムトレース。


 あっちこっちトレースです。。。


 三次曲線は、やっぱりフリーハンドで、、、難しい(^_^;)


 インレイ用のフィルム型は、今回機械に頼ります~。
 小さな丸は、意外とカットが難しいこともありまして。。。


 トリーミング開始。。。


 厚みを確認しながら、、、


 切り出しの様子。


 大枠カットが完了した状態。
 小さなパーツは、数珠つなぎ方式にして、、、
 一つずつ削っては、ポキッと折って行きます(^^)

インレイを曲面に貼り付けるため、
今回も難しい加工となりそうです。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:22 Comments(2) 螺鈿(らでん)・貝細工