2019年06月25日

駐福岡大韓民国総領事館へ・・・

駐福岡大韓民国総領事館へ・・・


先日、駐福岡大韓民国総領事館の実務官の方から
韓国伝統家具の螺鈿手入れについてご依頼がありまして、
実物を拝見することとなり、急遽伺うことになりました。


 ということで、初めて館内に。そこには素晴らしい調度品が!


 伝統的な品の良い絵柄の螺鈿細工がびっしり!
 背後の衝立や手前のクッションも素晴らしく、思わず見入ってしまいました。
 手前の座椅子は王様がお座りになるものだそうです。


 まずは螺鈿細工の調度品をしっかり拝見させて頂きました。
 螺鈿というのは、塗料との密着性がそれほど強くはないので、
 水をたっぷり含んだ布で拭いたりするのは避け、
 普段は柔らかい毛の刷毛などで埃を掃う程度にして、
 数ヵ月から年に一回程度の間隔で、
 水気を少し含ませ固く絞った布で汚れをゆっくり慎重に
 拭き取ることをされると良いでしょう、、、とお伝えしました。

 試しに調度品を慎重に水拭きしてみると、
 特に上面は布に少し黒く汚れがついてきていたので、
 やはり水拭きは必要という共通認識となりました。



 そうこうするうちに、、、実務官の方が、韓国伝統家具の一部に漆塗りが剥げているところを発見!
 塗りが剥げているのはここだけでしたが、何かの拍子に取れてしまったのでしょう。
 これは目立つということで、当方が補修をすることとなりました。
 ちょっと緊張しますが、現場での補修をしっかりさせて頂きます。
 続きはまた後日に。


 帰り際に、実務官の方から「記念にどうですか?」とおっしゃって頂きまして、
 緊張しながらも(その割に図々しく見えます)、なんと王座に座っての記念撮影!
 私のような者が、お恥ずかしい限りです(^^;
 

今回は、大変興味深く貴重な機会・ご依頼を頂きまして、
大韓民国総領事館の方々に感謝申し上げます。
国家の枠を超えて、螺鈿細工、漆芸といった文化的交流が出来ることを喜びとし、
今後の励みにして行きたいと考えた次第です。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:40Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2019年06月16日

アワビ貝殻磨きの多い日々・・・

アワビ貝殻磨きの多い日々・・・

最近は、他のご依頼も頂いておりますが、
アワビ貝殻を磨くことが多くなっています。

時期的にお急ぎのご依頼(パーツ製作)であるため、
少し優先順位を上げて対応させて頂いております。

大きくて厚い貝殻でないと作れないパーツですので、
貝殻選びの段階から、緊張感を持ってやる必要があります。


 ということで、、、うちの在庫の中でも
 特に大きい超特大をピックアップ!(左列の貝殻です)
 その他の貝殻も、厚みのあるものを選びました。
 虫食い穴が少ない貝殻であることも条件となります。
 

 まずは、使用する部分をディスクサンダーで研磨~。


 特にこの超特大貝殻は模様が綺麗です♪
 しかしながら、、、少し厚みが足りない。(涙!)
 でも次のステージ加工に回します。。。


 水式バンドソーでのカット加工に適した状態にするため、
 必要な領域のみになるようディスクサンダーで大枠カットしました。


これから先の作業は、秘匿事項になりますので公開できませんが、
パーツ形状カット、穴開けをして、サンドペーパー研磨#180~2000まで行い、
ツルツルに磨き上げられた状態になるまで加工します。

かなり難しい穴開けや、磨きの精度が求められているため、忍耐力のいる作業となります。
出来上がった時の達成感はもちろんですが、このご依頼においても、
お客様の喜びの声を頂くことが何よりの励みとなっています。

この夏も大雨や猛暑が来そうですが、、、引き続き頑張りましょう!


☆ムシくんたちの活動にも苦しめられそうですが!(^^;
 (工房主=切り株くんはイモムシくん、私の場合はハチ姉さん!)


 イモムシくんたちに、ほとんど全ての葉っぱを食べられ、
 はげっちょろげになった切り株くん!
 何とか耐え抜いて頑張ろう!(^^)








   


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:54Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2019年05月28日

琵琶半月完成・・・

琵琶半月完成・・・

琵琶半月が完成しました。
数日前までに大枠で削り出しは終わっていましたが、昨日完成させました。
今回の半月は、これまで作った中でも一番細く、
かなり気を使いながら加工しましたので、
いつも以上に完成までに時間がかかった気がします。
しかし、出来上がりを見ると嬉しくなるのはいつものこと。。。(^^)


 白蝶貝はそれほど真珠層が強固でないため、
 層が剥がれないようヤスリを入れる方向をいつも考えてつつ、
 先端が折れないように配慮しながら削ることが必要です。
 しかしながら、今回はかなりの細さだったので、より配慮が必要となりました。


 配置を変えての撮影。
 向きを変えてみるのも面白いですね。


 半月、、、細い三日月ですね。


 削り出し加工の状態では乳白色。
 貝殻は磨くと全然印象が変わります。



 そして本日、お客様へ納品。
 半月がほんの少し大きかったので、少し木を削って穴の部分を広げ、仮置きしてみました。


 半月を嵌めた琵琶全体像です。


今回の琵琶は小さく、これまでお取り扱いしたものに比べて80%くらいの印象。
それだけ半月も小さかったわけですが、
小さいから逆に難しくなることもある、、、ということが、改めて今回分かりました。

この半月が終わると、次はアワビ貝加工や鞘塗りが。。。
月末に向けてもうひと踏ん張りしましょう。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 18:21Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工楽器装飾

2019年05月14日

盛り沢山の工房作業・・・

盛り沢山の工房作業・・・


5月に入って新たなご依頼も幾つかあり、
なかなか作業予定が込み合ってきました。

一昨日、昨日と、工房作業も盛り沢山。


 曲禄は、ほぼ全ての塗り剥ぎが終了。
 一部の難しい部位や状態の良い塗面はそのままに、
 もう少し木部の素地調整が必要です。


 それにしても、この背もたれ部分の剥離作業は大変でした。
 ここが山、、、といっても過言ではなかったです(^^;
 金箔が貼ってあった模様彫り部分は、剥ぎ落すのが難儀過ぎたので、
 ガサガサに荒らした状態にして、漆でガチガチに固めます。

昨日はその他にも諸々作業です↓


 パーツ加工のために、厚みのある部位を含んだ良質のアワビ貝殻を研磨。


 久しぶりにお会いした、向かいのバイク工房さん。
 お話をしているうちに、螺鈿装飾のご依頼あり!!
 今回は、当方のお試しと宣伝用にもするため、
 費用は抑え気味でお引き受けすることになりました。


 まずは、タンクなどを採寸~。

 他ご依頼が詰まっていますので、半年~1年お待たせするかも~汗。


 結構お急ぎの琵琶半月ご依頼も最近ありまして、、、


 他ご依頼の製作の合間で製作していくことに。。。


 半月は意外と大きく、、、いつも白蝶貝のトリーミングに悩みます。。。何とか取れる部位を探して、まずは大枠カット。


そんなこんなで、5月もバタバタと過ぎて行きます。
お待たせしているお客様、
大変申し訳ございませんが、今しばらくお待ち下さい。


 ☆益々モフモフアフロ化してきた工房主=切り株くん。
  見守っていて下さいね~。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 12:24Comments(2)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2019年02月24日

久しぶりの工房作業・・・

久しぶりの工房作業・・・

最近、自宅作業ばかりでしたが、久しぶりに工房で作業を行いました。

1月に2回、2月は今日のみということで、
今年に入ってから工房での作業はだいぶ少ないですが、
これから工房でしかできないご依頼案件が幾つか続くので、
工房へ通う頻度は上がってくると思われます。

ということで、本日の工房作業は、、、
金属加工&釘抜きの試し、そして貝殻研磨です。


 必要な道具は自分で作らないと、、、
 でも、上手く出来るのか不安になりつつ、ともかくゴリゴリと。。。


 まずは、こんなものかと~


 ちょっと入りが悪いようなので、、、


 少し調整加工してから再チャレンジしたところ、、、バシバシ行けました。
 今回作ったオリジナル釘抜きでちょっと浮かせれば、
 あとは既製品の釘抜きで、、、安堵です。。。(^^;


 隠れていた朱漆が現れましたが、だいぶ色が違いますね。。。


 今日はここまで。次回はナンバーリングしながら、
 曲禄(お坊様が座る椅子)の金具をドンドン外していきましょう。
 いつぞや山梨の業者さんから仕入れた鏨は、今回大いに役に立ちそうです^^


 今日散髪されてスッキリした切り株くんの前で、貝殻研磨も。。。
 あ~無理な体勢で剪定してたので、腰が痛たたたた~~~(*_*;
 ちょっと切り過ぎたか、切り株くんの祟りじゃ~汗


 アレコレやって日が暮れて。。。
 新しくなった工房の屋根に、山桜が花を添えてくれてます。
 気持ちの良い工房日和でした~^^

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:23Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2019年01月24日

ビリヤードキューインレイの完成と納品・・・

ビリヤードキューインレイの完成と納品・・・

1月も、もう終盤になってきましたが、
まずはビリヤードキューインレイ納品までの様子をご報告。

今年の仕事始めは、ビリヤードキューインレイの仕上げ作業から。
昨日1月上旬に、最終の研ぎ&磨き作業を行い、ようやく完成と相成りました。


 インレイ表面に何度も差し入れて盛り上がっている透明クリヤーを、
 クリスタル砥石、サンドペーパー、研磨フィルムを使って研いで行きます。


 コンパウンドで磨き作業。研ぎ足が見つかったら、
 一旦研いで研ぎ足を消してから、再度磨きをかけます。
 キューは、かなり細くて丸いので、バフを使った機械磨きはせずに全て手磨きで。


 やっと完成です。キューお尻のインレイと銀箔巻き。


 作り手としては、細かい点で色々と反省点や疑問点などは残りましたが、
 ある程度イメージしていたものには近づけたかと思います。
 今回もたいへん勉強になったご依頼でした。


 キューインレイの完成写真(全体像)です。
 ようやく納品することができました。



 その後、ビリヤードキューインレイを納品したお客様よりご連絡があり、
 平口結貴プロが、1月14日のイベントで今回製作したキューを使われたとのこと。
 凄く光栄なことですが、しかも私へのサインまで書いて頂いて、、、
 たいへん嬉しく思います!!今後のご活躍をお祈りしております(^^)/





  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:16Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2018年12月30日

2018年 工房仕事納め・・・

2018年 工房仕事納め・・・

今日は工房仕事納めです。
この2018年も様々な制作を行いましたが、
明日で終わりとなりますね。


 今年も、工房の鎮守として繁っていた切り株くん。
 すっかり葉が落ちていますね。
 芽吹きは3~4月頃になるでしょうか。。。


 ずっと製作を進めてきたビリヤードキューインレイも、いよいよ大詰めです。
 シェルパーツの象嵌が終わり、透明クリヤーを6回も筆差しした状態で現在乾燥中。
 昨日のうちに銀箔貼りの段取りを行いました。
 マスキングして研ぎを入れて。。。


 銀箔の準備も。。。



 銀箔は、和紙に挟まれた状態にして、10mm幅でカットして行きます。


 本日、いよいよ本番。
 まずはシルバーインキでベース塗装して、、、


 銀箔を貼る作業。
 筒状にグルっと箔を貼るのは、今回が初めてのような。。。
 難しいながらも何とか貼ることが出来ましたが、
 今日は本当に寒くって、なかなか乾燥に時間がかかりました。
 40分程ドライヤーで少しずつ温めてから箔払い。
 その後にウレタンクリヤーをホドホドに吹き付けました。。。


 自宅に持ち帰ったキュー。
 冬用の速乾タイプシンナーを使ったとは言え、今回は熱をあまりかけられないので、
 そんなに早くクリヤーが完全乾燥・硬化するわけではありません。
 工房から自宅に持ち帰るにあたっては、
 まだ硬化不十分なインレイクリヤーや、乾燥中の銀箔を傷めないような梱包手段を使いました。

 今年中に納品したかったのですが、、、
 諸々あってなかなか進まず、ちょっと残念です。
 年初までにしっかりクリヤーを乾燥させておいてから仕上げることにしましょう。



 工房の机上には、例年通り、うちの「エース」をお守りとして置いてきました。


 帰りがけにパチリ☆
 寒空にカラスが数羽、、、ブルっときましたが、
 今年を少し思い返す一瞬でありました。


今年も色々とありましたが、関わって頂いた皆様には本当に感謝です!!
来年が、皆様にとって良い年となりますようお祈り申し上げます!
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:50Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工塗装

2018年12月24日

シェルパーツで出来た十字架の修理・・・

シェルパーツで出来た十字架の修理・・・


 カトリック信者の方からのご依頼で、
 シェルパーツで作られた十字架の修理を行っておりましたが、
 このほど完成し、本日=クリスマスイブに教会にてご本人に納品致しました。

この十字架は200年ほど前にヨーロッパで作られ、
約半世紀前にスペインから遠い異国の地である日本へ福音宣教のため来られた
神父様が受け継いでこられたものと聞いております。
この神父様は現在大変ご高齢とのことで、福音宣教を行ってらっしゃった教区から
最後の余生を過ごされる遠方の施設に移られるに当たり、
ご依頼主の信者さんがこの十字架を譲り受けたというお話でした。
十字架はかなり傷んでおりましたが、このような経緯を知り、
神父様の尊い御心に敬意を表すためにも、心を込めて修理した次第です。


 修理前の十字架。
 シェルパーツの欠損が至る所に見られ、剥がれかかっている部分も多々ありました。
 キリスト像の左手に打ち付けられた釘も抜けて無くなっています。
 シェルパーツと木材の接合部分には膠など動物性の接着剤が使われているようでしたが、
 これがかなり劣化している状態でもありました。


 まずは補完するパーツ作り。


 角の欠損部分の中には、難しい形状もありました。


 補完パーツが全部揃いました。
 この十字架には白蝶貝とアバロン(玉虫色のアワビ貝)が使われているようです。
 アバロンは、当工房在庫の数あるアワビ貝の中でも
 特に色味の似たものをピックアップして作りました。
 白蝶貝の補完パーツは、表面が奇麗に仕上がり過ぎると
 既存のパーツとの違いが際立つと思われましたので、
 似たような傷をわざと入れて違和感が出ないようにしました。


 釘は、手持ちの真鍮釘の中でも最小のもの(特小)を使い、
 釘頭をヤスリで削って既存の釘とサイズを合わせました。


 なぜか穴の位置がちょっとだけ合わず、、、ドリルで慎重に切削。


 これは滅多にない経験です。
 キリスト像の手に釘を打ち付けることになろうとは、、、
 割れないように、砕けないように、慎重に。。。


 釘や釘穴全体に漆を塗り込んで、古びた感じが出るよう釘頭の表面を荒らしました。
 どうか「あなた」の傷が漆の樹液で癒されますように。。。(祈)


 知人より最近頂いた上質な和紙の上に十字架を置いて、
 補完シェルパーツの接着作業を実施。
 意図せずしてまるで儀式のような雰囲気になりましたが、
 ここが一連の修理作業の肝になる工程でしたので、祈るような気持ちもありました。

 かなり難しい接着であることが予想されたため、
 タイトボンド(木工用ボンド)で仮止めし、一旦一番良い姿勢で固定させてから
 エポキシ樹脂で強力に本接着させるという2段階接着を行いました。
 これは初めての試みだったのですが、
 乾燥速度や接着性能など、それぞれの特長を活かして安定した接着作業が出来ました。
 上手く行って本当に良かったです。

 本接着の際には、既存シェルパーツと木材との接合部分が劣化している全箇所に
 樹脂を含浸させ、補強する作業も行いました。
 但し、樹脂を含浸させると硬化後に艶が出てしまうため、
 元々の古びた様子に見えるようサンドペーパーで表面を荒らし、艶を消す処置も施しました。

 最後に、正面の白蝶貝とアバロンで出来た長方形パーツ間の隙間へ
 独自に調合した漆をしっかりと含浸させ、
 こちらも経年変化が感じられるような研磨処理を施して、修理作業が完了となりました。


 台座製作のご依頼もありまして、、、白木の材料を使い、
 十字架を挿し入れる穴を造作した台座を作りました。
 ☆穴の底にはクッションを付けて。


 完成した十字架と台座です。


この十字架はどのような経緯と歴史をたどってきたのでしょうか?
想像の域は脱しませんが、約200年間、決して平たんな道では無かったと思います。

今回の修理につきましては、いま出来得る最大限のことをさせて頂きました。
新たな持ち主の元でますます輝きを増し、今後も永く続くであろうお祈りの灯となれば幸いです。

***メリークリスマス***

☆神父様に神の祝福がありますように。

♪映画「ミッション」より「ガブリエルのオーボエ」icon100
♪ニュージーランド クライストチャーチ出身の歌手 ヘイリー・ウェステンラが歌う
 「ガブリエルのオーボエ」icon100


*映画「ミッション」icon100
 西欧列強による世界分割(植民地支配)が進行する時代、
 キリスト教布教のため南米に派遣されたスペイン人宣教師=ガブリエル神父たちの
 葛藤と挑戦が描かれた作品。16~18世紀の史実を元に製作されている。
 カンヌ映画祭グランプリ(パルム・ドール)受賞作。

 ※映画の紹介映像には一部厳しい場面もありますが、何卒ご了承下さい。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:37Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2018年12月16日

インレイパーツが完成・・・

インレイパーツが完成・・・


ビリヤードキューのインレイ(シェルパーツ)が完成しました。
これからキュー本体を彫って、パーツを象嵌し、研磨して、、、という工程を重ねて
インレイを進めて行きます。


 ノッチドダイヤ型は全部で8個、予備2個を作りました。
 クリスマス前なので、ちょっと星型にして撮影してみました(^^)


 丸型3サイズも完成。各サイズ予備2個ずつ製作。
 こちらも花形にして撮影(^^)

やはり他のご依頼なども諸々あって、時折中断しながらの作業となりそうですが、
年内納品に向けて頑張って行きます。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 11:29Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2018年11月08日

ビリヤードキューのインレイ作業・・・

ビリヤードキューのインレイ作業・・・

ビリヤードキューのインレイ作業が進んで来ました。
今回のインレイは全て白蝶貝です。
貝殻から削り出す所から始めて、、、この後の加工に時間がかかります。


 ビリヤードキューインレイの完成イメージ図。2ヵ所に銀箔を巻く予定です。
 塗装作業が必要となりますが、加飾以外のところを傷つけないように配慮が必要です。


 インレイを行う前の下準備は大事です。
 正確な位置取りなど必要ですが、
 こういう時もハズキルーペは常用になって来ました(^_^;)


 セッティングの準備。マーキング用フィルムトレース。


 あっちこっちトレースです。。。


 三次曲線は、やっぱりフリーハンドで、、、難しい(^_^;)


 インレイ用のフィルム型は、今回機械に頼ります~。
 小さな丸は、意外とカットが難しいこともありまして。。。


 トリーミング開始。。。


 厚みを確認しながら、、、


 切り出しの様子。


 大枠カットが完了した状態。
 小さなパーツは、数珠つなぎ方式にして、、、
 一つずつ削っては、ポキッと折って行きます(^^)

インレイを曲面に貼り付けるため、
今回も難しい加工となりそうです。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:22Comments(2)螺鈿(らでん)・貝細工

2018年09月29日

中国古筆の修理が完成・・・

中国古筆の修理が完成・・・


中国古筆の修理(補修)が完成しまして、昨日お客様の元へ直接納品に行きました。

これ迄で一番難しい修理作業となり、色々と試行錯誤するうちに
昨年2月から1年7ヶ月という長期間でお預かりすることとなってしまいましたが、
何とか整えてお渡しすることが出来て、だいぶホッとしております。
今回もまた凄く勉強になったご依頼でした。



 完成した全体像です。
 清朝初期(乾隆帝などの時代/およそ300年程前)のものと思われる筆で、
 お預かりした当初は、螺鈿の約7割が剥離=消失し、朱漆も一部が剥げ、
 金彩も所々大きな傷やこすれ落ちた箇所が見受けられる状態でした。


 基本的に雲竜図です。
 龍の顔はほぼ二つとも剥げ落ちた状態でしたが、
 資料図案やわずかに残った部位を手掛かりに、描き起こしてみました。


 筆筒をはめた状態の全体像です。


 筆筒の拡大写真です。


☆修理に至るまでの高低をいくつかご紹介します(以下)。



 下地がむき出しに。。。
 今回の修理で一番難儀なのがこの下地。何で出来ているかが謎でした。。。
 水が付くと強烈な粘性を帯び、乾燥すると硬化するのです。
 膠ですと通常の温度の水では溶けにくいはずで、小麦粉や米粉とはかなり違う粘性の強さ。
 植物由来のような気もしますが、もう300年も経っているのに、
 粘着性の機能を保持しているとは。。。この組成は何なのか?

 以上の通り、この下地は水で溶け、周囲の朱漆が侵され剥離し出すので、
 水研ぎが出来ないという事態に。
 空研ぎを中心に、水を一切使わない作業での調整が続きました。


 朱漆が剥げたところも大変でした。。。
 だいたい色漆は、元の色と合わせるのが非常に難しいのです。
 色の調合、乾燥条件の研究を進めましたが、
 結局求めるレベルの80%くらいしか到達しませんでした。
 最終的には、エイジング処理で既存の朱漆と何とか風合いを似せることで、
 周囲とのバランスを図った次第です。


 螺鈿補修は、フィルムトレースでの正確な形状写しから実施。


 螺鈿接着の研究。
 膠での接着をまずは試み、アレコレと調合を試すも、、、なかなか上手く行かず。


 研究と並行して螺鈿加工は進め、、、トリーミングを。


 既存螺鈿と色味が合う所を慎重に選んでカット。。。


 螺鈿は、形状が複雑なものもあり、
 尚且つ筆の曲面にも馴染ませなければならないため、
 少し特殊な方法で熱矯正をかけました。


 仮置きをして調整をかけながら、、、


 湾曲具合も確かめながら、、、


 膠による螺鈿接着研究は、袋小路に入り込んでいました。。。
 結果的には接着強度が足らず、既存下地との色味合わせも上手く行かず、
 この努力は結局実りませんでした。。。


 次なる接着手段を発案。。。
 現代的なテクニックを使う方向で研究を進め、、、


 色々と試した結果、接着強度の高い樹脂に着色して
 下地と似た色合いを出すという方向で落ち着きました。


 接着に伴い、螺鈿をガチガチにテープで固定。
 それでも足りない場合は、重石をかけて、、、


 螺鈿接着が終わったところです。
 この後、研ぎを施し絵付けを行って螺鈿は完成。
 金彩は、水を僅かに湿らせた綿棒で金彩表面に付着した汚れを落としつつ、
 傷や擦れたところには摺漆を施して金消し粉を蒔き付け、
 引っかき線を針で入れての補修となりました。

 この金彩も箔なのか金泥なのかはよく分かりませんでしたが、
 強力に漆と密着していることで、清掃作業は比較的楽に進められました。


修理作業の概要は以上の通りですが、
ここまでハードルが高いことになろうとは思わず、
骨董品修理の奥深さを痛感した次第です。

それにしても、先人の知恵には計り知れないものがあるものですね~汗。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:42Comments(2)螺鈿(らでん)・貝細工金箔・金粉漆塗り

2018年09月22日

ビリヤードキュー届く・・・

ビリヤードキュー届く・・・


 遠方のご依頼主より、ビリヤードキュー:バラブシュカ/BALABUSHKAが届きました。
 素晴らしいキューなので緊張しますが、、、
 これから暫くの期間をかけて、インレイ(シェル象嵌)を施します。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:27Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2018年05月14日

「にわか面」螺鈿装飾が完成・・・

「にわか面」螺鈿装飾が完成・・・

4月になって急に知人から依頼のあった
三味線糸巻「にわか面」螺鈿装飾が本日完成しました。先程納品です。


 やはり、黒檀に螺鈿は映えます。


 5mm幅の螺鈿ライン組み上げは、凹みへの現物合わせで。結構精度が必要でした。


 黒檀は堅めの木材ですが、きめが細かいのか、
 こうした直線的な加工では結構削りやすい素材であることが分かりました。


 今回もまた新たな発見や課題が見つかりました。ご注文毎に勉強です。。。


 こちらはデザイン画です。


☆この「にわか面」、あの博多を代表する老舗=にわか煎餅『東雲堂』様が商標登録されてらっしゃるもの。
 今回の装飾では、本家本元の「にわか面」を少し乙女風に表情を変化させたデザインにしておりますが、
 『東雲堂』様に使用の可否を問い合わせたところ、快くご承諾頂きました。
 この場を借りまして、改めて感謝申し上げます。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:33Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工楽器装飾

2018年04月25日

諸々立て込んできました・・・

諸々立て込んできました・・・

かなり久しぶりのブログ更新です。
(約1ヶ月ぶりでしょうか~汗 FBでは記事アップしておりますが。。。)

ちょっとここに来て、また立て込んできました。



 貝殻加工のお仕事も。。。
 バキバキやっております(^^;



 ギター蒔絵の制作は、絵柄の下塗りが終わり、、、


 諸々下準備した後に、やっと龍の蒔絵を開始です。
 一番の見せ所である龍の顔から。。。
 まだ先は長い感じですが、頑張りましょう。

今年の目標からすると、、、もっと飛ばさないといけないですね~(^^;  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:11Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工金箔・金粉漆塗り

2018年01月18日

今年の初納品・・・

今年の初納品・・・

年末にご依頼のあった琵琶半月と覆手が先日完成し、
今年最初の納品となりました。


 手前の覆手(ふくじゅ)は厚みを確保するのに腐心、、、
 奥手の半月は面積を確保するのに腐心。
 今回のものも、白蝶貝のピックアップとトリーミングに苦労しました。

半月は曲面体であるため、貝殻内の異物やひび割れが浮き出やすく、
なかなか思うようにいかないので、失敗してやり直すことも多いです。


 更に、、、半月状の穴の透かしや先っぽを細らせる作業は特に気を使います。。。


 透かしは、ドリルで穴を空けてから、その穴に糸鋸を通して切削します。
 今回は、難しい透かし部分の微妙な研磨を、
 糸鋸をヤスリ代わりに使って行うという新しい技を会得しました。
 これで、以前より作業が少し楽になりました。。。

今回は琵琶職人の方へ納品ということで、
先日の納品の際、仮置きしてみました。


 半月はいかがでしょうか?


 穴に対して、ほんの少し大きめのようです。
 貝の厚みは充分とのこと。良かったです。


 覆手も置いてみました。
 やはりこちらも底面の穴に対して少しキツキツなので、
 あとはお客様(製作者)の方で木地の方を削って嵌め込まれることとなります。

全体的には「美しい」というご評価を頂きホッとしました。
納品先のご依頼主様(琵琶の持ち主)にもご満足頂ければと思います。


貝アクセサリーパーツもこのほど完成し、本日お客様宛に発送しました。
短納期ご依頼品で今年二つ目の納品となります。


 白蝶貝、黒蝶貝で製作しています。
 彫刻と、磨き仕上げまで。


 富士山。私も大好きなモチーフですが、
 ご依頼主ご自身で描き起こした可愛いデザインとなっております(^^)


 家のモチーフ。こちらも可愛いですね!


 重なり合った瓢箪。白蝶貝で作っております。


 黒蝶貝楕円パーツ。


 白蝶貝楕円パーツです。


貝殻の真珠層は、磨くと本当にいろんな表情を見せてくれます。
次の製作に向けて、モチベーションを上げてくれますね。
また頑張りましょう。


 


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 12:34Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工楽器装飾

2017年12月31日

2017年 工房仕事納め・・・

2017年 工房仕事納め・・・

昨日30日は工房の仕事納め。今年も色々ありました。。。


 工房の外壁がだいぶ傷んできました。そろそろ塗り直ししないと。。。



 今年最後のカット。


 大枠で成形をしておきましょう。


 うちのアワビエースくん。年末年始の工房お守りお願いします(^^)/
 今年もお世話になりました。

それでは皆様良いお年を!
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:49Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2017年12月28日

今年最後のご注文・・・

今年最後のご注文・・・

久しぶりに琵琶の半月と覆手(福寿)製作のご依頼。
お越しになったお客様と、工芸についてアレコレお話も。。。
今年最後のご注文となることでしょう(^^)


 サンプルとしてお預かりした象牙製の半月と木製の覆手。


 覆手の部分をフィルムトレース。


 特に半月というのは結構サイズが大きく、面積を必要としますので、
 果たして今うちにある白蝶貝で対応できるか、かなり不安です(^^;
 大きい貝殻は、本当に入手が難しい時代になってきました。。。


 先日東京へ行った際に鑑賞してきた工芸品の話で
 お客様と盛り上がりました(^^)/

さて、今年も残すところあと4日。
かなり長期にわたってお預かりしている品々にも装飾を施さねばなりませんが、
年をまたいでの制作となりそうです。

年末年始のお休みを数日頂きますが、、、
引き続きお仕事も頑張って参りましょう。


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 03:15Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工楽器装飾

2017年12月12日

インレイがやっと完成・・・

インレイがやっと完成・・・

ヴァイオリンのテールピースインレイがやっと完成しました。


 テールピース本体を彫刻する作業。


 猫型インレイを嵌めてみて、まだ出っ張っている箇所にマーキング。


 マジックペンのマークが消えるまで研磨。
 インレイの形状がテールピースの曲面に合うまで、この作業を数回繰り返します。


 #800~#2000の番手まで研磨。


 接着→隙間の埋め込み→清掃→艶消しクリヤー塗布 という工程で、完成に至りました。


今回の製作は、度重なる中断の後、やっと完成にこぎつけた、、、という感じです。
お客様には大変お待たせすることになり恐縮しておりましたが、
何とか出来上がり、ホッとしています。

曲面へのインレイは本当に大変ですね。
改めてその難しさを痛感しました。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:11Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工楽器装飾

2017年12月06日

12月に入りましたが・・・

12月に入りましたが・・・

もう12月に入って、いよいよ今年も残り1ヶ月を切りました。
しかしながら、やり残したことも多く、しっかり終わらせていかなければなりません。
但し焦りは禁物です。いつものごとく、失敗が多くなりますので。

それにしても、先月は貝殻パーツ加工の多い月でした。
色々とコリコリ削っていたような気がします。


 新型の糸鋸刃でカット。


 円形パーツを幾つか。。。


 特殊形状のパーツ加工も。。。


 このパーツにはロゴマークを刻印。


 レーザー加工した家紋型パーツ。


 猫型インレイの作業は、現在も続いております。急がねば!




  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:42Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2017年11月15日

貝殻加工は次の段階へ・・・

貝殻加工は次の段階へ・・・

白蝶貝や夜光貝の加工作業は、ほぼ終わってきました。
これから次の段階へ進みましょう。


 ヴァイオリンテールピースへのインレイ(貝象嵌)は、猫形状加工がほぼ終わりました。
 やはり、3次元形状に近いものですから、結構難しかったです。
 猫形状の調整やテールピースへの象嵌など、まだまだ作業が残っております。


 猫の皆さん、しっかりと輝けるよう宜しくお願いします。


 この円形パーツは、レーザー加工用のベースになります。
 表面に家紋の彫刻を施す予定です。


 こちらはアクセサリーパーツの形状加工。
 一つは失敗した時の予備なので、途中まで。
 一部にレーザー彫刻を施します。

博多駅のイルミネーションも点燈し、いよいよ年末が差し迫ってきました。
今年掲げている工房目標の漢字一字=「打」に向かって、
最後まで何とか走り続けたいと思います!!

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:18Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工