2022年04月28日

螺鈿三段箱修理⑭ 小口上塗り・・・

螺鈿三段箱修理⑭ 小口上塗り・・・

螺鈿三段箱の修理は、傷埋め(補修塗り)が完了し、
研ぎ上がった小口から上塗りを開始しました。


一昨日に塗っていた上蓋の小口は、
もうしっかり乾いていますね。


箱本体の小口上塗り作業の様子。
透き漆をだいぶ多め(2倍程)に混ぜた特別調合の黒呂色漆で
本当に薄っすらと塗って行きます。

小口の厚みが増しますと、
箱どうしの重なり具合に支障が出るかもしれませんので
出来るだけ薄~く塗るよう、いつもと違う塗り方にしております!

実は漆刷毛や平筆でなく、
調合漆を薄くヘラづけしてから、指で均(なら)していくという方法。

手油が指に付いていると漆に混ざって乾かなくなりますので、
無水エタノールでしっかり指先の脱脂を行ってからの作業です。

かなり薄く塗れましたので、これで一先ずOK!
次は箱の底面上塗りに移ります。

つづく。。。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 12:08Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年04月24日

螺鈿三段箱修理⑬ 研ぎ・・・

螺鈿三段箱修理⑬ 研ぎ・・・

螺鈿三段箱の修理は、諸々あって、
約1ヶ月ぶりに再開であります(^^;

既存漆面の凹みや傷の補修塗りがほぼ完了し、
昨日からは、塗った部分をひたすら研いでおります。


上蓋の補修箇所は目立ちますので、
特に神経を使いながら研ぎを施します。


螺鈿に掛かった部分の研ぎも行い、、、


後から螺鈿を貼り付ける凹みのところは、
小刀でちょっと輪郭成形も施します。


凹みの錆を削り過ぎてましたので、、、
もう一回仕上げの錆を擦り付けました。

ここは乾燥しましたら、最終的な凹み成形を行いまして、
いよいよ螺鈿貼りですね!


上蓋の内側は、外せなかった布部分を何とかマスクでき、
布と接している面を塗ることが出来ました。
ここも小口をしっかり研いで、必要あらばもう一回薄~く塗ります。


他に、研いでない補修塗り箇所がまだまだ沢山あります。

この三段箱の螺鈿補修は、まずは実験が必要な内容なので、
本作業まで暫くかかりそうですね~。

引き続き頑張りましょう。
つづく。。。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:56Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年04月22日

春うららかなる工房・・・

春うららかなる工房・・・

1ヶ月ちょっとぶりと、ひさびさに糸島の工房へ行きましたが、、、
やはり切り株くんはモリモリになっていました(^^)/


今日は暖かくて気持ち良かったですね~切り株くん!


ちょっと来ない間に変化が、、、盛り土!?


お向かいの工房の方が砂利を引くとかで、土の表層を削ったのだとか。。。
こっちもモリモリ!!(^^;


今日のミッション=アワビ特大貝殻磨き。
作業完了!明日発送しましょう。


およよ!?工房入り口付近で、サビ散らかした百円玉発見!!
こちらさんも今度磨いちゃりましょか~(^.^)

ともかく、今日の工房は気持ち良かった!
春の暖かさが心地良く、うららかなる日和でありました(^^)/  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:09Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2022年04月19日

ニュージーランドアワビ貝の加工・・・

ニュージーランドアワビ貝の加工・・・

☆よかよかブログは、表示が正常になりました。
☆今日からまた記事アップを再開致します~。

先週後半にかけては、ご依頼案件に従って
ニュージーランドアワビ薄貝の加工を行っており、
用途に応じた分別や、端材の整理までしておりました。


薄貝の色味を確認しながらトリミングして
3種の色味に分別を行った様子です。

具体的なご依頼内容はここでは記載できませんが、
ニュージーランドアワビ貝やメキシコアワビ貝は、
たいへん色味が鮮やかで魅力的ですので、
使い方も様々であろうと思います。

但し、このような変化に富んだ色味の様子から、
制作イメージに落とし込むのは難しい点も多々あります。



ニュージーランドアワビ貝の同じ材を、
表裏の両方から撮影して比較した様子です。

このように、色味の様相が
表と裏でかなり違っている部位もあります。

これまでの経験からしまして、
ニュージーランドアワビ貝やメキシコアワビ貝は、
様々な方向から確認して用途に適した部位を見つけ
しっかり活用することが肝要ですね。

作品や商品への魅力を凄く高めてくれるので
ありがたい素材ではあります!(^.^)

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 15:56Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2022年04月04日

ニュージーランドアワビ貝研磨・・・

ニュージーランドアワビ貝研磨・・・



ニュージーランドアワビ貝の薄貝研磨(摺り貝)作業の様子。


いま、大量に使うご依頼案件がありまして、
加工するのに程良い薄さにしようとしております。

上の写真で少し現れておりますが、、、
アワビ薄貝の時とちょっとだけ違うことが一つ。。。
研ぎ汁が茶色いのです(^^; それはなぜか!?

ご覧の通り、ニュージーランドアワビ貝の真珠層には
黒い層が幾重にもサンドされており、
鮮やかな真珠層の白い研ぎ汁と混ざって、薄い茶色になるんですね。

ということは、、、この黒く見える層は!?
そう、相当濃い目のこげ茶~ということになるようですね!(^.^)

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:56Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2022年03月26日

螺鈿三段箱の修理⑫ 上塗り・・・

螺鈿三段箱の修理⑫ 上塗り・・・

修理中の螺鈿三段箱は、
傷を埋めた底面や小口を先ほど黒漆で上塗りしました。

通常は側面をマスキングするんですが、、、
弱っている側面の既存塗面や螺鈿を剥がしてしまうおそれもあり、
マスクせずに気を使いながら刷毛塗りです。


刷毛が届かない所もありますんで、
底面はやっぱり難しかった!(^^;

動画撮影する余裕はなく、
ヘラで黒漆を丁寧に置いて均等に伸ばしてから~の刷毛ならしにしました。



底面に比べれば、小口はチョチョイのチョイ!(笑)
しか~し、その内側は布が迫っているので難しく、、、
塗らず仕舞いです(^^;

この上蓋の内布がしっかりと塗面へ噛んでいるだけに
ここだけマスキングテープが境目に入って行かないんですね~どうしよう!?
何とか手立てを考えるとして、次回へ後回しにします(^^;

つづく。。。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 18:44Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月21日

螺鈿三段箱の修理⑪ 青貝粉補修・・・

螺鈿三段箱の修理⑪ 青貝粉補修・・・

修理中の螺鈿三段箱は、
塗りの傷、凹みの補修が終わりつつありますので、
いよいよ螺鈿の補修にも取り掛かろうかと。。。

まずは手始めとして、絵柄の山にあしらわれた
青貝粉欠損部分の補修を開始です。


補修作業の様子。
大枠で貼付けが終わった状態です。

この既存青貝粉の周囲は茶褐色。
どうやら色漆の弁柄漆で貼り付けてあるようです。

従って、まずは弁柄を補修箇所に塗り、
竹串を使って螺鈿を拾って置いて(貼り付けて)行きました。




使った螺鈿粒は、当方での通称=1号、2号粉。
細かい粒となります。

補修時の心得は、修理品の状態をよく観察して似せること。
今回も、既存の蒔かれている青貝粉をよく見て、
粒の大きさや粗密の様子を確認し、再現するよう努めています。
調整力や集中力が必要になることが結構多いですね。

作業で実際にやってみて、
「なんか似てないな~」と思ったら、
即座に軌道修正や調整を図らないといけません。

いい加減な判断や妥協をしてしまいますと、
後で大変なしっぺ返しが待っておりますので、、、(^^;

つづく。。。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:31Comments(2)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月20日

螺鈿三段箱の修理⑩ 研ぎ・・・

螺鈿三段箱の修理⑩ 研ぎ・・・

地道に進めている螺鈿三段箱の修理。。。

ここ数日は、ひたすら細かい塗りの凹みや傷、
そして埋め残し部分を見つけては~
下塗り・重ね塗り&乾燥させての「研ぎ」作業。

先日も記事に書きましたが、
研ぎについては、既存の塗りを傷めないよう
細かめの#3000クリスタル砥石を活用しておりまして
乾いた漆下塗りを#1000のペーパー・砥石で研いでから
#3000で仕上げ研ぎする、、、といった具合です。

螺鈿修理の前に始めたこの凹み、傷補修は、
もうやり出したら止まらなくなってしまいまして、、、
これも自分の性分なんですかね~(笑)


ということで、もう9割がた終わって来ました。
あともう少し、我慢です!!

いずれやることになってた塗り補修、、、
先にトコトンやってしまってから~螺鈿補修しましょうかね(^^;

つづく。。。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 12:01Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月18日

螺鈿三段箱の修理⑨ 下塗り・・・

螺鈿三段箱の修理⑨ 下塗り・・・

修理中の螺鈿三段箱は
修理箇所の下塗りを開始しました。


竹串でちょこちょこっと塗ります。

通常は蒔絵筆を使いますが、
本当に小さい部分の下塗りでは
このように竹串を使うこともアリです。

補修箇所周辺の色味を見て、
黒漆、生漆、透き漆などを使い分けて塗り、
その深さによって、塗る回数も変わって来ます。


底面や小口は、広範囲を上塗りしますが、
剥がせないまま残っている内側の布が
やっぱり作業の支障になるな~と思い、
さらにアレコレ確認してみたところ、、、


内底の布などがパカッと外せることが分かりました!
これが外せると、今後だいぶやりやすくなります(^^)/


金底パーツも一つだけ外せて良かったです!
箱の構造が更に分かって来ました~(^.^)


外せない布にはマスキングをして、、、
これから塗りを進めて行きましょう。

つづく。。。


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:43Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月17日

新たな修理ご依頼品届く・・・

新たな修理ご依頼品届く・・・

一ヶ月ほど前に修理のご予約を頂いたお客様から品物が届きました。


とても立派なレリーフ調に仕上げられた漆塗りの硯箱です。
摺り漆の木地ベースにあしらわれた植物紋様が本当に美しいです。

螺鈿の剥離がかなり進んでおり、その修理がメインとなります。


届いた時の状態です。
箱を包んでいるこの布がまた味わい深く、色味が素晴らしいですね。
結び目も勉強になります。


螺鈿は白色の裏彩色が施されていますが、
木地がだいぶ動いた(収縮した)影響か、
それとも塗った漆?の接着力が弱かったのか、
ほとんどの螺鈿が剥げかけたり欠損して傷んでおります。

新しく螺鈿を補完しつつ、
この風合いを再現することが必要となりそうですが、、、
時間をかけ、しっかり手当して参りましょう。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:36Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月15日

螺鈿三段箱の修理⑧ 錆削り・・・

螺鈿三段箱の修理⑧ 錆削り・・・

ようやく穴埋め、傷直しのための錆付けが完了。

その固め作業までが終わりまして
本来であれば、錆をちょっと研いでから中塗りへ~なのですが、、、
既存の塗りに負荷をかけないよう、もう一手間かけます~。


こちらは穴埋めが完了した箱正面の三段目。



補修箇所の錆が、均一に塗り厚分凹んでいるよう
ニードルで丁寧に錆を削ることにしました。


このようにしておけば、中塗り後の研磨が楽になり
周囲の既存塗りを傷めるリスクも減ることでしょう。

補修箇所の塗りの厚みは、、、
そうですね~補強の意味も込めて厚目にしたいので
0.2~0.25mmの深さに錆を削っておきましょうか。。。

螺鈿を貼るところもありますし、
特殊な貼り方になる可能性もあるので、少し深めに~。


箱正面の一段目。
ここは良く目立つところなので気を使います。。。


削りが粗方完了し、穴の周囲にまだ残っている錆などを
既存塗りが傷まないよう丁寧に#3000のクリスタル砥石で研磨除去。


上塗りすることにしている箱の底面や小口は、、、
ペーパーで丁寧に空研ぎです。

螺鈿補修は、まだ先になりそうで、
傷直しが大枠完了してからにしておりますが、、、


こちら上蓋で取り外した松葉?の螺鈿は、、、
ちょっとバラバラになり過ぎで。補修がかなり目立ちそうです(^^;
もう取り換えということにしましょう。


さて、ここまでが修理の前半戦で、これから後半戦へ。

今まではひたすら地道な下地作業で、我慢強さが必要でしたが、
これからは修理の結果が目に見えて分かって来ますので
きっと楽しくなって来ることでしょう!(^.^)

つづく。。。


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 17:55Comments(2)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月13日

螺鈿三段箱の修理⑦ 錆固め・・・

螺鈿三段箱の修理⑦ 錆固め・・・

螺鈿三段箱の傷などは全て錆(漆パテ)で埋まり、
生漆で固める作業をいよいよ始めます。

箱が複雑な構造ですので、
何回かに分けて乾燥しながら固め作業を行って行きます。

まずは底面や小口の固めから。。。
螺鈿で加飾された面とは違い、
この部分は黒漆+生漆などで上塗りしますので、
今回の工程でしっかりと生漆を吸わせます。

底面の固め作業の様子


小口の固め作業の様子


固め作業の仕方は色々とありますが、
今回は大きな面もあるので、ヘラを使用しました。

錆付けの時と同様、今回も角度、押さえつける強さなど
ヘラ使いのポイントは幾つもありますが、
私も未だに発展途上のテクニックで、
ともかく修行が必要です!(^^;

つづく。。。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:45Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月12日

螺鈿三段箱の修理⑥ 錆研ぎ・・・

螺鈿三段箱の修理⑥ 錆研ぎ・・・

傷直しに全力を傾注している螺鈿三段箱。。。

錆付けによる傷補修が、いよいよ終盤に入って参りました。
生漆(摺り漆)による塗面強化に入りたいところですが、
早まる心を抑えて、地道に忍耐強く傷埋めを進めています。

しかし、一部の螺鈿は浮きが目立つため、
膠等による特殊な螺鈿貼付けがなされている本箱は
全面的には摺り漆による塗面強化には入れず、
螺鈿の補修、再接着を先に終わらせなければならない箇所があることも
頭に入れておく必要があります。。。


一昨日に2度目の錆付けをした底面。

昨日の午後は、3回目の錆付け(補修の最後)に向け
この底面研ぎをしておりました。


丁寧にペーパーで水研ぎです。。。


一番下の底面は、こんなところでしょう。
もう面自体の傷は全て埋まりましたので、
最後は角っこの再補修かな~。

問題は二段目、一段目の箱の底。
箱が解体出来ていれば何かとやりやすいのですが、、、
段違いの箱の下に隠れている面の研ぎは、
果たしてどうしようか!?っと(^^;


そこで思いつきました~!
いつぞや別件でやったことがある裏ワザの応用編~
ペーパーの一方に両面テープ、、、の「ヘラ研ぎ」です!!


両面テープの上にヘラの先っちょ乗せて、、、


研ぎ研ぎ、、、けっこう奥の方まで研ぎOK!(^^)/


そして、フキフキも、、、(^.^)


こちら刻苧(こくそ)で埋めた穴の部分も
一旦表面を削って少し深くしておきましょう。


こんな感じでにしといて、
次なる最終錆付けへと進みます。


つづく。。。








  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 15:46Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月10日

螺鈿三段箱の修理⑤ 刻苧による穴埋め・・・

螺鈿三段箱の修理⑤ 刻苧による穴埋め・・・

さて、螺鈿三段箱の修理が続いておりますが、、、
今日は、箱前面に空いた三つの穴を
刻苧(こくそ)によって埋める作業を。。。


こちらが空いた穴であります。
何で空いているのか、、、もしかすると
取っ手金具などが付いていたのでしょうか?
それぞれ二つ穴になっているのが気になります(^^;

中々これだけ深い穴は、
2mm程の厚みで付けていく錆付けでは
乾燥を重ねて何度もやらねばならず、、、

一度に3~5mm程度の厚みで付けられる
刻苧によって埋めるのが常套手段。

こちらが作業の様子↓ コツコツと埋めて行きます~



大枠の穴埋めが終わった状態です。

動画の作業のように刻苧を押し込んだ後は、
穴の上をヘラで撫で付けて、
周囲に残った余分な刻苧を拭き取っておきました。

この後は刻苧をしっかり乾燥させて、
研ぎ、錆付けをして、完全な穴埋め完了となります。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:11Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月09日

螺鈿三段箱の修理④ 錆付け・・・

螺鈿三段箱の修理④ 錆付け・・・

螺鈿三段箱の修理は、打ち傷の直しが本格化しております。

一昨日からやり始めた錆付けによる穴・凹み埋めも、
数回に分けて行っている最中です。

※錆(砥の粉、水、漆を練ったパテ状のもの)


今日は、主に底面の錆付けをば。。。
※ビフォーを撮っておりませんでしたね!(^^;

一番下=三段目箱の底面錆付けの様子です↓


一段目と2段目の底面錆付けの様子です↓


そして上蓋小口錆付けの様子です~↓


錆付けの難しさは、
作業スピードとヘラ付けのテクニック。

錆は固まるのが早いので、
もたもたしていると奇麗に仕上がりません。

また、ヘラ付けのポイントは、
面に当てる角度、錆の分量、動かす速度や力加減など。
一言では言い表せない勘所があります(^^;

今回、特に底面はたっぷり厚目に錆を付けましたが、
結局はほとんど研いでしまうことでしょう。
目的は平滑面でなく、あくまでも穴埋めですので(^^)/

※塗面が厚くなりますと、箱の構造上支障が出そうですから。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:26Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月08日

螺鈿三段箱の修理③ 傷直しと内布外し・・・

螺鈿三段箱の修理③ 傷直しと内布外し・・・

螺鈿三段箱の傷の修理は継続中。

初期段階である程度埋めておいた方が良いと判断しておりますが、
傷の数が相当多く、まだまだ時間がかかりそうです。


一旦表面に研ぎを入れて、、、


穴や凹みを錆付けします。。。

乾燥して水研ぎをしっかりと、、、
しかし、トラブル回避のため、水は少なめにして研ぎます。


研いだ後、乾燥させると
錆で埋まった所は白く浮かび上がります。


さて、箱の内側に貼られている内布は、
こうした作業の足かせになるもの。。。


但し、全部は外すことは出来ないようなので、
一番はがし易そうになっている上蓋の内布だけ
外しておくことにしました。


何らかの接着剤で貼られているようでしたが、
外すとこのように木地が現れます。


記事にローマ数字が!!


布外しの詳しい模様は動画をご覧下さい~(^^)/
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:49Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2022年03月06日

太陽のありがたさ・・・

太陽のありがたさ・・・

一昨日=3月4日の糸島工房。
昼間はけっこう雲っていて寒かったのですが、
夕方になって日が差して来て、ちょっとだけ暖かくなりました。


太陽のありがたみを実感(^^;


切り株くんも、そう思うでしょ?(^-^;を


表面を削った後に太陽光で透かして確認。
不純物の入っていない真珠貝は希少で美しいです。
だいたい貝殻(真珠層)のどこかに黒色の異物などが少しは入っているものなのですが。。。


3月に入りましたが、2月からの寒さは続き
暖かさはまだまだ~ですね。

貝殻磨きは研磨粉が凄く飛散しますので、やっぱり屋外でないと、、、
ホント早くもっとあったかくなって下さい~(^^;

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 11:36Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2022年03月02日

螺鈿三段箱の修理② 打ち傷直し・・・

螺鈿三段箱の修理(その2)打ち傷直し・・・

本日も、螺鈿三段箱修理の続きを。。。


拭き清掃が昨日までに完了し、
次は螺鈿の修理を、、、と思っていたところ、
打ち傷が思った以上に多く、
傷口周辺の剥がれが広がりやすそうな所も結構ありましたので、
その直しからやることにしました。

螺鈿修理中に傷口が広がるアクシデントが発生する可能性もありますので、
ここは安全策を取って優先順位を「傷直し」に変更です。

打ち傷は様々な種類があります。

 ・コツッと行った丸い凹み
 ・何か線状の物体をぶつけた木の葉状の凹み
 ・尖った物体が当たった点のような凹み
 ・引っかけてダダダ・・・っと帯になったもの
 ・角をぶつけてガサっと傷になったもの
 ・割れ目状の凹み
 ・原因不明の凹み

やはり長い年月を経ますと、モノはそれなりのダメージを受けるもの。
この三段箱も、実に様々な打ち傷があり興味深く思いました。


さて、作業開始。
鋭く研いだ刃で、打ち傷になった部分の漆塗膜を剥ぎます。

だいたい打ち傷になった所は、塗膜と下地の間に空間が出来ており、
このまま修理や塗りを進めても、作業中に剥げて来たり
後々剥離や凹みの原因になったりしますので注意が必要です。


剥ぐと下地が出て来ます。
削った粉の質感や刃物の感触から、下地は木ではなく、
厚み0.2~0.5mmの錆(漆パテ/生漆+水+砥の粉)であることが判明。


細かい打ち傷にも目を向けて、、、

打ち傷部分の塗膜除去は、凹みが酷いものは特に見逃さず、
可能な限り最小限度の範囲で・・・という鉄則で行います。



そして、塗膜除去した箇所、元々剥げていたところへ
今回は生漆:黒漆=3:2の割合で調合した漆を作って、
細い竹串ヘラで塗布して行きます。
余分な漆は綿棒やティッシュで押さえて吸い取り、完了です。

通常は生漆や麦漆で最初の傷口固めを行いますが、、、
既存の塗り厚が薄く、上塗り箇所があまり多くないこと、
劣化した漆塗りの色味の薄さもあって、
仕上げまでの塗り厚も薄く、工程数も少なくなることが予想されましたので、
既存の色味に近く調合した漆で最初から作業することにしました。

修理の場合は、このように特化したやり方を選択することがありますが、
自分が作ったものではないので、品物の状態を良く見て勘を鋭くし、
何が適しているかイメージして、出来るだけ的を外さないようにしています。


およそ1時間ほどで傷口固めが完了しました。
全部で50カ所はあったでしょうか。。。(;'∀')


今日は相当乾燥していて湿度30%!
これでは漆が乾かないので、、、
湿度60~65%にしたカプセルに暫く入ってもらいましょう。

古い品物は、湿度60%以内での乾燥が望ましく、
何かが起きる可能性がありますので、
湿度70%以上は禁物であります(^^;

つづく。。。







  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 16:57Comments(2)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り

2022年03月01日

螺鈿三段箱の修理開始・・・

螺鈿三段箱の修理開始(その1)・・・

3月=春になりました!
と言っても、まだまだ結構寒いですね。
暖かくなるのはいつになることやら~(^^;

さて、諸々あってまだ手を付けられてなかった螺鈿三段箱。
やっと今日から本格的な修理を開始しました。


まずは箱の背面に付いている固定金具を取り外し、
箱本体から上蓋を分離する作業から。。。

しかしご覧の通り、
金具を留めているネジ頭が丸っとしたドーム状!
ドライバーを使えず~ということでしたので、
ペンチを使ってネジを外すことに~(^^;


慎重にネジ頭をつかんで回し~の動画です。


次は早回しでご覧下さい~(^_^;)


何とか上蓋を本体から無事分離させることに成功しました!
ネジ頭はペンチによってちょっと傷がつきましたが、、、
また修理完成~組み付けた後に研いで直しましょう。


次に拭き清掃へ。。。


かなり長年の汚れが付着しているようでして、
無水エタノールや水をティッシュ・綿棒に含ませ、汚れを拭き取ります。


拭き清掃の様子です。。。


螺鈿チェックも。。。
上蓋の何箇所かに凹みがありますが、
その内の幾つかは螺鈿も凹んでしまっています。

この凹んだ箇所の丸い螺鈿はヒビが無数に入っており、
修復は不可と判断しましたので除去しました。
新しい螺鈿と交換となります~。


他の同様の箇所では、使えそうな螺鈿は何とか剥がして、、、


再接着を試みます!

つづく。。。


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:38Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工

2022年02月27日

工房もぐら山・・・

工房もぐら山・・・

この2月の寒い時期でも、糸島工房の脇では
モグラくんがせっせと穴を掘り、所々に大きな山を作っています。


これだけ大きな山です、
きっとたくさんのミミズを食べた大きなモグラくんなんでしょう。


工房入り口の両脇にも、、、
以前も出来てましたね~この盛り塩ならぬ、盛り土が!(笑)

しか~し、この穴に足を取られないようにしないといけません。。。(^^;


またまた動画もアップ致しました(^^)/  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 18:34Comments(2)よもやま話螺鈿(らでん)・貝細工