2009年05月26日

北朝鮮と戦争したいのか?

北朝鮮と戦争したいのか?

ここ両日注目されている北朝鮮「核実験実施」のニュース。当然のことながら世界からバッシングの嵐。日本でも非難の嵐。せっかくオバマ大統領が核兵器廃絶に向けた動きを見せている最中、水を差すような暴挙である。

日本の政界では「敵基地攻撃論」なるものが出てきているらしい。今回の北朝鮮の核に対し「対抗しうる戦闘能力を日本も準備するべきだ!」という論理。しかし、冷戦時代の米ソの二の舞になるよ、これは。「核に対抗するには核」という論理展開と同じだからだ。私が思うに、どんなに日本が軍事力増強を図っても、北朝鮮の軍事拡大路線は押さえられないだろう。むしろ逆だ。やはりここはしたたかな外交努力が必要。何も軍事力だけが抑止力にはならないと思う。冷静な対応が必要だろう。

私は、「先の大戦から何を学ぶべきか」ということをよく考える。祖父母から「戦争はもうこりごり」と聞かされていたし、戦争で亡くなった多くの人々のためにも、今後一切戦争は起こさないようにするのが我々の努めであると思う。特に人類の滅亡をもたらす核兵器に関しては、子供達のためにも無くす方向で動くべきだ。

こうした平和論を唱えることに対し、「そういうことをいう奴は理想論者、平和ボケした人間だ」なんていう人がいるが、「それならあなたは戦争したいのか?」と言いたい。「戦争」を経験したこともない人間が「戦争したい」かのような発言や動きをすることは不遜ではなかろうか。それこそ無残に死んでいった方々に対する冒涜と考える。戦後60年を超えてきた現在、人々の記憶から戦争の残酷さ、悲惨さが薄れてきた時が危険だ。戦争体験がない者が、戦争を引き起こす。起きてからでは遅い。

だいたい私は「平和ボケ」と言われるのは嫌いだ。そんなつもりは毛頭ないし、今回のことで北朝鮮のことを許すつもりはない。だからと言って北朝鮮を攻撃しようとは思わない。外交問題解決の最後の手段として「戦争」をすることは、自分の要求を通すために「暴力」を使おうとする欲望に負けた人間の「弱さの表れ」としてとらえる。

人間の歴史は戦争と共にあったと思うが、だからと言って今後もそれを続けるのか・・・。いい加減に止めにしてもらいたい。



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Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:53Comments(0)政治つれづれ