2022年06月18日

新たな鞘塗りのご依頼・・・

新たな鞘塗りのご依頼・・・


昨年9月にお問い合わせがあり、準備を進めている鞘塗りのデザインです。
幾つかの原案作成~レイアウト決定案の段階まで進みました。
現在は、梅や松を筆で描き直しております。

ご依頼主のご了承を頂きましたので、
今後は製作の模様を時々アップして参ります。

*ご依頼主は塩飽水軍(しわくすいぐん)の末裔。
 南北朝時代から20代以上続く一族の当主でらっしゃいます。
 代々引き継がれてきた刀剣の鞘を新調するにあたり、
 当方へ鞘塗りをご依頼頂きました。

 【塩飽水軍】
 讃岐=現在の香川県塩飽諸島を拠点とした水軍。
 戦闘集団として知られている村上水軍に対し、
 塩飽水軍は造船・操船技術に優れていた。
 戦国期~江戸期においては、
 織田、豊臣、徳川の各氏にその技術を高く認められ、
 日本近代造船業の発展へ大きな影響を与える存在となった。

*ご一族にまつわる数字に一や六が多いことと
 塩飽諸島は主要十一島あることから、
 ご家紋モチーフの梅、松葉、波群の数は11、
 そして所々に象徴的な一つの場面や6つの集まりが
 現れるようあしらってみました。

*今回の意匠作成にあたっては
 かなりヒアリングと調査を重ねましたが、
 「塩飽」=名の由来は「塩焼く」とも
 「潮湧く」とも言われているそうです。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 15:48Comments(0)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り鞘塗り