装飾工房「瑞緒」よかよかブログ
https://mizuo.yoka-yoka.jp
金箔、螺鈿細工による装飾工芸品を制作する福岡の工房。
日々の制作日記、体験談など。
ja
瑞緒(ミズオ)
2023-10-08T17:25:19+09:00
-
薄器螺鈿修理④ 完成・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2334467.html
薄器螺鈿修理④ 完成・・・
御品をお預かりしてから約半年、、、
ようやく螺鈿修理が完成致しました。
最終磨きの様子です。
ともかく蒔絵の金色が剥げないよう、
細心の注意をもって呂色磨きです。
無事完了し、中性洗剤で油分を落として完成です!
反対側からの方が、螺鈿が輝きますね(^.^)
薄器本体の上に蓋をしてみて。。。
あらためて、この器は美しいですね~。
修理した蝶翅螺鈿は、かなり複雑に割れた状態でお預かりしましたが、
割れ目が多いと、漆で接着修理しても至る所で黒い線が出て来てしまい、
見栄えが全くしないことが予想されました。
そこで今回の修理では、割れ目に樹脂継ぎ(接着)を施してから貼り直すという
新たなチャレンジを行いました。
透明な樹脂による割れ目の接着は、
螺鈿の次がある程度目立たないという良好な結果が出ましたので、
今後の修理ご依頼でも使ってみようと思います。
さて、お客様に完成状態をご確認頂き、
ご了承頂けましたら納品へと進みたいと思います。
一旦お包みしておきましょう。
どうか無事にお客様のお手元へと届きますように。(^.^)
薄器螺鈿修理④ 完成・・・
御品をお預かりしてから約半年、、、
ようやく螺鈿修理が完成致しました。
最終磨きの様子です。
ともかく蒔絵の金色が剥げないよう、
細心の注意をもって呂色磨きです。
無事完了し、中性洗剤で油分を落として完成です!
反対側からの方が、螺鈿が輝きますね(^.^)
薄器本体の上に蓋をしてみて。。。
あらためて、この器は美しいですね~。
修理した蝶翅螺鈿は、かなり複雑に割れた状態でお預かりしましたが、
割れ目が多いと、漆で接着修理しても至る所で黒い線が出て来てしまい、
見栄えが全くしないことが予想されました。
そこで今回の修理では、割れ目に樹脂継ぎ(接着)を施してから貼り直すという
新たなチャレンジを行いました。
透明な樹脂による割れ目の接着は、
螺鈿の次がある程度目立たないという良好な結果が出ましたので、
今後の修理ご依頼でも使ってみようと思います。
さて、お客様に完成状態をご確認頂き、
ご了承頂けましたら納品へと進みたいと思います。
一旦お包みしておきましょう。
どうか無事にお客様のお手元へと届きますように。(^.^)
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-10-08T17:25:19+09:00
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薄器螺鈿修理③ 磨き作業と蒔絵補修・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2334406.html
薄器螺鈿修理③ 磨き作業と蒔絵補修・・・
薄器の蝶翅螺鈿修理は、
補修した螺鈿の接着が終わり、いよいよ最終局面に。。。
蒔絵補修を行い、磨き作業を繰り返します。
まずは螺鈿補修した箇所に一旦研ぎや磨きを施した後、
摺漆を行って10時間ほど乾かし、さらに磨きを施します。
この段階の磨き作業は非常にデリケートな作業に。
先が尖ったタイプの綿棒の先をカットし、
キャノーラ油で溶いた呂色磨き粉(微粒子)をつけ
ピンセットでつまんで磨きます。
既存蒔絵の金粉は、磨き過ぎると剥げて来るので
蒔絵の線を極力避けながら、螺鈿表面のみ磨きます。
なかなかこれが難しい作業でしたが、
ある程度上手く行ったかと思います。。。(^^;
次に、毛打ち(蒔絵の細線)で描かれた翅脈(しみゃく)の補修です。
ほんの一部欠損しておりますので。
まずは弁柄漆でこれを描き、、、
金粉を準備して、、、
弁柄漆が半乾きになった所で金粉を蒔きます。。。
しっかり乾燥させてから、
真綿で余分な金粉を絡み取り、、、
また摺漆を施して、しばらく乾燥させましょう。
この後、磨きをまた施して果たして完成となるか!?ですが、
それは明日やってみて判断しましょう。
つづく。。。
薄器螺鈿修理③ 磨き作業と蒔絵補修・・・
薄器の蝶翅螺鈿修理は、
補修した螺鈿の接着が終わり、いよいよ最終局面に。。。
蒔絵補修を行い、磨き作業を繰り返します。
まずは螺鈿補修した箇所に一旦研ぎや磨きを施した後、
摺漆を行って10時間ほど乾かし、さらに磨きを施します。
この段階の磨き作業は非常にデリケートな作業に。
先が尖ったタイプの綿棒の先をカットし、
キャノーラ油で溶いた呂色磨き粉(微粒子)をつけ
ピンセットでつまんで磨きます。
既存蒔絵の金粉は、磨き過ぎると剥げて来るので
蒔絵の線を極力避けながら、螺鈿表面のみ磨きます。
なかなかこれが難しい作業でしたが、
ある程度上手く行ったかと思います。。。(^^;
次に、毛打ち(蒔絵の細線)で描かれた翅脈(しみゃく)の補修です。
ほんの一部欠損しておりますので。
まずは弁柄漆でこれを描き、、、
金粉を準備して、、、
弁柄漆が半乾きになった所で金粉を蒔きます。。。
しっかり乾燥させてから、
真綿で余分な金粉を絡み取り、、、
また摺漆を施して、しばらく乾燥させましょう。
この後、磨きをまた施して果たして完成となるか!?ですが、
それは明日やってみて判断しましょう。
つづく。。。
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
金箔・金粉
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-10-06T22:05:14+09:00
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薄器螺鈿修理② 螺鈿の再接着・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2334225.html
薄器螺鈿修理② 螺鈿の再接着・・・
薄器の螺鈿修理は後半戦に。
剥がれた蝶翅螺鈿の再接着であります。。。
前回までは、蝶翅螺鈿の割れたところや
欠けた部分の補完をしておりましたが、、、
接着のためエポキシ樹脂を含浸させていたところは、
固定のため螺鈿裏側に貼っていたセロハンテープを剥がし、、、
はみ出たエポキシ樹脂に研ぎを入れて、ある程度除去します。
研ぎ入れ過ぎると、また螺鈿が割れたり取れて来るので
この作業は要注意であります!
そして、表側にセロハンテープの脚を付けて、、、
またひっくり返して、呂瀬漆(生漆+黒漆)を裏塗りしておきます。。。
2日後、、、乾いた状態です。
表側から見るとこのように。
裏側は、傷口などがボコボコしておりますので、
しっかり研ぎを入れ、より平滑にします。。。
接着面は、漆の厚み分で螺鈿が出っ張って来ないよう
更に研ぎを入れて、底を下げます。。。
最終的にはカッターの刃の裏で削り、
微細な底辺調整を行います。。。
これはけっこう手間ですが、大切です(^^;
一旦嵌めてみて、、、何度か微調整し、
ほぼOK(90%)の適合をもって良しとします。
そして本日、、、いよいよ再接着であります。
スタンバイOK!
蒔絵筆で丁寧に呂瀬漆を塗って行きます。。。
螺鈿裏面にも、、、
一旦、湿気ムロに両者を入れ、
半乾きにさせたところで、、、
慎重に貼り付けます。。。
しっかりと圧着を!
やはり螺鈿の歪みなどあり、
浮いてくる可能性もありますので、
セロハンテープで固定します。。。
数時間置いて、呂瀬漆がある程度硬化したところを見計らい、
螺鈿の際から、ダメ押しの呂瀬漆注入を行います。
はみ出た呂瀬漆を拭き取って、、、
このまま数日おきましょう。
つづく。。。
薄器螺鈿修理② 螺鈿の再接着・・・
薄器の螺鈿修理は後半戦に。
剥がれた蝶翅螺鈿の再接着であります。。。
前回までは、蝶翅螺鈿の割れたところや
欠けた部分の補完をしておりましたが、、、
接着のためエポキシ樹脂を含浸させていたところは、
固定のため螺鈿裏側に貼っていたセロハンテープを剥がし、、、
はみ出たエポキシ樹脂に研ぎを入れて、ある程度除去します。
研ぎ入れ過ぎると、また螺鈿が割れたり取れて来るので
この作業は要注意であります!
そして、表側にセロハンテープの脚を付けて、、、
またひっくり返して、呂瀬漆(生漆+黒漆)を裏塗りしておきます。。。
2日後、、、乾いた状態です。
表側から見るとこのように。
裏側は、傷口などがボコボコしておりますので、
しっかり研ぎを入れ、より平滑にします。。。
接着面は、漆の厚み分で螺鈿が出っ張って来ないよう
更に研ぎを入れて、底を下げます。。。
最終的にはカッターの刃の裏で削り、
微細な底辺調整を行います。。。
これはけっこう手間ですが、大切です(^^;
一旦嵌めてみて、、、何度か微調整し、
ほぼOK(90%)の適合をもって良しとします。
そして本日、、、いよいよ再接着であります。
スタンバイOK!
蒔絵筆で丁寧に呂瀬漆を塗って行きます。。。
螺鈿裏面にも、、、
一旦、湿気ムロに両者を入れ、
半乾きにさせたところで、、、
慎重に貼り付けます。。。
しっかりと圧着を!
やはり螺鈿の歪みなどあり、
浮いてくる可能性もありますので、
セロハンテープで固定します。。。
数時間置いて、呂瀬漆がある程度硬化したところを見計らい、
螺鈿の際から、ダメ押しの呂瀬漆注入を行います。
はみ出た呂瀬漆を拭き取って、、、
このまま数日おきましょう。
つづく。。。
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-30T18:12:47+09:00
-
琵琶梱包・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2334205.html
琵琶梱包・・・
螺鈿の修理が完了した筑前琵琶。
お客様のご確認とご了承を頂きましたので、
いよいよ返送であります。
返送の際に必ず行うのが梱包作業。
お送りする品物に合わせて、
梱包材料の選択や梱包方法を考えなければなりません。
今回は「琵琶」という非常に特殊な品となりますので、
かなり対応力が求められます。
まずは琵琶から飛び出たパーツの保護から。。。
弦(糸)をくくり付ける覆手前板の部分は、、、
このようにスポンジ材を上下から挟み込ませて、、、
後部をエアパッキンで包み込むように養生。
海老尾が外された糸巻部分は、、、
出っ張った尖った螺鈿が非常に危ういので、、、
海老尾の取付口に発泡スチロールを噛ませてから
エアパッキンで養生です。
その後に、琵琶全体をエアパッキンで包み込みました。
糸巻が付いた海老尾も、、、エアパッキンで養生です。
そして、琵琶袋に本体を入れ、、、
エアパッキンでもう一度包んだ上で、
エアークッションがつめつめの箱内に挿入です!
当方に届いた時に使われていたダンボール箱や梱包材を
今回はほぼ再利用することができましたが、
お送り頂いた時との相違点として挙げられるのは、
海老尾は取り外した形で本体と分けて梱包したことと、
飛び出たパーツの保護をより厳重に行った点です。
楽器である琵琶は、その名の通り流麗なビワの実の形であるため、
箱の中で動きやすく、固定しにくいという特徴があります。
また、飛び出た複雑なパーツもあるが故に、
配送時の振動で負荷がかかりやすい部位も持ち合わせていると言えます。
安全な運搬を遂行するためには、
これらの点を考慮した梱包方法が求められます。
当方にお送り頂いたご依頼主様は、
琵琶全体をエアークッションで包み込むという
たいへん理に叶った梱包方法を採用されていました。
この手法ですと、琵琶が箱の中で宙に浮いたような状態となり、
ほぼ傾きもせず、箱の面に当たることなく、
琵琶を安全に送付することが出来ますね。
何かしら固定しようとしてしまうと、琵琶のような自由形体のものは
大変難しい形の固定具やクッション材を用意しなければなりません。
以前、当方は琵琶配送でそのような手法を使ったことがありましたが、
かなりの労力を要したことを覚えております。
今回はご依頼主様(お客様)に梱包方法を学ばせて頂きました。
ありがとうございました!
また別の難しい形状の品でも、この方法で梱包したいと思います。
但し、、、非常に重たい物ではNG(使えない)と思いますが。。。(^^;
ともかく、今回の梱包はたいへん上手く行ったかと、、、
後は無事に届くことを祈るばかりですね。
行ってらっしゃい~(^.^)
琵琶梱包・・・
螺鈿の修理が完了した筑前琵琶。
お客様のご確認とご了承を頂きましたので、
いよいよ返送であります。
返送の際に必ず行うのが梱包作業。
お送りする品物に合わせて、
梱包材料の選択や梱包方法を考えなければなりません。
今回は「琵琶」という非常に特殊な品となりますので、
かなり対応力が求められます。
まずは琵琶から飛び出たパーツの保護から。。。
弦(糸)をくくり付ける覆手前板の部分は、、、
このようにスポンジ材を上下から挟み込ませて、、、
後部をエアパッキンで包み込むように養生。
海老尾が外された糸巻部分は、、、
出っ張った尖った螺鈿が非常に危ういので、、、
海老尾の取付口に発泡スチロールを噛ませてから
エアパッキンで養生です。
その後に、琵琶全体をエアパッキンで包み込みました。
糸巻が付いた海老尾も、、、エアパッキンで養生です。
そして、琵琶袋に本体を入れ、、、
エアパッキンでもう一度包んだ上で、
エアークッションがつめつめの箱内に挿入です!
当方に届いた時に使われていたダンボール箱や梱包材を
今回はほぼ再利用することができましたが、
お送り頂いた時との相違点として挙げられるのは、
海老尾は取り外した形で本体と分けて梱包したことと、
飛び出たパーツの保護をより厳重に行った点です。
楽器である琵琶は、その名の通り流麗なビワの実の形であるため、
箱の中で動きやすく、固定しにくいという特徴があります。
また、飛び出た複雑なパーツもあるが故に、
配送時の振動で負荷がかかりやすい部位も持ち合わせていると言えます。
安全な運搬を遂行するためには、
これらの点を考慮した梱包方法が求められます。
当方にお送り頂いたご依頼主様は、
琵琶全体をエアークッションで包み込むという
たいへん理に叶った梱包方法を採用されていました。
この手法ですと、琵琶が箱の中で宙に浮いたような状態となり、
ほぼ傾きもせず、箱の面に当たることなく、
琵琶を安全に送付することが出来ますね。
何かしら固定しようとしてしまうと、琵琶のような自由形体のものは
大変難しい形の固定具やクッション材を用意しなければなりません。
以前、当方は琵琶配送でそのような手法を使ったことがありましたが、
かなりの労力を要したことを覚えております。
今回はご依頼主様(お客様)に梱包方法を学ばせて頂きました。
ありがとうございました!
また別の難しい形状の品でも、この方法で梱包したいと思います。
但し、、、非常に重たい物ではNG(使えない)と思いますが。。。(^^;
ともかく、今回の梱包はたいへん上手く行ったかと、、、
後は無事に届くことを祈るばかりですね。
行ってらっしゃい~(^.^)
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
楽器装飾
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-29T17:30:29+09:00
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琵琶螺鈿修理③ 螺鈿接着~修理完了・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2334190.html
琵琶螺鈿修理③ 螺鈿接着~修理完了・・・
お預かりしている琵琶の螺鈿修理は、
割れた螺鈿の樹脂接着が完了。
接着部の状態を確認してから、、、
はみ出た樹脂を研いで、、、
全体的にも表面が劣化しておりましたので、
細かめのペーパーで研ぎを入れ、、、表側はこれでOK。
裏面に回った樹脂も研ぎを入れて、、、OKです。
そしていよいよ琵琶本体への螺鈿接着です。
まずはセッティングしてみて、キチッと嵌るか確認です。
各螺鈿パーツは問題ないということで、
接着剤として使う膠づくりであります。。。
膠の材料棒をゴリゴリと削って、、、
小瓶の中に入れ、水を垂らしておきます。
温かい電気温水器の上に一時間ほど置き、、、
膠が溶けてドロドロになったところで、
防腐剤を2滴垂らして、またかき混ぜて、、、
さぁいよいよ接着です!
大きいパーツは特に一発勝負、、、
ドライヤーで温めてドロッとなった膠を
冷めないうちにたっぷり目に一気塗りして、サッとくっつけます。
失敗すると相当厄介ですから、集中力が必要。
予めスマホにスタンバらせていましたが、
この余裕のない場面でよく写真が撮れたものかと。。。(^^;
15分ほど冷ました後に、
ぶにゅっとはみ出た膠を拭き取り、、、
指で軽くたたいて、音を確認。。。
接着が上手く行っているか打刻検査します。
これで覆手前板螺鈿が接着完了!
次に、いまくっつけた覆手前板螺鈿裏側左右に嵌める
爪型の螺鈿を接着です。。。
まずはサッとくっつけて、、、
隙間に膠を練り込みます。。。
はみ出た螺鈿を拭き取って、
爪型螺鈿も完了!!
そして、今回の最大の山場、、、
最も難しい糸巻部分の螺鈿接着を。。。
まずは既存の劣化した膠を拭き取りまして、、、
そこから第1の難関に入ります。。。
実は、糸巻部分の向かって左側にある、
既存の細長い外角ラインの螺鈿が、膠が弱まって
剥がれかかってパカパカと動いているのであります(^^;
テープで仮止めしておりましたが、
これをまず剥がし、、、
水をしっかり裏側まで浸透させ、
非常に細い針でコスコスと、、、(^-^;
しつこくコスコスと粘り強く、、、
既存の膠を水でふやけさせつつ、こそぎ出します。
慎重かつ粘り強いこの作業を終え、、、
新たな膠でしっかりと固定させました。。。
そして、糸巻部分両サイドの螺鈿欠損部に、
補完螺鈿をしっかりと圧着です!
複雑な形状ですので、手先の感覚を頼りに
神経をかなり集中させて一気にくっつけました。
何とか無事接着出来ましたが、
この部分の作業はこれで終わりではありません。。。
既存螺鈿と補完螺鈿の継ぎ目には、、
真珠貝の微粉を指で擦り込んだ上で膠を浸透させ、、、
継ぎ目が目立たなくなる様な補修処置も施しました。
糸巻部分にはもう一つ小さい山場が残っておりまして、、、
糸巻突端の帯状螺鈿に空いた二つの穴の補修を実施です。。。
こちらの穴=凹みには、まず真珠貝微粉を膠で練り込み、
ある程度この穴を埋めた上で、、、
白蝶薄貝の厚手タイプを穴の形状にカットして
膠で埋め込んだ上で研磨し、補修完了です!
非常に小さい穴でしたので、形状カットや嵌め込みに手間取り
思った以上に時間がかかりましたが、、、
何とか補修できて良かったです(^.^)
これで糸巻部分が全て完成!!
海老尾(糸巻の折り返しパーツ)を嵌めても問題なし。
接着修理が完了した後は、新旧螺鈿の違和感を無くす処置も実施。
新しい補完螺鈿は白く初々しく、既存螺鈿は表面が劣化し汚れも付着。
この差異を埋めるため、既存螺鈿の表面を研磨して
それぞれの印象を近づけるようにしました。
これでやっと修理が完了です。
修理完成写真は、お客様へメールでご確認頂き、
ご了承を頂けましたら琵琶をお返しすることに。。。
今回も中々難しいご依頼ではありましたが、
当方でお請けする修理案件にしては
比較的短期決戦にて終えることが出来そうです。
膠は使い方は難しいですが、微妙な表現も可能と分かり、
今回の修理を通して更に新しい技を身に付けることが出来ました。
いつもながら、古い品の奥深さに学ぶべき点は多いですね。
有難いことです(^.^)
琵琶螺鈿修理③ 螺鈿接着~修理完了・・・
お預かりしている琵琶の螺鈿修理は、
割れた螺鈿の樹脂接着が完了。
接着部の状態を確認してから、、、
はみ出た樹脂を研いで、、、
全体的にも表面が劣化しておりましたので、
細かめのペーパーで研ぎを入れ、、、表側はこれでOK。
裏面に回った樹脂も研ぎを入れて、、、OKです。
そしていよいよ琵琶本体への螺鈿接着です。
まずはセッティングしてみて、キチッと嵌るか確認です。
各螺鈿パーツは問題ないということで、
接着剤として使う膠づくりであります。。。
膠の材料棒をゴリゴリと削って、、、
小瓶の中に入れ、水を垂らしておきます。
温かい電気温水器の上に一時間ほど置き、、、
膠が溶けてドロドロになったところで、
防腐剤を2滴垂らして、またかき混ぜて、、、
さぁいよいよ接着です!
大きいパーツは特に一発勝負、、、
ドライヤーで温めてドロッとなった膠を
冷めないうちにたっぷり目に一気塗りして、サッとくっつけます。
失敗すると相当厄介ですから、集中力が必要。
予めスマホにスタンバらせていましたが、
この余裕のない場面でよく写真が撮れたものかと。。。(^^;
15分ほど冷ました後に、
ぶにゅっとはみ出た膠を拭き取り、、、
指で軽くたたいて、音を確認。。。
接着が上手く行っているか打刻検査します。
これで覆手前板螺鈿が接着完了!
次に、いまくっつけた覆手前板螺鈿裏側左右に嵌める
爪型の螺鈿を接着です。。。
まずはサッとくっつけて、、、
隙間に膠を練り込みます。。。
はみ出た螺鈿を拭き取って、
爪型螺鈿も完了!!
そして、今回の最大の山場、、、
最も難しい糸巻部分の螺鈿接着を。。。
まずは既存の劣化した膠を拭き取りまして、、、
そこから第1の難関に入ります。。。
実は、糸巻部分の向かって左側にある、
既存の細長い外角ラインの螺鈿が、膠が弱まって
剥がれかかってパカパカと動いているのであります(^^;
テープで仮止めしておりましたが、
これをまず剥がし、、、
水をしっかり裏側まで浸透させ、
非常に細い針でコスコスと、、、(^-^;
しつこくコスコスと粘り強く、、、
既存の膠を水でふやけさせつつ、こそぎ出します。
慎重かつ粘り強いこの作業を終え、、、
新たな膠でしっかりと固定させました。。。
そして、糸巻部分両サイドの螺鈿欠損部に、
補完螺鈿をしっかりと圧着です!
複雑な形状ですので、手先の感覚を頼りに
神経をかなり集中させて一気にくっつけました。
何とか無事接着出来ましたが、
この部分の作業はこれで終わりではありません。。。
既存螺鈿と補完螺鈿の継ぎ目には、、
真珠貝の微粉を指で擦り込んだ上で膠を浸透させ、、、
継ぎ目が目立たなくなる様な補修処置も施しました。
糸巻部分にはもう一つ小さい山場が残っておりまして、、、
糸巻突端の帯状螺鈿に空いた二つの穴の補修を実施です。。。
こちらの穴=凹みには、まず真珠貝微粉を膠で練り込み、
ある程度この穴を埋めた上で、、、
白蝶薄貝の厚手タイプを穴の形状にカットして
膠で埋め込んだ上で研磨し、補修完了です!
非常に小さい穴でしたので、形状カットや嵌め込みに手間取り
思った以上に時間がかかりましたが、、、
何とか補修できて良かったです(^.^)
これで糸巻部分が全て完成!!
海老尾(糸巻の折り返しパーツ)を嵌めても問題なし。
接着修理が完了した後は、新旧螺鈿の違和感を無くす処置も実施。
新しい補完螺鈿は白く初々しく、既存螺鈿は表面が劣化し汚れも付着。
この差異を埋めるため、既存螺鈿の表面を研磨して
それぞれの印象を近づけるようにしました。
これでやっと修理が完了です。
修理完成写真は、お客様へメールでご確認頂き、
ご了承を頂けましたら琵琶をお返しすることに。。。
今回も中々難しいご依頼ではありましたが、
当方でお請けする修理案件にしては
比較的短期決戦にて終えることが出来そうです。
膠は使い方は難しいですが、微妙な表現も可能と分かり、
今回の修理を通して更に新しい技を身に付けることが出来ました。
いつもながら、古い品の奥深さに学ぶべき点は多いですね。
有難いことです(^.^)]]>
制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
楽器装飾
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-28T22:05:12+09:00
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薄器螺鈿修理①・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2334012.html
薄器螺鈿修理①・・・
4月にお預かりしてから長期で中断していた薄器の螺鈿修理。。。
8月の末から修理を再開してコツコツと進めております。
まずは、外れた蝶翅螺鈿の裏側に貼り付いている
漆と思われる接着塗料を除去です。。。
次に綺麗に研いで、、、
割れが入った部分を樹脂を浸透させて補強・接着です。
螺鈿が貼られていた部分も、、、
残っている螺鈿の裏表皮や漆と思われる接着塗料を除去します。
数日後に1次接着していた樹脂が硬化したところで研ぎを入れます。
一旦嵌めてみて、、、
やはり蓋の木地が経年変化で縮んで
螺鈿が嵌らなくなってますね(^^;
輪郭を慎重に研いで、、、
ここが最も難しい作業の一つです。
ピッタリ嵌るようになるまで3時間以上かかりました(^^;
そしてまた次なる難関、、、
螺鈿欠損部分の補完であります。
欠損部分をフィルムトレースをしてから、、、
色味の合う螺鈿部分を探し、、、
適当と思われる箇所に研ぎと磨きを施した上で、、、
カットです。。。
但し、すんなりとそのままOKとはならず!
色味が合うと思って作っても、光る角度が微妙に違うことばかり。。。
欠損部は3ヵ所ですが、結局はそれぞれ2~4個作る破目になるのでした(^^;
ようやく3ヵ所とも出来上がりました~。
この作業だけで4~5時間であります。
そして、、、補完螺鈿を本体と樹脂で接合します。
この作業、ひと手間掛かってしまいますが、
貼付する際に本体と補完螺鈿に漆が浸透しないようにする処置でして
どうしても必要な作業となります。
この処置をしないと、漆が継ぎ目に浸透して
必ず黒い継ぎ目がクッキリと出てしまいます。
まずは螺鈿を本体から取り外して、、、
裏側の補完部分にセロハンテープを貼ってから、
表側のセロハンテープを剥がします。。。
そして、今度は表側から樹脂を浸透させます。。。
割れ部分の補強時と同様に裏側から浸透させても良かったのですが、
テープが表側ですと樹脂がテープの裏に浸透して面倒なことになりますので、
その逆で行うことにしました。
ここで、琵琶の螺鈿修理も同時進行です!
割れた覆手前板螺鈿の接着を行いました。
前板の割れ(向かって右側)の合わせをまずします。。。
何度か固定を修正して、やっとセッティング完了!
割れ部分は、裏側は全部止め、表側は一部止めにしました。
表側で顔をのぞかせている割れ部分から樹脂を浸透させ、、、
そこに真珠貝の微粉を擦り込んで傷埋めしてから、、、
テープを貼り替えます。。。
今度は割れ中央部で同じ作業を繰り返し、、、
割れ全体をテープで貼って、全固定であります。
ギブスでガチガチに固定した状態と似てますね~(^.^)
これで、後は数日後の樹脂硬化を終えて、
いよいよ躯体(薄器や琵琶)への螺鈿貼付作業に進みます。
修理はようやく終盤戦へ!
つづく。。。
薄器螺鈿修理①・・・
4月にお預かりしてから長期で中断していた薄器の螺鈿修理。。。
8月の末から修理を再開してコツコツと進めております。
まずは、外れた蝶翅螺鈿の裏側に貼り付いている
漆と思われる接着塗料を除去です。。。
次に綺麗に研いで、、、
割れが入った部分を樹脂を浸透させて補強・接着です。
螺鈿が貼られていた部分も、、、
残っている螺鈿の裏表皮や漆と思われる接着塗料を除去します。
数日後に1次接着していた樹脂が硬化したところで研ぎを入れます。
一旦嵌めてみて、、、
やはり蓋の木地が経年変化で縮んで
螺鈿が嵌らなくなってますね(^^;
輪郭を慎重に研いで、、、
ここが最も難しい作業の一つです。
ピッタリ嵌るようになるまで3時間以上かかりました(^^;
そしてまた次なる難関、、、
螺鈿欠損部分の補完であります。
欠損部分をフィルムトレースをしてから、、、
色味の合う螺鈿部分を探し、、、
適当と思われる箇所に研ぎと磨きを施した上で、、、
カットです。。。
但し、すんなりとそのままOKとはならず!
色味が合うと思って作っても、光る角度が微妙に違うことばかり。。。
欠損部は3ヵ所ですが、結局はそれぞれ2~4個作る破目になるのでした(^^;
ようやく3ヵ所とも出来上がりました~。
この作業だけで4~5時間であります。
そして、、、補完螺鈿を本体と樹脂で接合します。
この作業、ひと手間掛かってしまいますが、
貼付する際に本体と補完螺鈿に漆が浸透しないようにする処置でして
どうしても必要な作業となります。
この処置をしないと、漆が継ぎ目に浸透して
必ず黒い継ぎ目がクッキリと出てしまいます。
まずは螺鈿を本体から取り外して、、、
裏側の補完部分にセロハンテープを貼ってから、
表側のセロハンテープを剥がします。。。
そして、今度は表側から樹脂を浸透させます。。。
割れ部分の補強時と同様に裏側から浸透させても良かったのですが、
テープが表側ですと樹脂がテープの裏に浸透して面倒なことになりますので、
その逆で行うことにしました。
ここで、琵琶の螺鈿修理も同時進行です!
割れた覆手前板螺鈿の接着を行いました。
前板の割れ(向かって右側)の合わせをまずします。。。
何度か固定を修正して、やっとセッティング完了!
割れ部分は、裏側は全部止め、表側は一部止めにしました。
表側で顔をのぞかせている割れ部分から樹脂を浸透させ、、、
そこに真珠貝の微粉を擦り込んで傷埋めしてから、、、
テープを貼り替えます。。。
今度は割れ中央部で同じ作業を繰り返し、、、
割れ全体をテープで貼って、全固定であります。
ギブスでガチガチに固定した状態と似てますね~(^.^)
これで、後は数日後の樹脂硬化を終えて、
いよいよ躯体(薄器や琵琶)への螺鈿貼付作業に進みます。
修理はようやく終盤戦へ!
つづく。。。
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
漆塗り
楽器装飾
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-23T16:16:47+09:00
-
琵琶螺鈿修理② 白蝶貝加工・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2333709.html
琵琶螺鈿修理② 白蝶貝加工・・・
夏の終わりにお預かりした古い琵琶。
こちらは白蝶貝で作られた螺鈿の修理を行いますが、、、
諸々の事情あって作業スペースを確保する必要があり、
先行して修理を行うことに。。。
まずは欠損部分のトレースから。
紙を当てて鉛筆でなぞります。。。
こちらも同じく。。。
覆手前板裏面に付いている固定薄板(爪)の螺鈿も、、、
しっかりと採寸です。。。
これで採寸が完了しました。
次にフィルムにトレースして、、、
材料選びです。。。
ちょっと多い!選ぶのに苦労しました(^^;
まずは爪の螺鈿から、形を写し取って輪郭加工。。。
擦り板とヤスリ、そして水を使います。
他のパーツも大枠で加工~OK!
その次は厚み加工。。。
ここは一工夫~~~両面テープで留めて、、、
ダイヤモンド砥石に押し付けながらスリスリと。。。
厚みも計りながら、、、OK、、、
いやっ!!削り過ぎました~(^^;
1.2mm厚にしたかったところを1.0mmに。。。
やり直しです(~_~;)
さて、ここからが時間がかかりました。
現物合わせで欠損部の凹み、継ぎ目に合わせる必要があり、
精度がハンパなく求められる作業が続き、、、
4時間以上の作業の後に、ようやく補完パーツが完成!!
この4パーツだけ(+やり損じ2パーツ)で4時間以上とは、、、
複雑な形状もありましたので、ピタッと合わせるには
当然と言えば当然でしょうか。。。
現物合わせの難しさを、今回もしっかり味わったのでした(^^;
こちら糸巻接合部右側は、、、
こんな感じで。。。
左側も、、、
このように。。。
覆手前板裏面の固定薄板(爪)も、、、
ピッタリと。。。
さぁ~この突貫作業で螺鈿加工が完了しました。
次は割れた覆手前板螺鈿の接合と、、、
膠による補完螺鈿の接着であります。
つづく。。。
琵琶螺鈿修理② 白蝶貝加工・・・
夏の終わりにお預かりした古い琵琶。
こちらは白蝶貝で作られた螺鈿の修理を行いますが、、、
諸々の事情あって作業スペースを確保する必要があり、
先行して修理を行うことに。。。
まずは欠損部分のトレースから。
紙を当てて鉛筆でなぞります。。。
こちらも同じく。。。
覆手前板裏面に付いている固定薄板(爪)の螺鈿も、、、
しっかりと採寸です。。。
これで採寸が完了しました。
次にフィルムにトレースして、、、
材料選びです。。。
ちょっと多い!選ぶのに苦労しました(^^;
まずは爪の螺鈿から、形を写し取って輪郭加工。。。
擦り板とヤスリ、そして水を使います。
他のパーツも大枠で加工~OK!
その次は厚み加工。。。
ここは一工夫~~~両面テープで留めて、、、
ダイヤモンド砥石に押し付けながらスリスリと。。。
厚みも計りながら、、、OK、、、
いやっ!!削り過ぎました~(^^;
1.2mm厚にしたかったところを1.0mmに。。。
やり直しです(~_~;)
さて、ここからが時間がかかりました。
現物合わせで欠損部の凹み、継ぎ目に合わせる必要があり、
精度がハンパなく求められる作業が続き、、、
4時間以上の作業の後に、ようやく補完パーツが完成!!
この4パーツだけ(+やり損じ2パーツ)で4時間以上とは、、、
複雑な形状もありましたので、ピタッと合わせるには
当然と言えば当然でしょうか。。。
現物合わせの難しさを、今回もしっかり味わったのでした(^^;
こちら糸巻接合部右側は、、、
こんな感じで。。。
左側も、、、
このように。。。
覆手前板裏面の固定薄板(爪)も、、、
ピッタリと。。。
さぁ~この突貫作業で螺鈿加工が完了しました。
次は割れた覆手前板螺鈿の接合と、、、
膠による補完螺鈿の接着であります。
つづく。。。
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
楽器装飾
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-16T07:59:19+09:00
-
和櫛修理④ 完成・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2333668.html
和櫛修理④ 完成・・・
和櫛修理が昨日完成しまして、
お客様にも先程ご確認頂き、ご了承頂きました。
近日中に発送します。
螺鈿の輝き、ふたたび♪
裏側センターも、菊の花なんでしょうね。
桜の花弁も、暫くは落ちないでね。
最後の磨き作業の様子です。
どうぞ末永く輝きが保ちますように。。。
この度はご依頼頂きありがとうございました。
いってらっしゃい(^.^)
和櫛修理④ 完成・・・
和櫛修理が昨日完成しまして、
お客様にも先程ご確認頂き、ご了承頂きました。
近日中に発送します。
螺鈿の輝き、ふたたび♪
裏側センターも、菊の花なんでしょうね。
桜の花弁も、暫くは落ちないでね。
最後の磨き作業の様子です。
どうぞ末永く輝きが保ちますように。。。
この度はご依頼頂きありがとうございました。
いってらっしゃい(^.^)]]>
制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-14T22:12:23+09:00
-
和櫛修理③ 錆付け・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2333583.html
和櫛修理③ 塗りの補修・・・
和櫛の修理は、補完する螺鈿の接着まで終わりました。
次の工程は塗りの補修となります。
まずは、接着した螺鈿周囲の大きく欠落した塗りの補修から。。。
こちらは厚みのある塗りがごっそり剥げておりますので、
漆パテ(錆)を付けて土台を作ります。
上から見るとこんな感じで。。。
ちょっとこの写真ではお分かりにくいかもしれませんが、
螺鈿縁に向かって駆け上がる感じにパテ付けしております。
夏場で厚いためか、半日で錆がしっかり硬化しました(^^)/
これを研ぎまして、、、
生漆で固めます。。。
翌日、、、固めた錆を仕上げ研ぎしてから、
塗立漆(艶アリ漆)で上塗りです。
通常は呂色漆で中塗りなのですが、
ここは、乾燥の遅くなった塗立漆をたっぷり目に塗り、
ひとつ工程を省いてみました。
写真は撮っておりませんが、この螺鈿周囲の上塗りの際に、
他の小さな塗りの剥がれ、亀裂、隙間などを全て補修塗りしました。
また、これら上塗りが乾燥した後、
清掃時に研いでいた櫛の隙間も全て塗り上げました。
ここまでが最初の清掃作業から数えて大きくは12工程。
細かい工程も合わせると20工程近くになります。。。
なかなか修理というのも、工程数が多いものですね。
残るは仕上げ作業ですが、、、
最後の最後まで気を緩めることなく進めましょう。
つづく。。。
和櫛修理③ 塗りの補修・・・
和櫛の修理は、補完する螺鈿の接着まで終わりました。
次の工程は塗りの補修となります。
まずは、接着した螺鈿周囲の大きく欠落した塗りの補修から。。。
こちらは厚みのある塗りがごっそり剥げておりますので、
漆パテ(錆)を付けて土台を作ります。
上から見るとこんな感じで。。。
ちょっとこの写真ではお分かりにくいかもしれませんが、
螺鈿縁に向かって駆け上がる感じにパテ付けしております。
夏場で厚いためか、半日で錆がしっかり硬化しました(^^)/
これを研ぎまして、、、
生漆で固めます。。。
翌日、、、固めた錆を仕上げ研ぎしてから、
塗立漆(艶アリ漆)で上塗りです。
通常は呂色漆で中塗りなのですが、
ここは、乾燥の遅くなった塗立漆をたっぷり目に塗り、
ひとつ工程を省いてみました。
写真は撮っておりませんが、この螺鈿周囲の上塗りの際に、
他の小さな塗りの剥がれ、亀裂、隙間などを全て補修塗りしました。
また、これら上塗りが乾燥した後、
清掃時に研いでいた櫛の隙間も全て塗り上げました。
ここまでが最初の清掃作業から数えて大きくは12工程。
細かい工程も合わせると20工程近くになります。。。
なかなか修理というのも、工程数が多いものですね。
残るは仕上げ作業ですが、、、
最後の最後まで気を緩めることなく進めましょう。
つづく。。。
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-12T14:46:07+09:00
-
和櫛修理② 螺鈿の修理・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2333581.html
和櫛修理② 螺鈿の修理・・・
修理を開始した和櫛は
清掃が終わり、いよいよ本格的な修理に入ります。
まずは欠損部分の確認を。。。
一番大きな剥がれた螺鈿=菊花の横に、
少し欠損部があるようですね。
こちらは、シャープペンシルで示した葉と
その右側にある最小の葉で補完します。
既存螺鈿の図柄を見て気付いたのですが、
全く同じ形、大きさの螺鈿があちこちに沢山使われています。
これは、大正や昭和初期の螺鈿職工さんたちが、
生産費用の抑制と、作業効率を上げる手段として、
パーツの大量生産をしていたことを伺わせます。。。
櫛上面の欠損部分。
こちらは、他の図柄の様子から、
どうやら桜の花弁ペアが付いていたようです。
ここで、使用する貝種を検討。
ご依頼を請けた当初はアワビを想定しておりましたが、
よくよく既存螺鈿を確認すると、真珠層の様子がなんか違います。
この淡いグラデーション、、、アワビのうねうねした層ではなく
夜光貝のそれに似ておりますね。
以上の確認から、補完する螺鈿を作って行きましょう。
はじめは図柄のトレースから。
フィルムで既存螺鈿の形をトレースして行きます。。。
夜光貝の厚貝材料を使用し、
厚みは0.2~0.3mmという薄さに研磨調整。
輪郭をトレースして、、、
加工完了であります!
次は、いよいよ螺鈿の接着へ。。。
予め前日に裏塗りし、乾燥させていた菊花螺鈿。
大きな螺鈿は、裏塗りは必須ですね。
接着~乾燥時、裏側に空気が入ってしまいますと、
螺鈿裏側部分に黒漆が無いか薄い状態となり、
こうした部分が表側から白く見えてしまいますので。
蒔絵筆で、接着用の呂瀬漆(生漆、黒漆が半々)を
櫛の接着面と、螺鈿の裏側に塗って、、、
湿気のある簡易ムロで半乾きにさせ、、、
螺鈿を貼付(接着)します。。。
ピタッと貼れましたね。
セロハンテープで固定させ、
一晩乾燥させます。。。
螺鈿貼付完了しました。
次は、漆塗りの補修へと移ります。
つづく。。。
和櫛修理② 螺鈿の修理・・・
修理を開始した和櫛は
清掃が終わり、いよいよ本格的な修理に入ります。
まずは欠損部分の確認を。。。
一番大きな剥がれた螺鈿=菊花の横に、
少し欠損部があるようですね。
こちらは、シャープペンシルで示した葉と
その右側にある最小の葉で補完します。
既存螺鈿の図柄を見て気付いたのですが、
全く同じ形、大きさの螺鈿があちこちに沢山使われています。
これは、大正や昭和初期の螺鈿職工さんたちが、
生産費用の抑制と、作業効率を上げる手段として、
パーツの大量生産をしていたことを伺わせます。。。
櫛上面の欠損部分。
こちらは、他の図柄の様子から、
どうやら桜の花弁ペアが付いていたようです。
ここで、使用する貝種を検討。
ご依頼を請けた当初はアワビを想定しておりましたが、
よくよく既存螺鈿を確認すると、真珠層の様子がなんか違います。
この淡いグラデーション、、、アワビのうねうねした層ではなく
夜光貝のそれに似ておりますね。
以上の確認から、補完する螺鈿を作って行きましょう。
はじめは図柄のトレースから。
フィルムで既存螺鈿の形をトレースして行きます。。。
夜光貝の厚貝材料を使用し、
厚みは0.2~0.3mmという薄さに研磨調整。
輪郭をトレースして、、、
加工完了であります!
次は、いよいよ螺鈿の接着へ。。。
予め前日に裏塗りし、乾燥させていた菊花螺鈿。
大きな螺鈿は、裏塗りは必須ですね。
接着~乾燥時、裏側に空気が入ってしまいますと、
螺鈿裏側部分に黒漆が無いか薄い状態となり、
こうした部分が表側から白く見えてしまいますので。
蒔絵筆で、接着用の呂瀬漆(生漆、黒漆が半々)を
櫛の接着面と、螺鈿の裏側に塗って、、、
湿気のある簡易ムロで半乾きにさせ、、、
螺鈿を貼付(接着)します。。。
ピタッと貼れましたね。
セロハンテープで固定させ、
一晩乾燥させます。。。
螺鈿貼付完了しました。
次は、漆塗りの補修へと移ります。
つづく。。。
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-12T13:40:10+09:00
-
和櫛修理① 清掃作業・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2333580.html
和櫛修理① 清掃作業・・・
4月にお預かりしてから長期間中断していた和櫛の修理。。。
9月に入ってから突貫作業であります。
もう完成間近のところまで進んでいるのですが、
まずは最初の作業=清掃の様子をアップします。
ビフォー状態。。。
こちらは少しだけ清掃等の作業が進んでおりますが、
まだまだ沢山の汚れがこびり付き、
塗面や螺鈿表面の劣化が著しい様子です。
まずは表側の菊花螺鈿カクニンであります。。。
付着した漆らしき部分を削り取り、、、
彫刻平刀で表面を均して、、、
それでも菊花螺鈿が嵌らないので、
慎重に凹みの外縁部を削ります。
櫛自体が相当ちぢんでいるらしく、
けっこう削りました!(^^;
ようやくピタッとハマり、、、
清掃開始!
まずは最小限度の水を使って、アルコール等の溶剤も使用。
綿棒、カット綿、キムワイプ、竹串、
そして、カッター、サンドペーパーなども駆使して。
櫛の隙間は、製作当初の塗りムラやバリが残っており、
清掃しにくい状態でしたので、こちらもついでに研磨です。。。
写真は撮っておりませんが、やはり大量の汚れが付いてましたね~。
積年の汚れは凄し、、、です。(^-^;
汚れ以外でも判明したことがありました。
やはり、螺鈿接着には膠も使われていたようです。
菊花螺鈿の接着面に水を付けると少しベタベタしましたので。。。
昨年から、古い工芸品の修理に共通していたのがこの膠。
間違いなく、この和櫛も水洗いは厳禁!!であります(^^;
修理の最後の最後で漆を全体に含浸するまでは、
水洗いや大量の水を使った作業はご法度!ということで進めます。
清掃完了~表側。
清掃完了~裏側。
これで次の作業へ進めますね。
古い品の修理は、ともかく最初は徹底した清掃が肝心。
清掃、洗浄無くして修理は成らず、、、なのであります。
さぁこれから修理の本番へ向かいましょう。
つづく。。。
和櫛修理① 清掃作業・・・
4月にお預かりしてから長期間中断していた和櫛の修理。。。
9月に入ってから突貫作業であります。
もう完成間近のところまで進んでいるのですが、
まずは最初の作業=清掃の様子をアップします。
ビフォー状態。。。
こちらは少しだけ清掃等の作業が進んでおりますが、
まだまだ沢山の汚れがこびり付き、
塗面や螺鈿表面の劣化が著しい様子です。
まずは表側の菊花螺鈿カクニンであります。。。
付着した漆らしき部分を削り取り、、、
彫刻平刀で表面を均して、、、
それでも菊花螺鈿が嵌らないので、
慎重に凹みの外縁部を削ります。
櫛自体が相当ちぢんでいるらしく、
けっこう削りました!(^^;
ようやくピタッとハマり、、、
清掃開始!
まずは最小限度の水を使って、アルコール等の溶剤も使用。
綿棒、カット綿、キムワイプ、竹串、
そして、カッター、サンドペーパーなども駆使して。
櫛の隙間は、製作当初の塗りムラやバリが残っており、
清掃しにくい状態でしたので、こちらもついでに研磨です。。。
写真は撮っておりませんが、やはり大量の汚れが付いてましたね~。
積年の汚れは凄し、、、です。(^-^;
汚れ以外でも判明したことがありました。
やはり、螺鈿接着には膠も使われていたようです。
菊花螺鈿の接着面に水を付けると少しベタベタしましたので。。。
昨年から、古い工芸品の修理に共通していたのがこの膠。
間違いなく、この和櫛も水洗いは厳禁!!であります(^^;
修理の最後の最後で漆を全体に含浸するまでは、
水洗いや大量の水を使った作業はご法度!ということで進めます。
清掃完了~表側。
清掃完了~裏側。
これで次の作業へ進めますね。
古い品の修理は、ともかく最初は徹底した清掃が肝心。
清掃、洗浄無くして修理は成らず、、、なのであります。
さぁこれから修理の本番へ向かいましょう。
つづく。。。]]>
制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-12T12:58:27+09:00
-
琵琶螺鈿修理①・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2333313.html
琵琶螺鈿修理①・・・
夏の終わりに届いた琵琶。
梱包を解いて、、、だいぶ古い琵琶のようですね。
今回は螺鈿修理のご依頼であります。
割れや欠損した白蝶貝のパーツを直して行きます。。。
大きい箱で届き、立派な袋に入っておりました(^.^)
まずは弦を結ぶ覆手(ふくじゅ)部分を確認。。。
前板の螺鈿が取り外されております。
次に糸巻との接続部分を確認。。。
螺鈿の先端が割れて欠損しております。
取り外された覆手前板の螺鈿は、
右側が割れて二つに分かれていたものをセロハンテープで仮固定。
他の部品もアリ。。。
覆手前板螺鈿を仮置きしてみました。。。
まずはピッタリと嵌りますね。
しっかり修理して行きましょう。
前板の裏側に取り付けられていた爪(小さな固定薄板)と、
正体不明の波型螺鈿、、、
御依頼主様に確認したところ、
琵琶の中で何かが動いてカラカラと鳴っていたらしく、
躯体修理をご担当された琵琶職人の方が、
胴の中からこの波型螺鈿を取り出されたそうです。
この波型部品は、恐らく製作者が作り置きしていたものを
胴の中に落としてしまったものでしょう。
覆手前板の波螺鈿に似た箇所があります。
興味深いことに、貝殻切り出し用の図(和紙)が
片方の表面に糊付けされたままになってますね。
当方でも、以前お預かりした琵琶で同様のことがありまして、
わたくしも何とか木片を取り出した記憶があります~(^^;
さぁこれから型取りなどして、
螺鈿の修理をしっかりして行きましょう。
つづく。。。
琵琶螺鈿修理①・・・
夏の終わりに届いた琵琶。
梱包を解いて、、、だいぶ古い琵琶のようですね。
今回は螺鈿修理のご依頼であります。
割れや欠損した白蝶貝のパーツを直して行きます。。。
大きい箱で届き、立派な袋に入っておりました(^.^)
まずは弦を結ぶ覆手(ふくじゅ)部分を確認。。。
前板の螺鈿が取り外されております。
次に糸巻との接続部分を確認。。。
螺鈿の先端が割れて欠損しております。
取り外された覆手前板の螺鈿は、
右側が割れて二つに分かれていたものをセロハンテープで仮固定。
他の部品もアリ。。。
覆手前板螺鈿を仮置きしてみました。。。
まずはピッタリと嵌りますね。
しっかり修理して行きましょう。
前板の裏側に取り付けられていた爪(小さな固定薄板)と、
正体不明の波型螺鈿、、、
御依頼主様に確認したところ、
琵琶の中で何かが動いてカラカラと鳴っていたらしく、
躯体修理をご担当された琵琶職人の方が、
胴の中からこの波型螺鈿を取り出されたそうです。
この波型部品は、恐らく製作者が作り置きしていたものを
胴の中に落としてしまったものでしょう。
覆手前板の波螺鈿に似た箇所があります。
興味深いことに、貝殻切り出し用の図(和紙)が
片方の表面に糊付けされたままになってますね。
当方でも、以前お預かりした琵琶で同様のことがありまして、
わたくしも何とか木片を取り出した記憶があります~(^^;
さぁこれから型取りなどして、
螺鈿の修理をしっかりして行きましょう。
つづく。。。
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
楽器装飾
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-09-04T16:07:09+09:00
-
2023年 夏の終わり・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2333182.html
2023年 夏の終わり・・・
今年の夏も今日で終わりですね。何かと仕事に追われていましたが、思い出もチラホラと。。。
作る仕事は産み出すこと。それもコツコツとした地道さを持って生れ出る様子を、この夏もじっくり味わった感じがします。秋も様々にやって行きましょう。
植物園での夕暮れ。
夕涼みは素晴らしかった。。。
緑も生き生きと。。。
7月の大雨の傷跡。
大量の砂が溜まっています。。。
切り株くん、、、あまり会えませんでしたが、
この秋はたっぷりと付き合うことになりそうです(^.^)
鞘塗りラスト作業は銀シトドメ接着。
まるまるとした可愛い栗形に最後ピタッとハマった時は、
完成した~と思わずつぶやきが(>
2023年 夏の終わり・・・
今年の夏も今日で終わりですね。何かと仕事に追われていましたが、思い出もチラホラと。。。
作る仕事は産み出すこと。それもコツコツとした地道さを持って生れ出る様子を、この夏もじっくり味わった感じがします。秋も様々にやって行きましょう。
植物園での夕暮れ。
夕涼みは素晴らしかった。。。
緑も生き生きと。。。
7月の大雨の傷跡。
大量の砂が溜まっています。。。
切り株くん、、、あまり会えませんでしたが、
この秋はたっぷりと付き合うことになりそうです(^.^)
鞘塗りラスト作業は銀シトドメ接着。
まるまるとした可愛い栗形に最後ピタッとハマった時は、
完成した~と思わずつぶやきが(><)
新たなる品物を夏の終わりにお預かりしました。。。
欠けが治って、、、新たに生まれ変わって下さい。
9月は、中断していた幾つもの修理案件をこなすことから始まります。
新たなご依頼も加わり、再生の秋となりそうですね。
しっかりとお付き合いして行きましょう。
この夏も生命が溢れていました。。。
ありがとう。
♪童神 夏川りみ
童神 わらびがみ 歌詞と解説
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制作日記
鞘塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-08-31T20:28:36+09:00
-
金継ぎ完成・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2331489.html
金継ぎ完成・・・
金継ぎがようやく完成しました。
今回は、、、バラバラになったコーヒーカップが
本当に難しかったですね~(^^;
今回の、コーヒーカップ兄弟。
葉脈のように欠けた君。
君は本当にこれからどう活きるか。。。
何とか持ちこたえて、活きて行って下さい。。。(^_^;)
どん底には意味がある。。。
あなたは、、、脳神経細胞のように欠けましたね。
小皿兄弟も、、、ちょっと欠けることはあるさ。
お二人さんも、どうかご無事で、、、完。
金継ぎ完成・・・
金継ぎがようやく完成しました。
今回は、、、バラバラになったコーヒーカップが
本当に難しかったですね~(^^;
今回の、コーヒーカップ兄弟。
葉脈のように欠けた君。
君は本当にこれからどう活きるか。。。
何とか持ちこたえて、活きて行って下さい。。。(^_^;)
どん底には意味がある。。。
あなたは、、、脳神経細胞のように欠けましたね。
小皿兄弟も、、、ちょっと欠けることはあるさ。
お二人さんも、どうかご無事で、、、完。]]>
制作日記
漆塗り
金箔・金粉
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-07-19T16:49:38+09:00
-
金継ぎも、ようやく中塗りへ・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2329407.html
金継ぎも、ようやく中塗りへ・・・
5月も最終盤になって来て、
大きな台風が南から上がって来ているせいか
今日はとっても蒸し暑い日となりました。
しかも、もう梅雨入りとなったそうで!(^^;
そんな中、しばらく前に始めた金継ぎご依頼品は
ようやく錆付け後の乾燥が終わり、中塗りを開始します。
カプセルに収まっている金継ぎさんたち。。。
錆固めしてから丸3週間くらい、
このカプセル室(ムロ)に入ってしっかり湿気を吸ってますから
割れ目の奥=接着で付けた麦漆やコクソまで
だいたい乾燥してきたんじゃないでしょうか!?
さて、そんな中、他の修理案件、そして鞘塗りの最終蒔絵など、
控えているご依頼品が多数あり、
新規のご予約もかなり詰まって来て、いっぱいいっぱいの状態です。
なかなか手が回らない様子になって来ましたが、
6月から更に巻き巻きでやって参りましょう。(^-^;
金継ぎも、ようやく中塗りへ・・・
5月も最終盤になって来て、
大きな台風が南から上がって来ているせいか
今日はとっても蒸し暑い日となりました。
しかも、もう梅雨入りとなったそうで!(^^;
そんな中、しばらく前に始めた金継ぎご依頼品は
ようやく錆付け後の乾燥が終わり、中塗りを開始します。
カプセルに収まっている金継ぎさんたち。。。
錆固めしてから丸3週間くらい、
このカプセル室(ムロ)に入ってしっかり湿気を吸ってますから
割れ目の奥=接着で付けた麦漆やコクソまで
だいたい乾燥してきたんじゃないでしょうか!?
さて、そんな中、他の修理案件、そして鞘塗りの最終蒔絵など、
控えているご依頼品が多数あり、
新規のご予約もかなり詰まって来て、いっぱいいっぱいの状態です。
なかなか手が回らない様子になって来ましたが、
6月から更に巻き巻きでやって参りましょう。(^-^;
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制作日記
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-05-29T22:11:56+09:00
-
金継ぎもコツコツと・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2328472.html
金継ぎもコツコツと・・・
ゴールデンウィークも後半に入りましたが、、、
連休中も毎日何かしらの作業をやっております。
暫く前に開始した金継ぎ作業は、
あれから徐々に歩を進めまして、
ここ数日も錆付けをチビチビとやっております。
錆付けもいよいよ終盤に入って来ました。
竹串でハミ出た錆を除去。
竹串は金継ぎの時に何かと活躍してくれます(^.^)
形状の難しいナス型器も、
何度も錆付けを繰り返しました。
これが最後と思われる粗研ぎを入れて、、、
粘土のような感じで少し盛り上げるように錆付けしました。
ひだ状の形状は、成形が難しいですね(^^;
連休中は、幾つものご依頼品を並行して進めておりますが、
一つひとつ本当にコツコツとやっている感じです。
そんな中、修理品を連休中にお二つ納品出来ました。
金継ぎの器たちも、ようやく次の段階に入れそうですね。
はやる気持ちを抑えて乾燥時間をしっかり取りつつ、
またコツコツと進めて参りましょう。
つづく。。。
金継ぎもコツコツと・・・
ゴールデンウィークも後半に入りましたが、、、
連休中も毎日何かしらの作業をやっております。
暫く前に開始した金継ぎ作業は、
あれから徐々に歩を進めまして、
ここ数日も錆付けをチビチビとやっております。
錆付けもいよいよ終盤に入って来ました。
竹串でハミ出た錆を除去。
竹串は金継ぎの時に何かと活躍してくれます(^.^)
形状の難しいナス型器も、
何度も錆付けを繰り返しました。
これが最後と思われる粗研ぎを入れて、、、
粘土のような感じで少し盛り上げるように錆付けしました。
ひだ状の形状は、成形が難しいですね(^^;
連休中は、幾つものご依頼品を並行して進めておりますが、
一つひとつ本当にコツコツとやっている感じです。
そんな中、修理品を連休中にお二つ納品出来ました。
金継ぎの器たちも、ようやく次の段階に入れそうですね。
はやる気持ちを抑えて乾燥時間をしっかり取りつつ、
またコツコツと進めて参りましょう。
つづく。。。
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制作日記
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-05-05T16:19:58+09:00
-
薄器修理ご依頼品届く・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2328070.html
薄器修理ご依頼品届く・・・
4月に入って、修理のお問い合わせ、ご依頼も
非常に多くなっております。
もしかしますと、コロナ明けに向かって世の中が活動的になり、
ストップしていたものが急に動き出したのではないかな~と思ったりもします(^^;
こちらはつい先日届いた螺鈿入りの薄器。
ご依頼主が茶器としてご愛用されてらっしゃる御品とのことです。
蝶の翅に貼付された毛打ち入り螺鈿が剥がれており、
この修理となります。
まずはセロハンテープで仮止めされた状態から、、、
水で濡らして、慎重に取り外しました。
ひびが入っている螺鈿の裏にくっついてきたセロハンテープも、、、
これ以上螺鈿が割れないよう、水でしっかり濡らしながら
物凄く慎重に取り外しました(^^;
セロハンテープは、すべて植物由来成分で出来ており、
水で濡らすと粘着面も含めてふやけて来るんです。
従って、こういう時は水の出番であります(^.^)
長年の乾燥による木地収縮で、
螺鈿が木地の動きについて行けずに
剥がれてしまったのでしょう。
この螺鈿さんは、かなり膨らんだクセがついております。
だいぶ頑張ってくっついていたようですが、
とうとう剥がれてしまったのですね。
これから本御品もしっかり修理して行きましょう。
つづく。。。
薄器修理ご依頼品届く・・・
4月に入って、修理のお問い合わせ、ご依頼も
非常に多くなっております。
もしかしますと、コロナ明けに向かって世の中が活動的になり、
ストップしていたものが急に動き出したのではないかな~と思ったりもします(^^;
こちらはつい先日届いた螺鈿入りの薄器。
ご依頼主が茶器としてご愛用されてらっしゃる御品とのことです。
蝶の翅に貼付された毛打ち入り螺鈿が剥がれており、
この修理となります。
まずはセロハンテープで仮止めされた状態から、、、
水で濡らして、慎重に取り外しました。
ひびが入っている螺鈿の裏にくっついてきたセロハンテープも、、、
これ以上螺鈿が割れないよう、水でしっかり濡らしながら
物凄く慎重に取り外しました(^^;
セロハンテープは、すべて植物由来成分で出来ており、
水で濡らすと粘着面も含めてふやけて来るんです。
従って、こういう時は水の出番であります(^.^)
長年の乾燥による木地収縮で、
螺鈿が木地の動きについて行けずに
剥がれてしまったのでしょう。
この螺鈿さんは、かなり膨らんだクセがついております。
だいぶ頑張ってくっついていたようですが、
とうとう剥がれてしまったのですね。
これから本御品もしっかり修理して行きましょう。
つづく。。。
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-04-27T16:42:08+09:00
-
金継ぎ作業スタート・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2327663.html
金継ぎ作業スタート・・・
作日は、2月にご依頼頂いてから中々手を付けられずにいた
金継ぎの初期作業を突貫で慣行!
このバラバラになったコーヒーカップが今回のボスです(^^;
麦漆を割れ口に塗って、、、
苦労しながら固定。。。
形状はまとまりましたが、、、
恐らく2次的に麦漆を割れ目に挿入して補強しなければ~ですね。
さてこちらの可愛げなナスさん?は、
欠け部に漆を塗って、、、
アルミホイールギブスして、、、
入って下さい。。。
焼き入れさせて頂きます(^^;
こんがりと、、、
漆焼き付け完了。。。
他諸々あり、、、
仕様不明の金彩アリで、、、
焼き入れずに特殊漆を塗って対応します。
まずはここまで。
半月から一ヶ月ほど麦漆が乾くまで放置となりますが、、、
つづく。。。
金継ぎ作業スタート・・・
作日は、2月にご依頼頂いてから中々手を付けられずにいた
金継ぎの初期作業を突貫で慣行!
このバラバラになったコーヒーカップが今回のボスです(^^;
麦漆を割れ口に塗って、、、
苦労しながら固定。。。
形状はまとまりましたが、、、
恐らく2次的に麦漆を割れ目に挿入して補強しなければ~ですね。
さてこちらの可愛げなナスさん?は、
欠け部に漆を塗って、、、
アルミホイールギブスして、、、
入って下さい。。。
焼き入れさせて頂きます(^^;
こんがりと、、、
漆焼き付け完了。。。
他諸々あり、、、
仕様不明の金彩アリで、、、
焼き入れずに特殊漆を塗って対応します。
まずはここまで。
半月から一ヶ月ほど麦漆が乾くまで放置となりますが、、、
つづく。。。
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制作日記
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-04-17T17:37:55+09:00
-
和櫛修理ご依頼品届く・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2327611.html
和櫛修理ご依頼品届く・・・
また新たな修理ご依頼品=和櫛が届きました。
現在当工房では修理品を幾つか抱えておりますが、
この御品もしっかり修理して行きたいと思います。
螺鈿で車紋様と花や葉があしらわれている櫛です。
菊の花が取れており、他にも幾つか花弁や葉の螺鈿が欠損しているようです。
黒漆が塗られておりますが、螺鈿も含め全体的にもかなり劣化が進んでいます。
まずは螺鈿が剥がれた箇所を水で濡らして確認。。。
なにか溶けて来て綿棒が黒くなりました。
どうやらに何らかの黒色成分が入った膠のようです!
これは膠がだいぶ経年変化して接着力が落ちているようですね。
水で直ぐに溶けてしまいます。
あっさり溶けてベースのフラット面が出て来ました。
しかし、周囲で固く付着している部分あり。カッターで削って見ますと、、、
これは漆のようですね。。。
製作当時、螺鈿が膠で貼られた後に
周囲に上塗りされた黒漆が螺鈿の裏側に回って固まったもののようです。
全体的にかなりの付着物、汚れがあることも確認。
これは、最初にクリーリングしてから修理する必要がありますね。
さて、これからこの御品もしっかり修理、補強して参りましょう。
綺麗に仕上がりますように!(^.^)
和櫛修理ご依頼品届く・・・
また新たな修理ご依頼品=和櫛が届きました。
現在当工房では修理品を幾つか抱えておりますが、
この御品もしっかり修理して行きたいと思います。
螺鈿で車紋様と花や葉があしらわれている櫛です。
菊の花が取れており、他にも幾つか花弁や葉の螺鈿が欠損しているようです。
黒漆が塗られておりますが、螺鈿も含め全体的にもかなり劣化が進んでいます。
まずは螺鈿が剥がれた箇所を水で濡らして確認。。。
なにか溶けて来て綿棒が黒くなりました。
どうやらに何らかの黒色成分が入った膠のようです!
これは膠がだいぶ経年変化して接着力が落ちているようですね。
水で直ぐに溶けてしまいます。
あっさり溶けてベースのフラット面が出て来ました。
しかし、周囲で固く付着している部分あり。カッターで削って見ますと、、、
これは漆のようですね。。。
製作当時、螺鈿が膠で貼られた後に
周囲に上塗りされた黒漆が螺鈿の裏側に回って固まったもののようです。
全体的にかなりの付着物、汚れがあることも確認。
これは、最初にクリーリングしてから修理する必要がありますね。
さて、これからこの御品もしっかり修理、補強して参りましょう。
綺麗に仕上がりますように!(^.^)
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
漆塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-04-16T11:53:20+09:00
-
長く感じる1月・・・
https://mizuo.yoka-yoka.jp/e2324447.html
長く感じる1月・・・
2023年が始まって3週間ちょっと、、、長く感じる1月です。
今月残りの工房作業は、鞘塗りと修理1点がメインです。
しかし、新たなご依頼品にも手を付け出して、、、
早めに動いて来月へ繋げましょう。
今年は兎も角「すぐGo!」です(^^;
ご覧頂けない修理案件。
金梨地粉を使って修理ですが、中々苦労しております(^^;
新しいご依頼品。
粒貝サンプルを幾つか作って、2月の本番へ。。。
だいぶ前に友人から依頼のあった案件も、、、
もう始めんとですね(^^;
納期が無いとついつい、、、ではダンメ!!(;'∀')
そして、、、先日は、前からイクイク詐欺をして中々行かなかった「らぁめん蔵持」へ。
ここのチャーシューはメガ盛り!
スープをすする最後の最後までチャーシューが残っていたのは生まれて初めて。
食べても食べてもチャーシューが一向に減らんとです(^^;
☆上質な麺とスープ、そしてお肉を目いっぱい召し上がりたい方はココへ(笑)
長く感じる1月・・・
2023年が始まって3週間ちょっと、、、長く感じる1月です。
今月残りの工房作業は、鞘塗りと修理1点がメインです。
しかし、新たなご依頼品にも手を付け出して、、、
早めに動いて来月へ繋げましょう。
今年は兎も角「すぐGo!」です(^^;
ご覧頂けない修理案件。
金梨地粉を使って修理ですが、中々苦労しております(^^;
新しいご依頼品。
粒貝サンプルを幾つか作って、2月の本番へ。。。
だいぶ前に友人から依頼のあった案件も、、、
もう始めんとですね(^^;
納期が無いとついつい、、、ではダンメ!!(;'∀')
そして、、、先日は、前からイクイク詐欺をして中々行かなかった「らぁめん蔵持」へ。
ここのチャーシューはメガ盛り!
スープをすする最後の最後までチャーシューが残っていたのは生まれて初めて。
食べても食べてもチャーシューが一向に減らんとです(^^;
☆上質な麺とスープ、そしてお肉を目いっぱい召し上がりたい方はココへ(笑)
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制作日記
螺鈿(らでん)・貝細工
漆塗り
金箔・金粉
鞘塗り
修理
瑞緒(ミズオ)
2023-01-23T19:33:02+09:00