「友愛」の行方・・・

瑞緒(ミズオ)

2009年12月07日 22:10

「友愛」の行方・・・

ここ数日のニュースや新聞で、沖縄の普天間基地移設問題がクローズアップされている。アメリカ、沖縄、それぞれの希望が真逆状態なので、板ばさみにあっている日本政府にとっては非常に難しい問題だと思う。

この問題の背景にあるのは、日米安全保障条約、中国軍の台頭、北朝鮮の核兵器開発だ。アメリカにとっては、中東より東のアジア地域における影響力を保持するため、沖縄のアメリカ軍基地は絶対的な存在。実動部隊であるアメリカ軍海兵隊(強襲部隊)は、出来るだけアジア地域に近いところに置いておきたいところだろう。沖縄は、その最前線基地として地理的にも有利な場所と言える。その一方、これまでの日本政府は、周辺諸国からの脅威から自国を守るためアメリカの軍事的擁護が必要、との考え方で通してきた。

アメリカは、フィリピンに保持していた大軍事基地を数年前に撤収しており、存在感を増した沖縄の基地は手放したくないはず。しかし、そろそろ日米安全保障条約の見直しも含めた議論が必要なのではないか。沖縄の方々にとって、基地の存在があまりにも負担になっているのだから・・・。

鳩山首相は、先の選挙で「友愛」を掲げ、人々のつながりと愛の精神を説いたはず。戦争の原因になるものは出来るだけ排除の方向で動いて欲しいものだ。アメリカとの友愛も大切。たとえ一時的にアメリカに激怒されようと、ここは基地撤収も含めた交渉をすべきではないか。長い目で見たら「平和的勝利」ということとなり、決してアメリカの国益も損ねないと思うのだが・・・。

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