2019年04月16日

大物の摺漆・・・

大物の摺漆・・・

螺鈿や塗り直しのご依頼などが近頃多くなっておりますが、
最近、珍しく摺漆のご依頼もありました。


 これがまた大きい品物であるため、
 普段使っている小物用の室(ムロ)では用を足さなくなり、
 大きな簡易室を新たに作って対応。


 昨日、最後の摺漆が終わりましたが、、、
 摺漆用に使っている綿製の手袋が、いよいよガチガチに固まってきました。
 漆が浸透して来ないため、手が汚れなくて良いのですが、
 細かい作業には不向きとなり、、、場合によっては手袋を外して作業です(^^;  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 00:05 Comments(0)

2019年04月14日

曲禄の金具外し完了・・・

曲禄の金具外し完了・・・



 昨日、曲禄の金具外しと解体が、やっと終わりました。
 脚を留める大きな釘が4本抜けませんでしたが、このまま塗り直し作業は出来そうです。
 これで次の段階へ。。。


 全部で67個の金具、およそ300本の釘抜き、、、
 錆ついてて頭が取れたり折れた釘も数知れず。
 その都度ペンチで引っこ抜くを繰り返して、、、だいぶ根性要りました(^^;)


 さて、錆ついてどうしても抜けない革留め鉄釘はどうするか、、、


 頭削るべし!


 真鍮製と思われる細板を外して、、、


 あとはきれいに削って終了!!
 穴の位置は、細板を左右逆にすると
 見事に残り釘の位置を外れてくれるので助かりました(^^)/


金具を外した曲禄の躯体。昨日は帰りがけに一つだけ塗装剥ぎをしました。
ちょっと手荒いですが、まずはディスクサンダー#80ペーパーディスクで大枠研磨。


 白いのは胡粉?茶色いのは砥の粉?
 お預かりして間もなく、この2色の下地をチェックしていました。
 漆が剥げた部分から見えたので水拭きしてみたところ、簡単に溶けちゃいました。
 どうやら漆は全く混じってないようで、、、下地としては脆いもののようです。


 一方の面を削ってみると、、、この材木は、杉!?


 ここまで削ったら、、、あとは手研ぎします。
 使用するサンドペーパーは#120~#240くらいでしょうか。。。


曲禄の塗り直し作業は、まさにリフォーム。
家屋の内装やり直しの気分になっております(^^;
大変とは言え、こういうご依頼は滅多になく、隠れている面白い物も出てくる。
おまけに劣化の度合いが酷ければひどいほど、
何とか直して奇麗にした姿を見たくなる、、、
モチベーションは高い!です。(笑)
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 17:34 Comments(0) 制作日記漆塗り

2019年04月01日

2019年度スタート・・・

2019年度スタート・・・


 先日の東京出張の際、新幹線からパチリ☆した富士山と富士川。

新元号がもうすぐ発表されますが、
うちでは「永」や「久」の文字が入るのでは?なんて予想してます。
合わせると「永久」」(^^; しかし、こういう予想は大体当たりませんね(笑)

それはさておき、今日から新年度となりました。
年度始めは諸々せわしくなるのが常ですが、これまでの経緯を振り返りつつ、
更にコツコツ継続して積み重ねて行ったり、新たな挑戦をしようと思う今日この頃です。

春よ、来い - 作詞・作曲/松任谷由実 icon100 *YouTubeより

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 10:16 Comments(0) よもやま話

2019年03月17日

工房の桜が開花しました・・・

工房の桜が開花しました・・・


 今日=3月17日に、糸島工房脇の桜が開花しました。


 今年の開花は早いですね!
 開花予想では福岡が日本一早いということでしたが、
 どうやらその通りのようです(^^)/


 だんだんと暖かくなってきました。
 これから春の陽気が本格化してくることでしょう。

ご依頼頂いているお坊さんが座る「曲禄」の塗り直し。
漆塗り作業の前準備として、まずは金具の取り外しから。

前回は取り外しのテストを行いましたが、これからは本作業です。
金具総数を確認したところ、全部で67個、、、先は長そうです(^^;


 ナンバー01と名付けた、左肘掛け手前の金具から。。。
 釘がしっかり食いついてますが、釘抜きの刃を入れググッと持ち上げて~。


 金具を取り外すと、、、朱漆が焼けてない所が鮮やかですね。


 今日は、工房周りの野良仕事を急遽していた関係で、
 (草や蔦でもの凄いことになってまして~今やらないと、、、汗)
 全部で8ヵ所の金具しか外せませんでした。
 時々ポキッと折れる釘もありますが、順調に外せる感じです。
 次回はもっと頑張って、20~30ヵ所は外すつもりです!!

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:26 Comments(0) 制作日記漆塗り

2019年02月24日

久しぶりの工房作業・・・

久しぶりの工房作業・・・

最近、自宅作業ばかりでしたが、久しぶりに工房で作業を行いました。

1月に2回、2月は今日のみということで、
今年に入ってから工房での作業はだいぶ少ないですが、
これから工房でしかできないご依頼案件が幾つか続くので、
工房へ通う頻度は上がってくると思われます。

ということで、本日の工房作業は、、、
金属加工&釘抜きの試し、そして貝殻研磨です。


 必要な道具は自分で作らないと、、、
 でも、上手く出来るのか不安になりつつ、ともかくゴリゴリと。。。


 まずは、こんなものかと~


 ちょっと入りが悪いようなので、、、


 少し調整加工してから再チャレンジしたところ、、、バシバシ行けました。
 今回作ったオリジナル釘抜きでちょっと浮かせれば、
 あとは既製品の釘抜きで、、、安堵です。。。(^^;


 隠れていた朱漆が現れましたが、だいぶ色が違いますね。。。


 今日はここまで。次回はナンバーリングしながら、
 曲禄(お坊様が座る椅子)の金具をドンドン外していきましょう。
 いつぞや山梨の業者さんから仕入れた鏨は、今回大いに役に立ちそうです^^


 今日散髪されてスッキリした切り株くんの前で、貝殻研磨も。。。
 あ~無理な体勢で剪定してたので、腰が痛たたたた~~~(*_*;
 ちょっと切り過ぎたか、切り株くんの祟りじゃ~汗


 アレコレやって日が暮れて。。。
 新しくなった工房の屋根に、山桜が花を添えてくれてます。
 気持ちの良い工房日和でした~^^

  


2019年02月18日

金継ぎ器たちを大将へ納品・・・

金継ぎ器たちを大将へ納品・・・

いつもお世話になっている料亭の大将から昨年末に預かった器たち。
欠けや割れを修理して、昨日納品しました。


 預かった当初の器たち。。。まあまあ枚数あります(^^;


 傷口に薄く漆を塗って、、、


 トースターで焼いて、、、漆の簡易焼き付けを行いました。


 錆付けなどしつつ、時は過ぎて、、、2月に入りました。
 黒漆で下塗りし、、、


 弁柄漆を塗って、、、


 金粉を蒔いて、、、


 鯛の牙で磨き、、、さらに磨き粉で磨いて完成!


修理に入ってから、2か月以内で現場復帰した器たち。。。
また料亭で存分に活躍して下さい!!^^
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:45 Comments(0) 制作日記漆塗り

2019年01月24日

ビリヤードキューインレイの完成と納品・・・

ビリヤードキューインレイの完成と納品・・・

1月も、もう終盤になってきましたが、
まずはビリヤードキューインレイ納品までの様子をご報告。

今年の仕事始めは、ビリヤードキューインレイの仕上げ作業から。
昨日1月上旬に、最終の研ぎ&磨き作業を行い、ようやく完成と相成りました。


 インレイ表面に何度も差し入れて盛り上がっている透明クリヤーを、
 クリスタル砥石、サンドペーパー、研磨フィルムを使って研いで行きます。


 コンパウンドで磨き作業。研ぎ足が見つかったら、
 一旦研いで研ぎ足を消してから、再度磨きをかけます。
 キューは、かなり細くて丸いので、バフを使った機械磨きはせずに全て手磨きで。


 やっと完成です。キューお尻のインレイと銀箔巻き。


 作り手としては、細かい点で色々と反省点や疑問点などは残りましたが、
 ある程度イメージしていたものには近づけたかと思います。
 今回もたいへん勉強になったご依頼でした。


 キューインレイの完成写真(全体像)です。
 ようやく納品することができました。



 その後、ビリヤードキューインレイを納品したお客様よりご連絡があり、
 平口結貴プロが、1月14日のイベントで今回製作したキューを使われたとのこと。
 凄く光栄なことですが、しかも私へのサインまで書いて頂いて、、、
 たいへん嬉しく思います!!今後のご活躍をお祈りしております(^^)/





  


2019年01月01日

2019年 新年のご挨拶・・・

2019年 新年のご挨拶・・・

新年明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い申し上げます。

2019年は、平成が終わり新しい年号での新時代となります。
時代的には節目となりますが、
工房ではこれまで培ってきたことを踏み固めつつ、
バージョンアップしたり、新しくチャレンジすることが多くなることでしょう。


 元日は、自宅周辺をジョギング。南公園西展望台にてパチリ☆
 大晦日に実家でお腹いっぱい食事を頂いてましたので、今年も結構しっかりと走り込みました。
 朝日が眩しくてとても綺麗だったです!


当工房で恒例となっている「今年の目標漢字一字」ですが、
2019年は「跳」ということに致しました。

昨年は「飛」ということで、スピード感があるよう動いて、
作る物や情報が更に様々な方向、方面へ飛んでいくようなイメージでおりました。
ところが、、、新しいことに挑戦するなどして手間取ることが多く、
ご注文を頂いても、お客様をお待たせすることが多々ございまして、
実際は「地を這う」ような状況になってしまっていたのが情けなかったです(^_^;)

そういうこともありまして、今年は「這う」状況からの脱却を目指し、
幾分か苦しんで這いつくばりつつも、時折ジャンプして(跳ねて)次のステップへ!!
ということで頑張ろうかな!?っと思っております。

次なる目標になる事案は、幾つか見えてきております。
ステップアップする=跳ねる、、、これを今年の目標として
努力していきたいと考えております。



 金比羅神社で初詣。御神酒などを頂きました。
 長期の旅行や出張に行く際は、いつもお参りしている近所の神社です(^^)


 高台から見た福岡市の街並みは、
 少しひんやりした中にも清々しく穏やかな様子となっていました。


明後日の1月3日が仕事始めとなりそうです。
2019年も頑張って参りましょう!  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:17 Comments(0) 制作日記よもやま話

2018年12月30日

2018年 工房仕事納め・・・

2018年 工房仕事納め・・・

今日は工房仕事納めです。
この2018年も様々な制作を行いましたが、
明日で終わりとなりますね。


 今年も、工房の鎮守として繁っていた切り株くん。
 すっかり葉が落ちていますね。
 芽吹きは3~4月頃になるでしょうか。。。


 ずっと製作を進めてきたビリヤードキューインレイも、いよいよ大詰めです。
 シェルパーツの象嵌が終わり、透明クリヤーを6回も筆差しした状態で現在乾燥中。
 昨日のうちに銀箔貼りの段取りを行いました。
 マスキングして研ぎを入れて。。。


 銀箔の準備も。。。



 銀箔は、和紙に挟まれた状態にして、10mm幅でカットして行きます。


 本日、いよいよ本番。
 まずはシルバーインキでベース塗装して、、、


 銀箔を貼る作業。
 筒状にグルっと箔を貼るのは、今回が初めてのような。。。
 難しいながらも何とか貼ることが出来ましたが、
 今日は本当に寒くって、なかなか乾燥に時間がかかりました。
 40分程ドライヤーで少しずつ温めてから箔払い。
 その後にウレタンクリヤーをホドホドに吹き付けました。。。


 自宅に持ち帰ったキュー。
 冬用の速乾タイプシンナーを使ったとは言え、今回は熱をあまりかけられないので、
 そんなに早くクリヤーが完全乾燥・硬化するわけではありません。
 工房から自宅に持ち帰るにあたっては、
 まだ硬化不十分なインレイクリヤーや、乾燥中の銀箔を傷めないような梱包手段を使いました。

 今年中に納品したかったのですが、、、
 諸々あってなかなか進まず、ちょっと残念です。
 年初までにしっかりクリヤーを乾燥させておいてから仕上げることにしましょう。



 工房の机上には、例年通り、うちの「エース」をお守りとして置いてきました。


 帰りがけにパチリ☆
 寒空にカラスが数羽、、、ブルっときましたが、
 今年を少し思い返す一瞬でありました。


今年も色々とありましたが、関わって頂いた皆様には本当に感謝です!!
来年が、皆様にとって良い年となりますようお祈り申し上げます!
  


2018年12月24日

シェルパーツで出来た十字架の修理・・・

シェルパーツで出来た十字架の修理・・・


 カトリック信者の方からのご依頼で、
 シェルパーツで作られた十字架の修理を行っておりましたが、
 このほど完成し、本日=クリスマスイブに教会にてご本人に納品致しました。

この十字架は200年ほど前にヨーロッパで作られ、
約半世紀前にスペインから遠い異国の地である日本へ福音宣教のため来られた
神父様が受け継いでこられたものと聞いております。
この神父様は現在大変ご高齢とのことで、福音宣教を行ってらっしゃった教区から
最後の余生を過ごされる遠方の施設に移られるに当たり、
ご依頼主の信者さんがこの十字架を譲り受けたというお話でした。
十字架はかなり傷んでおりましたが、このような経緯を知り、
神父様の尊い御心に敬意を表すためにも、心を込めて修理した次第です。


 修理前の十字架。
 シェルパーツの欠損が至る所に見られ、剥がれかかっている部分も多々ありました。
 キリスト像の左手に打ち付けられた釘も抜けて無くなっています。
 シェルパーツと木材の接合部分には膠など動物性の接着剤が使われているようでしたが、
 これがかなり劣化している状態でもありました。


 まずは補完するパーツ作り。


 角の欠損部分の中には、難しい形状もありました。


 補完パーツが全部揃いました。
 この十字架には白蝶貝とアバロン(玉虫色のアワビ貝)が使われているようです。
 アバロンは、当工房在庫の数あるアワビ貝の中でも
 特に色味の似たものをピックアップして作りました。
 白蝶貝の補完パーツは、表面が奇麗に仕上がり過ぎると
 既存のパーツとの違いが際立つと思われましたので、
 似たような傷をわざと入れて違和感が出ないようにしました。


 釘は、手持ちの真鍮釘の中でも最小のもの(特小)を使い、
 釘頭をヤスリで削って既存の釘とサイズを合わせました。


 なぜか穴の位置がちょっとだけ合わず、、、ドリルで慎重に切削。


 これは滅多にない経験です。
 キリスト像の手に釘を打ち付けることになろうとは、、、
 割れないように、砕けないように、慎重に。。。


 釘や釘穴全体に漆を塗り込んで、古びた感じが出るよう釘頭の表面を荒らしました。
 どうか「あなた」の傷が漆の樹液で癒されますように。。。(祈)


 知人より最近頂いた上質な和紙の上に十字架を置いて、
 補完シェルパーツの接着作業を実施。
 意図せずしてまるで儀式のような雰囲気になりましたが、
 ここが一連の修理作業の肝になる工程でしたので、祈るような気持ちもありました。

 かなり難しい接着であることが予想されたため、
 タイトボンド(木工用ボンド)で仮止めし、一旦一番良い姿勢で固定させてから
 エポキシ樹脂で強力に本接着させるという2段階接着を行いました。
 これは初めての試みだったのですが、
 乾燥速度や接着性能など、それぞれの特長を活かして安定した接着作業が出来ました。
 上手く行って本当に良かったです。

 本接着の際には、既存シェルパーツと木材との接合部分が劣化している全箇所に
 樹脂を含浸させ、補強する作業も行いました。
 但し、樹脂を含浸させると硬化後に艶が出てしまうため、
 元々の古びた様子に見えるようサンドペーパーで表面を荒らし、艶を消す処置も施しました。

 最後に、正面の白蝶貝とアバロンで出来た長方形パーツ間の隙間へ
 独自に調合した漆をしっかりと含浸させ、
 こちらも経年変化が感じられるような研磨処理を施して、修理作業が完了となりました。


 台座製作のご依頼もありまして、、、白木の材料を使い、
 十字架を挿し入れる穴を造作した台座を作りました。
 ☆穴の底にはクッションを付けて。


 完成した十字架と台座です。


この十字架はどのような経緯と歴史をたどってきたのでしょうか?
想像の域は脱しませんが、約200年間、決して平たんな道では無かったと思います。

今回の修理につきましては、いま出来得る最大限のことをさせて頂きました。
新たな持ち主の元でますます輝きを増し、今後も永く続くであろうお祈りの灯となれば幸いです。

***メリークリスマス***

☆神父様に神の祝福がありますように。

♪映画「ミッション」より「ガブリエルのオーボエ」icon100
♪ニュージーランド クライストチャーチ出身の歌手 ヘイリー・ウェステンラが歌う
 「ガブリエルのオーボエ」icon100


*映画「ミッション」icon100
 西欧列強による世界分割(植民地支配)が進行する時代、
 キリスト教布教のため南米に派遣されたスペイン人宣教師=ガブリエル神父たちの
 葛藤と挑戦が描かれた作品。16~18世紀の史実を元に製作されている。
 カンヌ映画祭グランプリ(パルム・ドール)受賞作。

 ※映画の紹介映像には一部厳しい場面もありますが、何卒ご了承下さい。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:37 Comments(0) 螺鈿(らでん)・貝細工

2018年12月16日

インレイパーツが完成・・・

インレイパーツが完成・・・


ビリヤードキューのインレイ(シェルパーツ)が完成しました。
これからキュー本体を彫って、パーツを象嵌し、研磨して、、、という工程を重ねて
インレイを進めて行きます。


 ノッチドダイヤ型は全部で8個、予備2個を作りました。
 クリスマス前なので、ちょっと星型にして撮影してみました(^^)


 丸型3サイズも完成。各サイズ予備2個ずつ製作。
 こちらも花形にして撮影(^^)

やはり他のご依頼なども諸々あって、時折中断しながらの作業となりそうですが、
年内納品に向けて頑張って行きます。  


2018年12月04日

インレイ作業をコツコツと・・・

インレイ作業をコツコツと・・・

諸々案件を抱えているため、時折中断しつつも、
ビリヤードキューインレイの作業はコツコツ進めております。


 ノッチドダイヤ型のインレイは特に気を使いますが、
 糸鋸を駆使してナンとかなりそうです。

 糸鋸は、人工ダイヤモンド付き歯と、極細鋼製歯の併用で。
 成形は基本的にダイヤモンドヤスリやダイヤモンド砥石で。
 ダイヤモンドに頼りっぱなしですね☆


 こちらを予備も含めて計10ピース作っています。

12月=師走は、何かとバタバタして忙しくなりそうですが、
作業中はラジオを聴きながらリラックスして、一つ一つしっかりこなして行きましょう♪  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 17:57 Comments(0)

2018年11月08日

ビリヤードキューのインレイ作業・・・

ビリヤードキューのインレイ作業・・・

ビリヤードキューのインレイ作業が進んで来ました。
今回のインレイは全て白蝶貝です。
貝殻から削り出す所から始めて、、、この後の加工に時間がかかります。


 ビリヤードキューインレイの完成イメージ図。2ヵ所に銀箔を巻く予定です。
 塗装作業が必要となりますが、加飾以外のところを傷つけないように配慮が必要です。


 インレイを行う前の下準備は大事です。
 正確な位置取りなど必要ですが、
 こういう時もハズキルーペは常用になって来ました(^_^;)


 セッティングの準備。マーキング用フィルムトレース。


 あっちこっちトレースです。。。


 三次曲線は、やっぱりフリーハンドで、、、難しい(^_^;)


 インレイ用のフィルム型は、今回機械に頼ります~。
 小さな丸は、意外とカットが難しいこともありまして。。。


 トリーミング開始。。。


 厚みを確認しながら、、、


 切り出しの様子。


 大枠カットが完了した状態。
 小さなパーツは、数珠つなぎ方式にして、、、
 一つずつ削っては、ポキッと折って行きます(^^)

インレイを曲面に貼り付けるため、
今回も難しい加工となりそうです。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:22 Comments(2) 螺鈿(らでん)・貝細工

2018年11月03日

11月になりました・・・

11月になりました・・・

早いもので、もう11月となりました。
ブログの記事アップは、10月が諸々忙しい状況でありましたので
この1ヶ月抜けてしまいまして、久々となります。


 枕草子「秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、
 烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。」
 だいぶ現代は様相が違いますが。。。(^^;
 ☆11月1日に福岡市百道ヤフオクドームにてパチリ☆

昨日の11月2日は、マリンメッセ福岡で4日迄開催されている
KOUGEI EXPO IN FUKUOKA 伝統的工芸品月間国民会議 全国大会(福岡)
に行って参りました。


 全国の伝統工芸品がズラッと並んでいて、壮観です。


 漆塗りの解説ブースも。。。


 絹織物の原料解説ブースには、カイコたちも(^^♪


 職人実演ブースでは、
 仏具彫刻のところで、職人さんとお話しながら10分程拝見させて頂きました。
 彫刻刀の切れ味もさることながら、
 彫ろうとする部位に合わせ躊躇なく彫刻刀を選んでいく様には感動しました。
 本物の職人の手業は凄いもんです。。。


ということで、11月が始まりました。今日は11月3日、「文化の日」です。
秋も深まって、スポーツの秋、芸術の秋と、色々楽しみも豊かになってきますね。

ある番組で知りましたが、その昔、アインシュタインがフロイトにこう尋ねたそうです。
「人間を戦争から解き放つことはできるのでしょうか?」と。。。
フロイトはアインシュタインに手紙で答えました。
「人間から攻撃性や破壊欲動を取り除くことなどできない。」と前置きしつつ、
「人間が文化的存在であろうとすることでしか戦争を終わらせることはできない。」と。。。
フロイトが、対立や戦争を防ぐには「文化」というものが鍵になる…と提唱していたことに、ハッとさせられました。
以上のことも振り返りつつ、この11月をしっかり楽しんでいこうと思います(^^)



 秋は夕暮れ、、、ひこうき雲の細くたなびきたる。。。(^^)

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 11:06 Comments(2) よもやま話

2018年09月29日

中国古筆の修理が完成・・・

中国古筆の修理が完成・・・


中国古筆の修理(補修)が完成しまして、昨日お客様の元へ直接納品に行きました。

これ迄で一番難しい修理作業となり、色々と試行錯誤するうちに
昨年2月から1年7ヶ月という長期間でお預かりすることとなってしまいましたが、
何とか整えてお渡しすることが出来て、だいぶホッとしております。
今回もまた凄く勉強になったご依頼でした。



 完成した全体像です。
 清朝初期(乾隆帝などの時代/およそ300年程前)のものと思われる筆で、
 お預かりした当初は、螺鈿の約7割が剥離=消失し、朱漆も一部が剥げ、
 金彩も所々大きな傷やこすれ落ちた箇所が見受けられる状態でした。


 基本的に雲竜図です。
 龍の顔はほぼ二つとも剥げ落ちた状態でしたが、
 資料図案やわずかに残った部位を手掛かりに、描き起こしてみました。


 筆筒をはめた状態の全体像です。


 筆筒の拡大写真です。


☆修理に至るまでの高低をいくつかご紹介します(以下)。



 下地がむき出しに。。。
 今回の修理で一番難儀なのがこの下地。何で出来ているかが謎でした。。。
 水が付くと強烈な粘性を帯び、乾燥すると硬化するのです。
 膠ですと通常の温度の水では溶けにくいはずで、小麦粉や米粉とはかなり違う粘性の強さ。
 植物由来のような気もしますが、もう300年も経っているのに、
 粘着性の機能を保持しているとは。。。この組成は何なのか?

 以上の通り、この下地は水で溶け、周囲の朱漆が侵され剥離し出すので、
 水研ぎが出来ないという事態に。
 空研ぎを中心に、水を一切使わない作業での調整が続きました。


 朱漆が剥げたところも大変でした。。。
 だいたい色漆は、元の色と合わせるのが非常に難しいのです。
 色の調合、乾燥条件の研究を進めましたが、
 結局求めるレベルの80%くらいしか到達しませんでした。
 最終的には、エイジング処理で既存の朱漆と何とか風合いを似せることで、
 周囲とのバランスを図った次第です。


 螺鈿補修は、フィルムトレースでの正確な形状写しから実施。


 螺鈿接着の研究。
 膠での接着をまずは試み、アレコレと調合を試すも、、、なかなか上手く行かず。


 研究と並行して螺鈿加工は進め、、、トリーミングを。


 既存螺鈿と色味が合う所を慎重に選んでカット。。。


 螺鈿は、形状が複雑なものもあり、
 尚且つ筆の曲面にも馴染ませなければならないため、
 少し特殊な方法で熱矯正をかけました。


 仮置きをして調整をかけながら、、、


 湾曲具合も確かめながら、、、


 膠による螺鈿接着研究は、袋小路に入り込んでいました。。。
 結果的には接着強度が足らず、既存下地との色味合わせも上手く行かず、
 この努力は結局実りませんでした。。。


 次なる接着手段を発案。。。
 現代的なテクニックを使う方向で研究を進め、、、


 色々と試した結果、接着強度の高い樹脂に着色して
 下地と似た色合いを出すという方向で落ち着きました。


 接着に伴い、螺鈿をガチガチにテープで固定。
 それでも足りない場合は、重石をかけて、、、


 螺鈿接着が終わったところです。
 この後、研ぎを施し絵付けを行って螺鈿は完成。
 金彩は、水を僅かに湿らせた綿棒で金彩表面に付着した汚れを落としつつ、
 傷や擦れたところには摺漆を施して金消し粉を蒔き付け、
 引っかき線を針で入れての補修となりました。

 この金彩も箔なのか金泥なのかはよく分かりませんでしたが、
 強力に漆と密着していることで、清掃作業は比較的楽に進められました。


修理作業の概要は以上の通りですが、
ここまでハードルが高いことになろうとは思わず、
骨董品修理の奥深さを痛感した次第です。

それにしても、先人の知恵には計り知れないものがあるものですね~汗。  


2018年09月25日

朱の乾漆粉づくり・・・

朱の乾漆粉づくり・・・

以前に行った朱の乾漆粉づくりを、再びやることになりました。


 まずは朱漆(赤口)をガラス面に塗ります。


 2度塗るのですが、1回目は少し厚めに塗り過ぎたのか、一部にちぢみが出てしまいました。
 しかし、このくらいのちぢみであれば、しっかり乾かせば問題ありません。


 ガラス板に塗った朱漆を乾燥させて剥がしました。
 まだ少し柔軟性があるのですが、
 これを工房に持って行って、ある処理を施します。
  
タグ :乾漆粉


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 01:36 Comments(0) 制作日記漆塗り

2018年09月22日

ビリヤードキュー届く・・・

ビリヤードキュー届く・・・


 遠方のご依頼主より、ビリヤードキュー:バラブシュカ/BALABUSHKAが届きました。
 素晴らしいキューなので緊張しますが、、、
 これから暫くの期間をかけて、インレイ(シェル象嵌)を施します。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:27 Comments(0) 螺鈿(らでん)・貝細工

2018年08月30日

尺八 金蒔絵の完成・・・

尺八 金蒔絵の完成・・・

漆塗りと蒔絵のご依頼を頂いていた尺八がこのほど完成し、
先日お客様がお受け取りに来られまして直接納品致しました。


 朱塗りの尺八にして欲しいという珍しいご依頼。
 モチーフは、山桜に鶯(うぐいす)と半鐘蔓です。


 本当に長い間お預かりしておりましたが、やっと、、、という感じです。
 大変お待たせ致しました!


 鶯は、丸粉蒔絵をベースとして透き漆で描き起こしてみました。
 山桜は、花びらを丸粉蒔絵、枝や幹を梨子地塗りで。


 蒔絵の表現は、多岐に渡って様々なものがありますが、
 試作を重ねながら、取捨選択して本番に臨みました。


 山桜に蔓を二重螺旋で絡ませました。
 変化自在な生命の神秘を意識してデザイン。


 半鐘蔓も丸粉蒔絵にて絵付けしております。


 背面の半鐘蔓。


 山桜の幹たち。根本は途切れた形に、、、生命の根源は謎ですね。


 当工房の銘「瑞緒」を背面に。。。


 尺八を製作した工房の銘(焼き印)はそのまま残しまして、
 その横に当工房の銘を螺鈿で入れております。


 最後の仕事=鶯の眼光を入れる作業。
 梨子地粉3号の一粒を黒目に針で貼り付けてみました。


今回のご依頼は蒔絵を主としたものとなりましたが、
やり甲斐と共にその難しさを痛感した次第です。本当に今後の糧となりました。
お客様には改めて感謝申し上げます。
  


2018年08月07日

鞘塗りをアレコレと・・・

鞘塗りをアレコレと・・・

他ご依頼品と共に、相変わらず鞘塗りも幾つか並行して進めております。

漆塗り用の鞘たちは、下地作業を更に進めて、、、


 布着せの次の工程に入る準備中、作業で使っている新聞にふと目が留まりました。。。
 夏の甲子園=第100回全国高校野球選手権記念大会が開幕(^^)


 貼った絹の目に錆(漆+砥粉のパテ)を擦り込む=布目擦り。



 乾燥しました、、、研ぎます。



 次は、地付けです。



 また乾燥しました、、、研ぎます。☆溶岩の様に硬い!です。


別件の鞘塗りも完成へ。。。最後に栗形を接着です。


 木地に螺鈿装飾とウレタン塗装。栗形・鯉口・鐺部分は黒漆で。
 すみません、螺鈿装飾は未公開で!(^^;
 

 2液型樹脂を接合部に塗布し、
 浸透圧でピタッと納まるように樹脂の量をさじ加減してみました。
 樹脂が接合部からはみ出すことなくキレイに空気が抜けて、、、
 上手く行ってホッとしました~。


諸々、まだ遅々として進んでいないご依頼品もあります。
お盆前にかけて、製作ペースを上げましょう。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:37 Comments(0) 制作日記漆塗り塗装

2018年08月01日

8月に入っても漆芸つづき・・・

8月に入っても漆芸つづき・・・

もう8月になりました。早いものです!

7月は本当に忙しく、
製作業に加えて講師業も特別授業が目白押しで、
さらに猛烈な酷暑も加わって、だいぶヘトヘトになりました。

学校が一区切りつきましたので、製作業に集中です!
ご依頼頂いているうち、漆塗りに関するものも多く、
8月も、これらの製作が続いていくことでしょう。

その内の一つ=日本刀鞘大小拵は、下地の作業が続いています。
だいぶ予定が遅れていますが、他ご依頼と並行して、
この8月で何とか中塗りまで完了させたいところです。


 木地固めが終わり、鯉口を接着したところ。


 下地塗り前のマスキング。経験上、セロハンテープも有効です。
 発泡スチロールも、、、利用価値あり!!ですね。


 布着せの作業へ。鞘の躯体に馴染むよう絹を糊漆で貼って行きます。


 室(ムロ)で乾燥させては研ぎ~を3回は繰り返し、
 出っ張り過ぎたところは刀でカットして、ある程度平滑にします。
 絹や糊漆が厚いところは、どうしても中が乾いていないので、
 表面を研いでは室入れ~を繰り返す必要があります。

今回の日本刀鞘大小拵は、お客様が本堅地(一番堅牢な漆下地)をご希望されています。
着実に積み重ねて行かないといけません。完成まで、まだまだ先は長い、、、です。   


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 15:18 Comments(0) 制作日記漆塗り