2012年03月30日

櫛補修 ビフォー&アフター・・・

櫛補修 ビフォー&アフター・・・

昨年~今年にかけて補修を行った櫛のご紹介です。


 螺鈿が大幅に欠け、朱漆も剥げている状態でしたが・・・


 まずはパソコンを使って螺鈿の描き起こし。
 櫛をスキャニングし、現存の絵柄から欠けた部分を類推して、
 シミュレーションします。


 補修完成の状態。螺鈿を補完し、朱漆も塗り直しました。


☆今回のケースでは・・・

 現存の螺鈿や朱漆が相当劣化した状態でしたので、
 これらも剥げ落ちないよう、漆を隙間から充填させ接着力を強化しています。

 欠けた螺鈿は厚みが0.3ミリ程でしたので、
 仕入れている既製の薄貝材料(0.1ミリ厚)は使用できません。
 従って、アワビ貝殻から全て切り出して0.3ミリ厚に研磨し、補完しました。

 螺鈿に彫られている花柄や葉柄の線は、小刀で毛彫りを施し再現しました。

 朱漆は、数種類を調合し、現存に一番近い色味にして塗り直しました。
 経年変化で朱漆は色が明るく、鮮やかになってくるので、
 現存の色味を完全に再現はしにくいですが、この点はお客様にご了解を頂きました。

以上、なかなか難易度の高い補修(修理)でしたが、
たいへんやりがいのあるお仕事となりました。


螺鈿・蒔絵 装飾工房『瑞緒』HPはこちらicon100



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