2017年08月31日

夏の終わり・・・

夏の終わり・・・



まだまだ暑い日が続きますが、今日で夏が終わりますね。
今年の夏は、自分のことではなく、世間では色々なことがあったように思います。

気候変動がやはり起きているんでしょうか?
特に極端な大雨による災害では大きな爪痕が各地に残りました。
これから年末にかけ、どうか穏やかな日々が続きますように。



 「少年時代」井上陽水/福岡県田川郡糸田町出身
icon100https://www.youtube.com/watch?v=0zb941Admo4  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:11Comments(0)よもやま話

2017年08月21日

テールピースへインレイ・・・

テールピースへインレイ・・・

ヴァイオリンのテールピースへ、
今度は猫型インレイを施すというご依頼です。


 まずは図面を起こして。。。今度は厚貝象嵌となります。
 白蝶貝から切り出して、一から削り出した猫型を嵌め込む予定です。


 ご依頼のテールピース6個。
 今回も塗りが施された既製の品物です。
 しかも曲面ですので、猫型インレイの表面と
 ピースのツラを合わせるのが難しいでしょう。
 頑張ります~。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:29Comments(0)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工

2017年08月18日

ヴァイオリンペグ&ピンへのインレイ・・・

ヴァイオリンペグ&ピンへの螺鈿象嵌・・・

数ヵ月前よりご依頼を受けておりました、
ヴァイオリンペグ&ピンへのインレイ(螺鈿象嵌)が先日完了し、
お客様へ無事納品出来ました。


 完成写真です。
 ☆インレイ形状はネコの肉球という面白いご要望!


 象嵌後に保護膜としてクリヤーを塗った後の、乾燥時の様子。
 ペグは表、裏の両面にインレイを施しています。
 

想定以上にサイズがピッタリ過ぎて螺鈿が嵌らず、
微調整しての象嵌と相成りました~汗

しかしながら、これも瓢箪から駒で、
ピッタリ嵌った感が出た仕上がりの良さに繋がりました。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:26Comments(0)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工

2017年08月17日

夏も終盤へ・・・

夏も終盤へ・・・

この夏も、そろそろ終盤に差し掛かってきました。
朝晩は少し涼しくなってきましたね。

9月になっても暑さはかなり残るでしょうが、体調管理に気を付けて
今年後半の目標(体力と気力がだいぶ必要そうな)を幾つか設定して
これから動こうとしているところです。


 雨上がりの朝空に。。。朝散歩&ジョギングの際、パチリ☆
 午前中は気持ち良く、結構仕事がはかどりました。

普段座り作業が多く、運動の必要性を感じて5月ごろから始めた朝ジョグは、
やはり健康面でだいぶ良い効果が現れてきたと感じています。
週に3~4回は走っておりますが、このペースで習慣になってきました。
「浄水緑地」という丘に向かう階段は、負荷を加えた良い運動になりますし、
始めた頃は随分と息切れしていましたが、最近は少し楽になってきました。

習慣化すると、やらない時は何となく一日が気持ち悪い感じもしてきました。
このまましっかりと継続していこうと思います。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:28Comments(0)よもやま話

2017年08月10日

螺鈿鞘のご紹介・・・

螺鈿鞘のご紹介・・・

3月から6月にかけて制作した、総螺鈿貼りの鞘『黒漆蝋色塗龍鱗紋様螺鈿鞘』のご紹介。
約5500ピースの螺鈿をグラフィックソフトで図面化し、龍の鱗を表現しました。

東京の刀剣販売会社「葵美術」様から制作を依頼されました。
ご注文はロンドン在住のクライアントとなります。

自作のオリジナル作品としては初の海外納品。もうすぐロンドンへ旅立ちます。



 作品コンセプトは一匹の龍。龍の体を一本の鞘に見立て、その鱗紋様を螺鈿で表現しました。


 当工房に送られてきた鞘。
 鞘は2本作られ、普段はこのような白木作りの白鞘に真剣(古刀)が収められ保管されます。
 観賞時には、装飾入りの鞘へ特別に真剣が収められます。


 鯉口の接着。


 絹着せ作業。強靭な下地とするため、シルクを纏わせます。


 絹地を漆で固めたところ。


 何重にも下地を重ね塗りしていきます。
 下地には、上新粉、土、漆などが使われます。
 今回の下地は、一切の妥協、手抜きなく、伝統的な「本堅地」と言われる堅牢な手法で仕上げました。


 生漆で下地を塗っている様子。
 下地は常に塗り固めながら、次の工程へ進みます。


 黒漆による中塗りが終わったところ。


 アナログとデジタルの両方の手法を使って、約5500ピースの螺鈿パーツを図面化し、加工しました。
 青みの特に強いアワビ薄貝を選抜し、螺鈿同士に毛一本程の隙間が空くよう、デジタル調整。



 螺鈿パーツの下書きと組み上げの様子。


 パーツカットと確認作業。


 一枚一枚、根気強く正確に漆で貼っていきます。


 螺鈿の上から黒漆を塗り重ねます。


 炭による水研ぎの様子。


 塗り、研ぎ、磨きを繰り返し、、、
 最後は手で磨きます。


 クライアントのご要望により、当工房の銘を入れました。
 栗形(組み紐を結びつける留め具)の裏側に工房名を黒漆で書き入れます。


 銘を入れた様子。


 完成状態。鯉口、栗形付近の様子。


 鐺付近の様子。


 完成した全体像。


 梱包前の全体像。


今回は、日本美術に対する深い敬愛を持たれていらっしゃる
海外のお客様からのご注文ということもありまして、
イメージ作りから制作全般に渡ってグレードの高さを求められる仕事でした。
幾つかの課題を何とかクリヤーし、今後の飛躍につながる仕事であったと振り返っております。

お客様には、今回素晴らしいご依頼とテーマを頂いたことに深く感謝申し上げます。



  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 00:00Comments(2)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り