2020年03月22日

工房も春本番へ・・・

工房も春本番へ・・・

先日行った糸島の工房では、お昼過ぎまで凄く良いお天気。
作業もはかどりました。


 雲一つない、素晴らしい青空。しかし風は強し!


 工房作業は、螺鈿材料の下準備と色の調合(調色)です。
 イメージ通りの色が出来たと思います~良かった!

しかし、、、夕方から風雲急を告げました~嵐!(^^;


天気の移り変わりは、今年は相変わらず短い周期でやってきますが
だんだんと春の陽気が訪れることも多くなって来ました。
これから更に暖かくなってくることでしょう。

新型コロナウィルスの感染拡大は、
主にヨーロッパが大変な状況へ。
しかし、日本も何とかこらえている感じで、
決して油断はできないと思います。

長期戦になることもあり得ますが、ここは何とか耐えて行くしかありません。
一人一人の忍耐と努力で、この困難を乗り越えましょう。
  
タグ :工房作業


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 12:48Comments(0)よもやま話漆塗り楽器装飾

2020年03月14日

琵琶塗りの中塗り作業・・・

琵琶塗りの中塗り作業・・・

琵琶塗りは中塗り工程へ。
しっかり下塗りを研いで「紫色漆」を塗りました。


 2回目の下塗り(黒漆)を施した塗面。しっかり乾かしました。


 まずは駿河炭で研いで、、、


 しっかりと研いで、、、汗


 ペーパーもかけて研ぎ終わり、、、またマスキングをし直しました。


 色漆を濾して、しっかり練って、、、


 塗り終わり、、、パチリ☆
 あれっ?ちょっと画像の明度が高いですね。
 実際の塗った色はここまで明るくなく、もう少し濃い感じ。
 乾燥するとより濃く、暗くなるはずです。


 翌日の中塗り塗面。
 乾燥した状態を見ますと、だいぶ濃い目に変化しています。
 色見本でお客様に提示した通り、蘇芳色(すおういろ)に近い紫になっています。

さぁ、これから螺鈿などの加飾に入ります。
まだまだ先は長いですが、頑張って参りましょう。


それにしましても、コロナショックの影響は凄いですね。
各方面、知人にも厳しい状況が続いています。
わたしの方でも少なからず影響が出ていますが、
何とか世界中の人々が協力して、
終息の方向に向かって欲しいと願うばかりです。


 コロナのこともあり、だいぶこもって作業ばかりしていましたので、時には外へお散歩です。
 大濠公園は子ども連れの方がたくさんいらっしゃいました^^

♪ Salyu「旅人」icon100
*琵琶作業中によく聴いています。
 制作は一つの旅のようなもの。
 歌詞の中に出てくる言葉=「いのちの色」をきらめかせよう、
 そして「新しい地平」を切り開こう~。

つづく。。。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:54Comments(0)漆塗り楽器装飾

2020年03月10日

琵琶塗りの下塗り作業・・・

琵琶塗りの下塗り作業・・・

琵琶塗りは下塗り工程へ。
「黒漆塗り」作業です。


 漆を下地に随分吸わせたので二日間乾かしました。
 触って、しっかり乾いたことを確認。。。


 サッと少し粗目のペーパーで空研ぎです。
 なかなか下地には手間がかかったので、この様子を見るとちょっと感慨深いですね。
 まだ完成もしていないのに(^^;


 黒漆を濾し紙で濾して大粒のブツ(ゴミ)を取り除き、いよいよ刷毛塗りです。
 久しぶりに大きい刷毛を使います。。。


 今回は下地と塗りの食いつきをしっかりさせたいため、黒漆は結構薄く塗りました。
 これからカッチリ乾かします。

つづく。。。


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 20:15Comments(0)漆塗り楽器装飾

2020年03月09日

琵琶塗りの下地作業・・・

琵琶塗りの下地作業・・・

琵琶塗りの下地作業は、布着せ後、第5~10工程へ。
この一週間で、布目擦り~切粉地付け~錆付けへと進みました。

まずは、糊漆で貼り付けた布(寒冷紗)を粗目の紙やすりでしっかり研ぎ、布目擦りを行いました。
布目擦りとは、本来、布(紗)の目に錆(土と漆を混ぜたもの)を擦り付けて埋める作業ですが、
今回の琵琶下地では、諸々思案しまして、錆より粗目の切粉を使いました。


 切粉をプラスチック箆で薄目にしっかりと擦り付けて行きます。
 紗の目に沿って縦横に擦り付けますが、
 先に付けたところは、水と空気に漆が反応して、みるみる黒ずんで行きます。


 布目擦りの作業完了。
 擦り終わって15分もすると、もうこんなに黒くなっています。


 1日室で乾かし、「布目擦り」で擦り付けた切粉地をしっかり研ぎました。
 布目がまだ少し残っていますが、腹板の曲面自体はだいぶ滑らかになって来ましたね。。。


 切粉地付け完了。今回は少し厚目に。。。また、あっという間に黒くなって来ます。

普通ならこの後は地付け(粒子が大きめの地粉を含んだ漆パテをヘラ付けする工程)なのですが、
地付けをするとどうしても下地が厚くなりがちなので、省くことにしました。


 しっかり室で乾燥させた後、空研ぎして切粉地の状態を確かめ、、、
 妙な凹み等無しで状態OKということで、水研ぎです。


 水研ぎ後はマスキングテープを一旦剥ぎます。


 半月部分のマスクも取って、一旦きれいに。
 この際の清掃は、面倒でもこの段階でやっておかないと、
 後で剥がすのが大変になったり、仕上がりが悪くなる原因になりますので。。。


 マスクし直しての、、、固め作業。
 生漆を切粉地にたっぷり吸わせます^^


 よく吸い込んで行きますね~!
 幾つか箆用意してましたが、、、
 結局今回は、このプラスチック箆1本で用が足りました。


 全体に生漆が行き渡りまして、、、
 余分な生漆を布で拭き取ります。。。
 全体をしっかり拭き取って、固め完了です。


 室で一晩乾かした後、切粉地を軽く荒研ぎしてから
 錆(砥粉(土)、水、生漆を混ぜたもの)を作ります。

 指南書には「錆とは、層を作るよりも膚(はだ)を宜く(よろしく)するもの」とあります。
 厚塗りはせず、箆(ヘラ)で丁寧に薄く塗るのが寛容なり、、、です。


 錆を箆付けした状態です。
 やはり、錆付けは難しい。。。錆は結構早く固まるので時間との勝負。
 しかもムラなく丁寧に付けることが求められるので、箆さばきにも細心の注意が必要です。
 半月のところがですね~~まだまだ修行が必要です。、、、(^^;


 室で一晩乾かした後、研磨完了。
 錆地は大体これでもOKなのですが、、、


 昨晩つくってた残りの錆を、昨晩にも増して丁寧にうっすらと箆付けして行きます。


 私はこの2回目の錆付けを「化粧錆」と呼んでいます。
 昨日よりは半月辺りの錆、上手く箆付けできたような。。。


 翌日、一旦空研ぎをして全体をチェックしてから、このように水研ぎします。
 これは最後の下地研ぎ。指南書にもある通り、
 下塗りをし易くするため「特に注意して平坦に且つ平滑に」研ぐ必要があります。


 水研ぎが完了し、また一旦マスキングを取ります。


 半月の輪郭周辺はどうしても錆がせり上がって固まります。
 研いでも中々このせり上がりが取れないので、彫刻刀で削ります。


 錆研ぎ完了。大体きれいな曲面になったと思います。
 所々黒くなっている部分がありますが、
 ここは元の下地が少し高かったところで、錆が薄くなっています。
 マスキングをし直し、切粉地の時と同様、生漆で錆を固めます。


 生漆を箆付けして拭き取りました。
 やっと下地が完了です。室でしっかりと乾かしましょう。


以上が下地作業ですが、何回か似たような写真があったと思います。
大~小と、、、粒子の大きさが違う地を何回も重ねて作って行くという、
それこそ地道な同様の作業を行うのが漆下地です。
今回は大の粒子を省いた分、少し労力が減りましたが、
それでもこれだけの工程数が必要ということがお分かりかと思います。

今後は下塗り~中塗りと、いよいよ塗りの作業に入ります。
つづく。。。









  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:25Comments(0)漆塗り楽器装飾

2020年03月02日

琵琶塗り開始・・・

琵琶塗り開始・・・

新たな大物ご依頼品=琵琶が2月下旬に届きました。
補修箇所も直しながらの塗り&装飾となりますが、
納期が決まっておりますので、早速作業開始(^^;


 筑前琵琶に漆塗りと螺鈿蒔絵装飾のご依頼。
 この琵琶は90~100年物らしいです。。。
 ご依頼主はたいへん芸の御達者な方。気合が入ります(^^;


 割れが発生したところには、、、


 刻苧(こくそ)詰め。。。


 ガラス材で白蝶貝の代替補修アリ!(どうしましょう!?(^^;)


 お客様と電話でお打合せした結果、、、
 この覆手右側のガラス片は、取り除いて白蝶貝に取り換えることに。。。
 相当しっかりと接着剤でくっついていましたが、
 薬剤等を点滴しながらカッターでゴリゴリと1時間、、、ようやく取れました!
 

 先日、この欠損部分の白蝶貝は大枠カット。また成形して補修に充てます。


現在、下地作業を進めていますが、、、


 まずは木固めから、、、


 その後、凹みや窪みにも刻苧(こくそ)を詰めて、、、


 曲面全体がより滑らかになるよう、引込地付け(漆のパテ付け)を施しました。


 引込地をしっかり研いで、なだらかで歪みの取れた曲面を出し、、、


 寒冷紗を糊漆で貼る「布着せ」の作業へ。。。


 ヘラで糊漆をしっかりしごいて、簡易室で暫く乾かします。

まだまだ下地作業は続きますが、今回は楽器への塗りですので、
下地が厚過ぎて音に悪影響が出ては行けません。
かと言って、琵琶という楽器は、その特性として音鳴り、反響による振動が大きく強いので、
下地がもろいと塗りが剥げたり割れが出ることになりかねません。

下地は強固に、しかし出来るだけ薄く、、、そこら辺の塩梅が難しいところですね。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 16:10Comments(0)漆塗り楽器装飾

2020年02月21日

鞘塗りご紹介~龍虎螺鈿鞘(大小)

鞘塗りご紹介~龍虎螺鈿鞘

鞘塗りご紹介のラストは、今年に入って完成~納品した
『 黒漆蝋色塗龍虎螺鈿鞘(大小)』*仮称です。

難しい課題も多くあり、当方の様々な事情もあって製作に1年以上を要しました。
やっと先月納品することができましたが、内容の濃いご依頼を頂いた上、
長期間に渡って忍耐強く待って頂いたお客様には本当に感謝しております!


 龍虎が睨み合う構図での鞘大小セットというオーダーです。
 全体に青貝粉蒔きを行い、鐺付近に菊紋も配もしております。


 龍鞘の表裏姿。


 青龍は天界にて霊芝雲(れいしぐも)を伴い、天象の神として地上界を見下ろす、、、
 そのようなイメージでもあります。


 龍鞘裏面の霊芝雲たち。
 霊芝は万年茸の中国での呼称。
 この形を雲にかたどり、吉祥文様として古くから使われてきたとのこと。


 虎鞘表裏姿。
 古くから、虎には竹との組み合わせが多く見受けられますが、
 紅葉とのミックスという斬新なオーダーを頂きまして、
 色合いとしては金色の裏彩色を施した螺鈿にて紅葉を表してみました。


 虎もまた、青龍と呼応するかのように青みの裏彩色を施して青虎と成す。
 龍と虎は共に青もしくは緑系統とのオーダーがお客様からありましたが、
 このことが、デザインする上でイメージ作りに欠かせない重要な要素となりました。


 虎鞘裏面の紅葉螺鈿。


 鞘大小の表裏に施した菊紋。
 銀の裏彩色を施した螺鈿粒を菊紋にかたどり、研ぎ出し螺鈿として表現しました。


今回の製作で難しかったことは、
複雑な絵柄の螺鈿を、かなり曲面のきつい鞘躯体に対し、
いかにスムーズに貼付するかという点、
また、施した全ての螺鈿を一つの曲面とするため、
特に貼付した絵柄螺鈿を極力傷めることなく、
全体を研ぎ出して終わる点が挙げられます。

以上のミッションを成功させる為には、
平板で固い螺鈿の加工から貼付に至るまでのテクニック向上および刷新と、
マスキングテクニックの新たなアイディアが必要となりました。

これらの難点を何とかクリアでき完成と相成りましたが、
今回得られた技術や内容は、次なる製作に必ず活かして行けると確信しています。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 14:39Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り鞘塗り

2020年02月21日

鞘塗りご紹介~波紋鞘

鞘塗りご紹介~波紋鞘

鞘塗りご紹介の二つ目は、昨年秋に製作した「波紋鞘」。
湖面に落ちる水滴で出来た波紋を、金箔、銀箔の切り廻し(砂子)で表現しました。



 鞘全体像です。



 鞘の曲面に対して曲線の表現。
 以前、尺八につる草を絵付けしたことがありましたが、
 その時と同様、デザイン画のイメージを実物に落とし込むのが難しかったです。


 ベース色は深い緑色。
 湖面のイメージ色としました。。。


 箔を押した後は、よく乾燥させてから箔の上から摺り漆をうっすら施しました。
 特に銀箔は空気中の酸化硫黄物で焼ける(錆びる)ので、摺り漆は欠かせません。

波紋鞘のイメージ作りにおけるコンセプトは、
伝統的仕様=金砂子を使いつつ、シンプルかつモダンに自然の情景を表すこと。
波紋の配置や間の取り具合にかなり気を配りながら、デザイン作業を進めました。

箔押しするエリアが限定的な上、鞘という3次曲面であるため、
いつもとは違うマスキングも方法を考え、作業を展開。
どういう手順・工程で進めるか、かなり思案した次第です。

まだまだ工夫の余地がある製作ではありましたが、
大変勉強になるご依頼でした^^

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 14:19Comments(0)金箔・金粉漆塗り鞘塗り

2020年02月20日

鞘塗りのご紹介~金箔鞘

鞘塗りのご紹介~金箔鞘

お客様の許可を頂きましたので、
ご依頼→当方で塗りや装飾を施した幾つかの日本刀鞘をご紹介して行きます。
まずは昨年夏~秋にかけて製作した金箔鞘について。


 金箔鞘の全体像です。


 この箔押しご依頼は、通常の仕様(金箔平押し)とはだいぶ違うものでした。


 細かい切り廻し=砂子(金箔の粒)で3重に箔押ししております。


 箔押しが終わって、蒔絵筆で銘入れ(黒漆)を行い、最後にうっすらと摺り漆を施しました。



 金箔鞘、箔押し作業の様子もご紹介。まずは箔濾し作業から。。。


 箔押しの上に重ねて箔を蒔き、、、


 蒔きつぶして、、、


 あかし紙や真綿で押さえて、、、


 乾燥後に真綿で箔払いして、、、


 真綿でそっと磨いて箔押しの1工程が完了です。。。
 この作業を3回繰り返したわけですが、
 それ以前に、木地の状態から下地~中塗り迄も施しました。

鞘塗りを全工程行いますと、やはり工程数の多さが改めて分かります。
各工程気を抜かずにやらないと、後で必ずしっぺ返しが来る漆塗り。
その厳しさを毎回味わった次第です。


 普通の箔押しとは違い、拡大して見ると豹紋のような表情が。。。

初めて行った難しい作業ではありましたが、また一つ勉強になったご依頼でありました。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:04Comments(0)金箔・金粉漆塗り鞘塗り

2020年02月07日

曲禄の完成と納品・・・

曲禄の完成と納品・・・

ようやく曲禄(お坊様の椅子)の塗り直しが終わり、
先日、筑後のご依頼主=お寺へ納品して来ました。


 お寺の本堂にて。

既存の漆塗りを剥ぎ、金具の錆落としと再塗装を行いましたが、
作業の度に数々の難問が発生し、その都度課題に取り組みながら進めました。



 こうやって眺めると、感慨深し。。。長かった(^^;


 背もたれは歪むし、気を使いました。
 調整しながら、最後は何とか全体を組み上げることが出来ました。


 箔押しの技術はまだまだ、、、修行が必要です。


 金具は再塗装。
 彫られた線が潰れないよう、塗膜は極力薄くなるような工夫をしました。 


 ビフォ~


 アフタ~


 座面ビフォ~


 座面アフタ~


 本堂の立派さには圧倒されました。
 箔押しや彫刻など、、、凄いです。


 獅子と牡丹。素晴らしい。。。


この塗り直しは、ほぼ1年がかりとなりましたが、
仏具や木工に関して凄く勉強になったご依頼でした。
また永くご活用されることを願っております!  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 14:37Comments(2)金箔・金粉漆塗り

2020年01月12日

日本刀鞘塗り完成・発送・・・

日本刀鞘塗り完成・発送・・・


 完成までにかなりの長期間を要した鞘(大・小)を本日発送しました。

螺鈿に関する技術が特に難しかったのですが、
今年の目標「産」にふさわしく、まさに産みの苦しみを味わうことになった鞘塗りでした。
初めて挑戦する課題が幾つもあったデザイン・仕様でしたが、
何とかクリヤーできて少し安堵しています。

また、長らく待って頂いたお客様には、
大変お待たせしていつも申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、
ご依頼を頂きまして本当に感謝しております。

絵柄などは公開できませんが、
お披露目できる機会があればご覧頂ければと思います。


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:24Comments(0)漆塗り鞘塗り

2019年11月26日

曲禄の朱漆塗り・・・

曲禄の朱漆塗り・・・


 年末までに終わらせなければ…と思っている大物の一つ=曲禄。
 朱塗りまで何とか終わりましたが、
 11月も色々あってなかなか作業が進みませんでした。
 また他の作業や用事があって、12月に入ってから箔押ししますが、、、(^^;

幾つかの大物は年内に納品しないと、心安らかに年越しできません~。
頑張ろう!!  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 12:47Comments(0)漆塗り

2019年10月27日

鞘塗り 箔押し作業・・・

鞘塗り 箔押し作業・・・

10月も、もう終わろうとしています。
作業に追われていると、時間が経つのが本当に早いですね~。

さて、今月は鞘塗りの作業も色々とやっておりますが、
箔押しをする鞘が2本あり、一つは既に納品。
もう一本を現在急いで作業しております。


 後で施す箔押しのことを考えると、テクニック的に難しいマスキング。
 鞘の曲面に対して曲線の図案ということが難しくしている大きな要因です。
 先に考えていた手法は使えないことが分かり少し中断しておりましたが、、、
 やっとマスキングの応用テクを考えつきました。
 あとは図面目視というアナログ的手法で何とかクリヤーしました。


 しっかり準備して、いざ本番へ!
 まずは箔を濾す作業から、、、秘密の振りコマも用意します。。。


 粗目の砂子(切り廻し)を濾して、、、もう少し細かくします。


 金箔の作業は昨日無事に終わり、、、本日、銀箔の箔押し作業へ。
 銀箔は金箔に比べて幾分厚みがあるので、少し要領が変わって来ます。
 気を緩めることなく、しっかりやっていかないと~。


 そして、銀箔の作業も無事に終わりました~。 
 ベストは尽くしていますが、箔払いをしてみるまで上手く行っているか
 ハッキリとは分かりません。どうか修正無く終わりますように!
 





  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 18:30Comments(0)金箔・金粉漆塗り

2019年09月27日

9月も、もう終わり、、、

9月も、もう終わり、、、

もう9月が終わろうとしています。
諸々の作業が同時進行中ですが、最近は1週間がとても早いですね!(^^;

金継ぎご依頼品は、金粉蒔き付けが完了。そろそろ納品へ!です。
一つ一つコツコツと。。。


 弁柄漆を蒔き絵筆で塗って、、、


 丸粉3号を急いで蒔きます。。。
 この陶器の肌は、金属質の釉薬が混ざっているのか、かなり粗いので、
 蒔絵用に使っているかなり柔らかい漆=弁柄漆は滲みやすいことが分かっています。
 弁柄漆は極力薄く塗り、間を置かずに金粉を蒔き付けて行きます。


 金粉蒔き後に、金線の輪郭が綺麗でないところを竹串刀で削って整えます。
 やはり僅かな滲みが結構出ていたので、削り作業には時間がかかりました。


 大将から預かっている10枚程の器たちは、
 一つは丸粉3号で、他は金消し粉で蒔き付け。
 他料亭様の3枚は、丸粉3号で、、、
 という具合に、器によって粉を使い分け。

 粉の使い分けは、色々と理由がありますが、、、
 ご依頼内容や状況で変わって来ます^^


 下地が終わった鞘は中塗り中。
 黒呂色漆をあと1~2回塗り&研いで、より平滑にして行きます。


大変お待たせしているご依頼や、
新規ご依頼(デザイン案件)も幾つかありますが、
身体が一つなのに手間はかかるので中々進まない。
そこを何とかしないといけないです。

10月は増々自分を追い込まないと、、、ですね~(^^;


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:02Comments(0)漆塗り

2019年09月22日

鞘塗り下地の固め作業・・・

鞘塗り下地の固め作業・・・

7月から始めた鞘塗り下地は固め作業へ。
今年は諸々ご依頼で、下地からの作業が多くなってます。


 接着した栗形の脇に残っていた隙間は錆で埋め、、、本日研いで、、、


 やっと下地固めへ。。。
 生漆をよくかき混ぜて、、、


 下地に生漆を吸い込ませます。
 プラスチック箆は鞘の曲面へよく馴染んでくれるので、よかよかです(^^)/
 それにしてもま~今回の下地も生漆を良く吸い込んでくれます(^^;


早いもので、9月も下旬に入ります。
金継ぎ、貝細工アクセサリー、貝材料加工、曲禄の塗り直し、
新しいご依頼案件のデザイン作成を幾つか、そして鞘塗りを数本と、、、
なかなかに目まぐるしい感じとなってきました。

今年も終盤戦へ向けてバタバタと跳ねながら
もっと頑張らないといけませんね(^^;  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 14:53Comments(0)漆塗り

2019年09月08日

修理した琵琶糸巻 ご依頼主の元へ・・・

修理した琵琶糸巻 ご依頼主の元へ・・・

先月=8月のことではありましたが、、、
修理が完成して納品した琵琶糸巻が、
ご依頼主の元で本体に取り付けられたとのご連絡がありました。


 ☆メールで送って頂いた写真です。

音色も大変素晴らしく、重さも軽いとのことで、
糸巻は無事に機能を果たしているようです。安堵致しました。
丁寧な御礼のお言葉も頂きまして、本当に嬉しく思います!(^^♪

しかも、ご依頼主のお師匠様と兄弟子の方がこの琵琶をご覧になったところ、
なんと昭和の名工=津留崎鎮助作の貴重な琵琶であることが判明したとのお話でした。
このことを知って「あ~何とかなって良かったな~」っと、心の底から思った次第です。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:07Comments(0)漆塗り楽器装飾

2019年08月29日

曲禄の中塗り作業・・・

曲禄の中塗り作業・・・

もう8月も終わりがけになってきましたが、
最近は毎日のように強めの雨が降っていて、
ちょっといつもの年とは違う秋雨前線の様相を呈してきました。
漆塗りには比較的良い条件ではありますが。。。(^^;


 曲禄の塗り直し作業は、中塗り(黒漆塗り)の工程に入り、
 大体塗り終えています。

現在は諸々の案件があって中断しておりますが、
数日後に作業再開です。

様々なこともあって、なかなかご依頼をこなし切れていないですが、
9月はじっくりコツコツと制作に集中できる状況となりそうですから、
しっかりやっていこうと思います。
  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 21:43Comments(0)漆塗り

2019年08月14日

曲禄の下地作業・・・

曲禄の下地作業・・・

曲禄塗り直しの仕事は、7月後半から工房での下地付けに入り、
今月中旬からは自宅作業部屋での塗り作業に入っています。

ともかく工房は空調がないため、
この厳しい暑さの中、作業は過酷となります。
ということで、今月からは自宅での作業へ移っているのであります。(^^;

7月後半~8月上旬の工房では、、、


 木部の木固め(漆を吸わせる工程)や損傷個所に漆パテを埋め込む作業が終わり、
 下地(切粉地や錆)を付ける作業に入りました。


 切粉地付けも2回実施し、、、


 下地を付けては、屋外で空研ぎして、、、


 錆付けをようやく終えてから水研ぎに入り、、、
 連日の過酷作業に耐え切れず、、、
 水研ぎは未完了のまま、全て自宅へ車で持ち帰りました。


 自宅に持ち帰ってから、まずは水研ぎを完了させ、
 生漆を下地に吸わせる作業を開始。。。


 生漆を2度吸わせた曲禄背の部位。
 それにしても、いっぱい吸ってくれました。
 生漆の量が結構必要となり、、、(^^;


そんなこんなで、曲禄の塗り直し作業は、
いよいよ中塗りに入って行くこととなります。

つづく。。。



  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 22:57Comments(0)漆塗り

2019年08月08日

琵琶糸巻修理・・・

琵琶糸巻修理・・・

先月後半から、筑前琵琶糸巻部分の修理をしており、昨日完成しました。

どうするか、知人の琵琶修理職人さんにアドバイスを頂いたところ、、、
「ここは力のかかる所だから、専門の工房で作り直した方が良いでしょう。」というお返事あり!汗

しかし、ご依頼主のお話によりますと、新しく作るには余りにも高額の費用がかかるということで、、、
よくよくご相談の上、当方でチャレンジすることとなりました。

楽器の修理は専門外。音にも関係する微妙な領域です。
しかし、可能かどうか試したい気持ちもありました。
うちのテクニックを総動員して、、、果たして修理は成功するのか!?(^^;



 修理前の状態。バキッといっております。。。
 まずは、噛み合わせがしっくりいくように裂け口を慎重&微妙に研磨。


 合成樹脂を裂け口に対して丁寧に塗布して、
 硬化のタイミングを見ながら万力でガッチリ固定。
 この工程が今回の修理のポイント=肝とみて、相当慎重に行いました。


 接着完了。しかし、これで終わらないのが今回の修理。
 「力のかかるところ、、、」という一言が、この後の工程、仕様を考えるきっかけになりました。


 研磨して、、、


 マスクして、、、


 摺漆して、、、


 摺漆の乾燥後に、一旦糸巻棒を入れて確認。
 嵌り具合を見ながら、穴の微妙な調整をして、、、


 布着せます、、、


 折り目を付けて、いい具合に巻けました、、、
 

 糊漆塗って、、、


 布を貼って(着せて)、、、


 カットして、、、1回目の布着せが完了。
 乾燥後に2回目の布着せへ、、、


 形状に合わせて布に折り目を付けて、、、


 糊漆を塗って、、、


 貼ってから、余分にはみ出した布は断ち落として、、、
 また上から糊漆をしっかり塗ります。
 乾燥後に、孔の部分を切り取って調整したり、
 漆を上塗りする作業も行いまして、完成と相成りました。



 2回目の布を貼り、漆で固めて完成した状態です。


 糸巻棒の嵌め具合はしっかりしている感じ。。。
 後は、使って頂いた感じがどうか、、、というところですね(^^;


 もうちょっとやそっとじゃ割れてこないと思いますが、、、


 孔の所は特に弱そうなので、布をもう一枚巻いて、二重巻きの仕様にしています。

今回もまた難題のご依頼ではありましたが、何とかここまで仕立ててみました。
ともかく、お客様が上手く弾かれて、尚且つその後も状態が保たれてこその成功となります。
その結果を得るまでは安堵できないということになるでしょう。

納品後の結果が気になるところです!果たして、、、汗




  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 20:50Comments(0)漆塗り楽器装飾

2019年06月28日

曲禄の塗り作業を開始・・・

曲禄の塗り作業を開始・・・

諸々あって中断していた曲禄塗り直し作業。
この一週間は、やっと再開できまして、
既存の漆塗りを剥いだ素地を調整研磨し、
まずは昨日、木固めから入りました。


 素地調整の様子です。
 粗目のペーパーを平たい木片に回して、素地をしっかり研磨。


 曲面も丁寧に研磨です。


 昨日は、残っていた前脚を研磨。
 これがまた結構複雑で、、、解体できずにおりましので、
 継ぎ目の所が特に研磨しにくく、難儀でした(^^;


 それでもやっと素地研磨完了。
 工房主=切り株くん、この先を見守ってて下さい!
 ☆切り株くんもイモムシくんの惨禍からよく復活しましたね。
  90%がた葉っぱを食べられてたのに。。。


 部材の確認。まずはシンプルな材から塗りをやりましょ~。


 過去に1~2度、塗り直しや修理をしたと思われるこの曲禄。
 下手をすると江戸時代に作られたのかもしれません。
 過去の墨書き跡の下に「令和元年」と記しました。

 江戸~明治~大正~昭和~平成~そして令和と、六時代を経ることになるとしたら、、、
 今後も引き継がれることを思うと、しっかり下地から塗り直さないとですね。


 それにしても蒸します。二つの熱帯低気圧の北上に伴い、夏の空気も一気に日本へ。
 昨日は福岡が全国一の暑さだったとか。。。
 漆の乾きが異常に速い!生漆がすぐ茶色になります(^^;

 木固めのための最初の一箆は、令和を記したこの部材へ!!
 次に誰かが塗り直すことがあれば、もしかするとこの表記を目にするかもしれません(^^)


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:35Comments(0)漆塗り木工

2019年06月25日

駐福岡大韓民国総領事館へ・・・

駐福岡大韓民国総領事館へ・・・


先日、駐福岡大韓民国総領事館の実務官の方から
韓国伝統家具の螺鈿手入れについてご依頼がありまして、
実物を拝見することとなり、急遽伺うことになりました。


 ということで、初めて館内に。そこには素晴らしい調度品が!


 伝統的な品の良い絵柄の螺鈿細工がびっしり!
 背後の衝立や手前のクッションも素晴らしく、思わず見入ってしまいました。
 手前の座椅子は王様がお座りになるものだそうです。


 まずは螺鈿細工の調度品をしっかり拝見させて頂きました。
 螺鈿というのは、塗料との密着性がそれほど強くはないので、
 水をたっぷり含んだ布で拭いたりするのは避け、
 普段は柔らかい毛の刷毛などで埃を掃う程度にして、
 数ヵ月から年に一回程度の間隔で、
 水気を少し含ませ固く絞った布で汚れをゆっくり慎重に
 拭き取ることをされると良いでしょう、、、とお伝えしました。

 試しに調度品を慎重に水拭きしてみると、
 特に上面は布に少し黒く汚れがついてきていたので、
 やはり水拭きは必要という共通認識となりました。



 そうこうするうちに、、、実務官の方が、韓国伝統家具の一部に漆塗りが剥げているところを発見!
 塗りが剥げているのはここだけでしたが、何かの拍子に取れてしまったのでしょう。
 これは目立つということで、当方が補修をすることとなりました。
 ちょっと緊張しますが、現場での補修をしっかりさせて頂きます。
 続きはまた後日に。


 帰り際に、実務官の方から「記念にどうですか?」とおっしゃって頂きまして、
 緊張しながらも(その割に図々しく見えます)、なんと王座に座っての記念撮影!
 私のような者が、お恥ずかしい限りです(^^;
 

今回は、大変興味深く貴重な機会・ご依頼を頂きまして、
大韓民国総領事館の方々に感謝申し上げます。
国家の枠を超えて、螺鈿細工、漆芸といった文化的交流が出来ることを喜びとし、
今後の励みにして行きたいと考えた次第です。  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:40Comments(0)螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り