2009年03月13日

あの手この手

あの手この手

今日は、最近請け負っている仕事のひとつとして、真鍮(しんちゅう)磨きをしていた。

真鍮を扱うのは今回が初めてではない。以前東京で工芸品製作の仕事をしていた時(その頃は下っ端の作業マンだったが)、真鍮を透かし彫りした上で鍛金し、屏風などを作ることが何回かあったので、真鍮がどんな金属かはある程度知っている。その当時、鍛金した真鍮に味わいを持たせるため、ヤスリがけしたりムトウ(610)ハップでわざと錆付けしたり(いぶしたり)、渋めに魅せることはやっていた。が、今回は光り輝くよう磨き上げなければならない。

だいぶ年期が入った真鍮の品物である。変色したり、錆が出ていたりして、きれいな状態にするのは大変そうだ。おまけに真鍮メッキのものもあり、これはあまり無茶するとメッキが剥げて中の金属が出て来てしまう。したがって「あの手この手」を使って、磨いていかなければならなくなった。

やり方のひとつは、重曹の水溶液にしばらく浸けておいて、磨き上げる方法。これはあまり真鍮を傷つけることなく、錆びや汚れを落とすことが出来る。問題はやはり真鍮メッキ加工した品物だ。重曹浸け置きでも構わないが、浸ける時間が長すぎると多分メッキが剥げたり、何らかのトラブルが発生するのではないか・・・。悪い予感が頭をよぎるため、ここは慎重に、第2の方法を活用。超微粒子のコンパウンドを使って磨き上げることに。やってみたが・・・うん、大丈夫そうだ。
この他、シンナーや灯油を使って洗浄・磨きをする方法もあるが、今のところ油汚れではないようなので、この方法は使わずじまいとなるだろう。
う~ん、この仕事も品物の数が多いだけに、なかなか手間がかかることになりそうだが、要領がつかめてきたら何とかなるかもしれない。

帰宅してニュースやネットを見ていたら、どうも株価や為替の変動が大きい状態が続いているよう。こちらは、専門とする方々が「あの手この手」を使って、何とか損をしないように、あちらこちらとやり取りしているんだろう。全体の様子、今後の趨勢がどうなるか予測がつかないだけに、どの手を使っても疑心暗鬼なのではないだろうか?

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Posted by 瑞緒(ミズオ) at 00:34│Comments(0)制作日記
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