2022年08月06日
新作鞘塗り⑪ 地固め・・・
新作鞘塗り⑪ 地固め・・・
新作鞘塗りは、前回の地上付けが乾燥しましたので、
粗目のペーパーなどを使って研ぎを施しました。
鞘の曲面を崩さないよう、ペーパーの当て方を工夫しながら
しっかりと慎重に研ぎ上げました。
次に、生漆を地に含浸させて強固に固める「地固め」を実施。
ヘラで生漆をしごいてしっかりと地に馴染ませます。
ワイプオールで余分な漆を拭き取って、、、
鞘のアール部分もしっかりと拭き上げます!
よく拭き取っておかないと、次に付ける下地の密着が悪くなりますので(^^;
Before~生漆を含浸させる前の状態。
After~生漆含浸後に拭き取った状態です~。
さて、この後はしっかり室(ムロ)でまた乾かしましょう。
つづく。。。
☆鞘塗り以外の作業も実施中~↓
修理ご依頼品のための螺鈿裏色調色テストを
何度も繰り返して実施中であります。
白漆をベースとして、黄漆、生漆、そしてチタン白も練り込んで、
様々なパターンでデータを取っています。
10mm角の青貝(薄)プレートに、これらを塗って乾燥させます。
湿度や時間の設定によって、乾燥の速さや色味が変わるため、
総合的に見て、どの調合と乾燥条件が最も欲しい色味に近づくか・・・
という試験をやっているわけであります。
非常に多くのパターンが考えられますが、
幾らやっても現物螺鈿の裏色(白)の再現はそもそも不可能ですし、
諸々の表面処理等を施すことも加味しての色味設定となりますので、
これらの点も計算に入れて、望んでいる色味への近似値を探っている状況です。
表面処理等というのはエイジング加工(経年変化の風合い再現)のことでありますが、
そのテストや試作も並行して実施しておりますので、
また具体的にお見せできる段階になりましたら公開させて頂きます(^^)/
新作鞘塗りは、前回の地上付けが乾燥しましたので、
粗目のペーパーなどを使って研ぎを施しました。
鞘の曲面を崩さないよう、ペーパーの当て方を工夫しながら
しっかりと慎重に研ぎ上げました。
次に、生漆を地に含浸させて強固に固める「地固め」を実施。
ヘラで生漆をしごいてしっかりと地に馴染ませます。
ワイプオールで余分な漆を拭き取って、、、
鞘のアール部分もしっかりと拭き上げます!
よく拭き取っておかないと、次に付ける下地の密着が悪くなりますので(^^;
Before~生漆を含浸させる前の状態。
After~生漆含浸後に拭き取った状態です~。
さて、この後はしっかり室(ムロ)でまた乾かしましょう。
つづく。。。
☆鞘塗り以外の作業も実施中~↓
修理ご依頼品のための螺鈿裏色調色テストを
何度も繰り返して実施中であります。
白漆をベースとして、黄漆、生漆、そしてチタン白も練り込んで、
様々なパターンでデータを取っています。
10mm角の青貝(薄)プレートに、これらを塗って乾燥させます。
湿度や時間の設定によって、乾燥の速さや色味が変わるため、
総合的に見て、どの調合と乾燥条件が最も欲しい色味に近づくか・・・
という試験をやっているわけであります。
非常に多くのパターンが考えられますが、
幾らやっても現物螺鈿の裏色(白)の再現はそもそも不可能ですし、
諸々の表面処理等を施すことも加味しての色味設定となりますので、
これらの点も計算に入れて、望んでいる色味への近似値を探っている状況です。
表面処理等というのはエイジング加工(経年変化の風合い再現)のことでありますが、
そのテストや試作も並行して実施しておりますので、
また具体的にお見せできる段階になりましたら公開させて頂きます(^^)/
この記事へのコメント
おはようございます。作業工程を毎日楽しんで拝見しています。作業は経験を積んでも、狙った効果は簡単には再現できないのですね。各工程において、思考と施行を続けて最適近似値を模索する地道な行動が大事と言うことが身に滲みます。これからも、宜しくお願いします。
Posted by H.W at 2022年08月07日 08:58
H.Wさま
おはようございます。毎回ご覧頂きありがとうございます。
おっしゃるように、何かと狙った通りに上手く行かないものでして、特に色漆は難しいです。今回の螺鈿修理ご依頼案件はだいぶ前に頂いておりますが、なかなか悩ましい点が多く、本作業まで時間がかかっております。
螺鈿裏色としてウレタンといった合成塗料は安定的に色味は出せても、風合いを出す面で特に漆より難しい面があり、今回の案件では漆を選択致しました。
ともかく研究を重ねて参りますので、引き続き宜しくご覧下さい。
おはようございます。毎回ご覧頂きありがとうございます。
おっしゃるように、何かと狙った通りに上手く行かないものでして、特に色漆は難しいです。今回の螺鈿修理ご依頼案件はだいぶ前に頂いておりますが、なかなか悩ましい点が多く、本作業まで時間がかかっております。
螺鈿裏色としてウレタンといった合成塗料は安定的に色味は出せても、風合いを出す面で特に漆より難しい面があり、今回の案件では漆を選択致しました。
ともかく研究を重ねて参りますので、引き続き宜しくご覧下さい。
Posted by 瑞緒(ミズオ) at 2022年08月07日 11:57