2022年09月14日
螺鈿硯箱の修理⑤ 螺鈿貼付部清掃&固め・・・
螺鈿硯箱の修理⑤ 螺鈿貼付部清掃&固め・・・
ようやく既存螺鈿を剥がし終わった硯箱。。。
その剥がし取った既存螺鈿の清掃も完了し、
次なる工程は、螺鈿があった貼付部の清掃と木地固めです。
貼付部には膠や正体不明の水溶性接着剤が使われていたため、
まずは徹底的に水攻めによる清掃を行ってみました。
しかし、膠や接着剤は木部にしっかり浸み込んでおり、
この除去には大変な手間がかかることに。。。(^^;
水と綿棒だけでは、何度やってもベトベト感が取れず~(-_-;)
ということで、まず研ぎを入れて表面を荒らし、
水が木地深部に浸み込みやすく、
膠等がより溶け出して来やすいようにすることにしました。
コツコツと徹底的に、、、
全ての貼付部の研磨完了です!
次に、局部的に水をたっぷりと乗せて膠等を溶かし、、、
ティッシュペーパーをギュッと押し付けて吸い取らせます!
この作業を繰り返すこと7~10回。
ほぼベトベト感が無くなったので、まずはこれで良しとしました(^^;
それにしても、綿棒を相当使いましたね~
実は写真にある倍以上の本数使ってます(・_・;)
清掃が終わった上蓋の様子。
さて、次はこの貼付部の木地を生漆で固める作業に移りましょう。
今年前半に修理した螺鈿三段箱で経験したように、
膠がベースに含有された状態で漆を塗ったりすると、
塗面にいつまでもベトベト感が残って、大変な問題になります。
そのフォローも相当な労力を要しますし、、、
故に、これだけしつこく膠除去に力を注いだわけでして、
固めの作業でその成果が出るものと期待しています。
まずは丁寧に生漆をつけて、、、
布、ティッシュ、綿棒などを使って
余分な漆をしっかりと拭き取ります。
最終的に少し余った生漆は、
このような割れが入った部分を補修する麦漆に仕立てて
塗り込んでおきました(^.^)
さて、一晩この木固めを乾かしてみましょう。
何とかカラッと乾いていることを切に願います(祈!)
つづく。。。
ようやく既存螺鈿を剥がし終わった硯箱。。。
その剥がし取った既存螺鈿の清掃も完了し、
次なる工程は、螺鈿があった貼付部の清掃と木地固めです。
貼付部には膠や正体不明の水溶性接着剤が使われていたため、
まずは徹底的に水攻めによる清掃を行ってみました。
しかし、膠や接着剤は木部にしっかり浸み込んでおり、
この除去には大変な手間がかかることに。。。(^^;
水と綿棒だけでは、何度やってもベトベト感が取れず~(-_-;)
ということで、まず研ぎを入れて表面を荒らし、
水が木地深部に浸み込みやすく、
膠等がより溶け出して来やすいようにすることにしました。
コツコツと徹底的に、、、
全ての貼付部の研磨完了です!
次に、局部的に水をたっぷりと乗せて膠等を溶かし、、、
ティッシュペーパーをギュッと押し付けて吸い取らせます!
この作業を繰り返すこと7~10回。
ほぼベトベト感が無くなったので、まずはこれで良しとしました(^^;
それにしても、綿棒を相当使いましたね~
実は写真にある倍以上の本数使ってます(・_・;)
清掃が終わった上蓋の様子。
さて、次はこの貼付部の木地を生漆で固める作業に移りましょう。
今年前半に修理した螺鈿三段箱で経験したように、
膠がベースに含有された状態で漆を塗ったりすると、
塗面にいつまでもベトベト感が残って、大変な問題になります。
そのフォローも相当な労力を要しますし、、、
故に、これだけしつこく膠除去に力を注いだわけでして、
固めの作業でその成果が出るものと期待しています。
まずは丁寧に生漆をつけて、、、
布、ティッシュ、綿棒などを使って
余分な漆をしっかりと拭き取ります。
最終的に少し余った生漆は、
このような割れが入った部分を補修する麦漆に仕立てて
塗り込んでおきました(^.^)
さて、一晩この木固めを乾かしてみましょう。
何とかカラッと乾いていることを切に願います(祈!)
つづく。。。
この記事へのコメント
おはようございます。作業内容に苦労している様子をヒシヒシと感じます。下地作業は、地道でちょっと見では誰にも評価されない判らない目立たない工程ですが、その後の仕上がりに影響するのでやはり大事ですね。
内容を見ていて思わず力が入ります。応援しています。
内容を見ていて思わず力が入ります。応援しています。
Posted by H.W at 2022年09月15日 08:54
H.Wさま
いつもしっかりとご覧頂き、ありがとうございます。
おっしゃる通り、下地は見えないところが評価上の難点ではありますが、やはり何事も土台(ベースや基本)が大事だということで、手は抜けません。修理ということであれば、元々の状態に難があったわけですから尚更です。
そして、このようなブログやSNS等で下地作業をご紹介し「見える化」することも、何かしらの意味や意義のあることかな?と考えております。見えない所で、逆に悪さする、いい加減なことをする…という人たちもいることですし(^^;
引き続き宜しくお願い致します。
いつもしっかりとご覧頂き、ありがとうございます。
おっしゃる通り、下地は見えないところが評価上の難点ではありますが、やはり何事も土台(ベースや基本)が大事だということで、手は抜けません。修理ということであれば、元々の状態に難があったわけですから尚更です。
そして、このようなブログやSNS等で下地作業をご紹介し「見える化」することも、何かしらの意味や意義のあることかな?と考えております。見えない所で、逆に悪さする、いい加減なことをする…という人たちもいることですし(^^;
引き続き宜しくお願い致します。
Posted by 瑞緒(ミズオ) at 2022年09月15日 13:47