2020年02月20日

鞘塗りのご紹介~金箔鞘

鞘塗りのご紹介~金箔鞘

お客様の許可を頂きましたので、
ご依頼→当方で塗りや装飾を施した幾つかの日本刀鞘をご紹介して行きます。
まずは昨年夏~秋にかけて製作した金箔鞘について。


 金箔鞘の全体像です。


 この箔押しご依頼は、通常の仕様(金箔平押し)とはだいぶ違うものでした。


 細かい切り廻し=砂子(金箔の粒)で3重に箔押ししております。


 箔押しが終わって、蒔絵筆で銘入れ(黒漆)を行い、最後にうっすらと摺り漆を施しました。



 金箔鞘、箔押し作業の様子もご紹介。まずは箔濾し作業から。。。


 箔押しの上に重ねて箔を蒔き、、、


 蒔きつぶして、、、


 あかし紙や真綿で押さえて、、、


 乾燥後に真綿で箔払いして、、、


 真綿でそっと磨いて箔押しの1工程が完了です。。。
 この作業を3回繰り返したわけですが、
 それ以前に、木地の状態から下地~中塗り迄も施しました。

鞘塗りを全工程行いますと、やはり工程数の多さが改めて分かります。
各工程気を抜かずにやらないと、後で必ずしっぺ返しが来る漆塗り。
その厳しさを毎回味わった次第です。


 普通の箔押しとは違い、拡大して見ると豹紋のような表情が。。。

初めて行った難しい作業ではありましたが、また一つ勉強になったご依頼でありました。

  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 13:04Comments(0)制作日記金箔・金粉漆塗り鞘塗り