2023年09月23日

薄器螺鈿修理①・・・

薄器螺鈿修理①・・・

薄器螺鈿修理①・・・
4月にお預かりしてから長期で中断していた薄器の螺鈿修理。。。
8月の末から修理を再開してコツコツと進めております。

薄器螺鈿修理①・・・
まずは、外れた蝶翅螺鈿の裏側に貼り付いている
漆と思われる接着塗料を除去です。。。

薄器螺鈿修理①・・・
次に綺麗に研いで、、、

薄器螺鈿修理①・・・
割れが入った部分を樹脂を浸透させて補強・接着です。

薄器螺鈿修理①・・・
螺鈿が貼られていた部分も、、、
残っている螺鈿の裏表皮や漆と思われる接着塗料を除去します。

薄器螺鈿修理①・・・
数日後に1次接着していた樹脂が硬化したところで研ぎを入れます。

薄器螺鈿修理①・・・
一旦嵌めてみて、、、
やはり蓋の木地が経年変化で縮んで
螺鈿が嵌らなくなってますね(^^;

薄器螺鈿修理①・・・
輪郭を慎重に研いで、、、

薄器螺鈿修理①・・・
ここが最も難しい作業の一つです。
ピッタリ嵌るようになるまで3時間以上かかりました(^^;

薄器螺鈿修理①・・・
そしてまた次なる難関、、、
螺鈿欠損部分の補完であります。

薄器螺鈿修理①・・・
欠損部分をフィルムトレースをしてから、、、

薄器螺鈿修理①・・・
色味の合う螺鈿部分を探し、、、

薄器螺鈿修理①・・・
適当と思われる箇所に研ぎと磨きを施した上で、、、

薄器螺鈿修理①・・・
カットです。。。

但し、すんなりとそのままOKとはならず!
色味が合うと思って作っても、光る角度が微妙に違うことばかり。。。
欠損部は3ヵ所ですが、結局はそれぞれ2~4個作る破目になるのでした(^^;

薄器螺鈿修理①・・・
ようやく3ヵ所とも出来上がりました~。
この作業だけで4~5時間であります。

そして、、、補完螺鈿を本体と樹脂で接合します。
この作業、ひと手間掛かってしまいますが、
貼付する際に本体と補完螺鈿に漆が浸透しないようにする処置でして
どうしても必要な作業となります。

この処置をしないと、漆が継ぎ目に浸透して
必ず黒い継ぎ目がクッキリと出てしまいます。

薄器螺鈿修理①・・・
まずは螺鈿を本体から取り外して、、、

薄器螺鈿修理①・・・
裏側の補完部分にセロハンテープを貼ってから、
表側のセロハンテープを剥がします。。。

薄器螺鈿修理①・・・
そして、今度は表側から樹脂を浸透させます。。。

割れ部分の補強時と同様に裏側から浸透させても良かったのですが、
テープが表側ですと樹脂がテープの裏に浸透して面倒なことになりますので、
その逆で行うことにしました。

ここで、琵琶の螺鈿修理も同時進行です!
割れた覆手前板螺鈿の接着を行いました。

薄器螺鈿修理①・・・
前板の割れ(向かって右側)の合わせをまずします。。。

薄器螺鈿修理①・・・
何度か固定を修正して、やっとセッティング完了!
割れ部分は、裏側は全部止め、表側は一部止めにしました。

薄器螺鈿修理①・・・
表側で顔をのぞかせている割れ部分から樹脂を浸透させ、、、

薄器螺鈿修理①・・・
そこに真珠貝の微粉を擦り込んで傷埋めしてから、、、

薄器螺鈿修理①・・・
テープを貼り替えます。。。

薄器螺鈿修理①・・・
今度は割れ中央部で同じ作業を繰り返し、、、

薄器螺鈿修理①・・・
割れ全体をテープで貼って、全固定であります。
ギブスでガチガチに固定した状態と似てますね~(^.^)

これで、後は数日後の樹脂硬化を終えて、
いよいよ躯体(薄器や琵琶)への螺鈿貼付作業に進みます。

修理はようやく終盤戦へ!
つづく。。。









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この記事へのコメント
おはようございます。お仕事が補修となりますと様々な時代の製品を知る機会が訪れるのは、過去の技法や発見があるのは必然ですね。この様な画像を観せて頂ける事は、ほんの少しですが同じ体験をした気持ちになります。観ると実際に作業をするのでは大きな隔たりがあるのは承知の上です。ありがとうございます。これからも観て応援します。よろしくお願いします。
Posted by W.H at 2023年09月24日 08:50
W.Hさま

コメントを頂きましてありがとうございます。
おっしゃる通り、補修の仕事は過去の先達者たちの技法などを知る良い機会となっております。時には、何が使われているか?どうしてこうなったいるのか?と疑問のまま終わることはありますが、そこから推測した内容が次につながったり、後で気づくということもしばしばあります。引き続き宜しくお願い申し上げます!
Posted by 瑞緒(ミズオ)瑞緒(ミズオ) at 2023年09月26日 09:29
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