2017年01月21日
香盒の修理・・・
香盒の修理・・・
年末年始で螺鈿や漆塗りの修理をしていた香盒がこのほど完成しまして、
本日無事にお客様の手元に届きました。☆螺鈿はアワビ薄貝です。

完成写真です。

①補修前
螺鈿や漆塗りが剥がれ、残っている螺鈿は剥離しかかっているものが一部ありました。
木材の素地上には漆喰もしくは錆(漆と砂を混ぜたも の)が塗られている状態でした。

②螺鈿の取り外しと洗浄
現存している螺鈿は、かなり接着が弱くなっていると判断し、
その全てを針、ピンセット、刃物を使って慎重に取り外しました。
その後、取り外した螺鈿は水や溶剤を使って奇麗に洗浄しました。

③下地調整と中塗り
現存の下地を研磨して平滑にしました。
その上から漆を含浸させて補強し、更に錆や黒漆を幾重かに塗って、
下地と塗面を強固なものにしました。

④螺鈿作り
現存する螺鈿の接着跡を参考にして、補完する螺鈿の形状を原稿に描き起こし、
青貝(アワビ薄貝)を加工しました。

⑤螺鈿貼付と上塗り仕上げ
既存の螺鈿や新しく補填用に作った螺鈿を漆で貼付。
その後、黒漆を塗り重ねてから螺鈿を研ぎ出し、
全体を磨き上げて完成となりました。
現存している螺鈿が少し厚めでしたので、
そのことを考慮して塗りの厚みを調整する工夫が必要でした。
色々と新しい発見もあり、大変勉強となるご依頼でありました。
年末年始で螺鈿や漆塗りの修理をしていた香盒がこのほど完成しまして、
本日無事にお客様の手元に届きました。☆螺鈿はアワビ薄貝です。

完成写真です。
①補修前
螺鈿や漆塗りが剥がれ、残っている螺鈿は剥離しかかっているものが一部ありました。
木材の素地上には漆喰もしくは錆(漆と砂を混ぜたも の)が塗られている状態でした。

②螺鈿の取り外しと洗浄
現存している螺鈿は、かなり接着が弱くなっていると判断し、
その全てを針、ピンセット、刃物を使って慎重に取り外しました。
その後、取り外した螺鈿は水や溶剤を使って奇麗に洗浄しました。
③下地調整と中塗り
現存の下地を研磨して平滑にしました。
その上から漆を含浸させて補強し、更に錆や黒漆を幾重かに塗って、
下地と塗面を強固なものにしました。

④螺鈿作り
現存する螺鈿の接着跡を参考にして、補完する螺鈿の形状を原稿に描き起こし、
青貝(アワビ薄貝)を加工しました。

⑤螺鈿貼付と上塗り仕上げ
既存の螺鈿や新しく補填用に作った螺鈿を漆で貼付。
その後、黒漆を塗り重ねてから螺鈿を研ぎ出し、
全体を磨き上げて完成となりました。
現存している螺鈿が少し厚めでしたので、
そのことを考慮して塗りの厚みを調整する工夫が必要でした。
色々と新しい発見もあり、大変勉強となるご依頼でありました。