2022年11月30日

螺鈿硯箱の修理⑪ 欠損螺鈿の裏彩色・・・

螺鈿硯箱の修理⑪ 欠損螺鈿の裏彩色・・・

かなり時間を要している螺鈿硯箱の修理。。。
今年中には何とか納めたいと考えております。

先週は、非常に細かい部分は除いて
欠損螺鈿のほぼ全てが出来上がり、
先日、ようやく螺鈿の裏色塗り=裏彩色を行いました。


欠損螺鈿を全て嵌め込んで仮組みした様子。


このような小さいパーツを作るのも、中々苦労しました。
組むときの微調整も大変でしたが、大切なパーツたちです。


No.4グループも仮組みです。


この秋草の葉っぱがラスト製作パーツ。
色味や輝き具合にこだわった結果、こちらも結局3つ作ることに(^-^;


この薄貝からは多くのパーツがトリミング出来ました!
ありがとう!と言いましょう(^.^)



さて、仮組みしたものも含め、全パーツが揃ったところで、、、


全部裏返してフィルムに仮固定。。。


調合白漆で裏彩色スタート!


調合白漆は、わざと固練りの状態に。
トロリ状態ですと、継いだところから裏側に
どんどん浸透して行きますからね!(^^;

筆を走らせますと、粘り気があるので最初はかすれますが、
もっちりとした感じなので隙間への浸透は防げます。


平筆塗りした後、継ぎ目に漆が入って行かない所は
蒔絵筆で少し塗り込みます~。但し、たっぷり塗りは禁物。


苦労したNo.4グループも。。。
ここまで来るのは本当に長かったですね(^.^)


裏塗り完了です。
色味の濃い目変化を防ぐため、
数日間~1週間をかけて乾燥はゆっくりと、、、現在も乾燥中です。

これからがまた勝負どころですが、、、
本件終盤戦は12月へとつづく。。。


さて、今日で秋も終わって今年も残すところあと1ヶ月。
この秋は、美しい自然の風景や実りを享受することも多かったように思います。


時には非情な一面を見せる自然ですが、
このように人間との調和が現れた風景を見つけますと、
なんかホッとさせられる気がしますね(^^)
☆かつて火口であったと思わる池の前に建てられた鳥居です。

自然と人間のみならず、人間同士も厳しい局面はいつも現れます。
なんとか乗り越えて行きましょう♪

♪Make You Feel My Love / Adele【洋楽 和訳】アデル *ボブ・ディランカバー




  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 19:00Comments(0)制作日記螺鈿(らでん)・貝細工漆塗り修理