2010年07月28日

アワビ貝の分別作業・・・

アワビ貝の分別作業・・・

恥ずかしながら、これまであまりアワビ貝の種類について勉強してなかった。先日、貝殻にお詳しいとあるお客様よりアドバイスを頂き、今まで曖昧だったアワビ貝の識別能力をほぼ身につけたため、当工房に在庫のアワビ貝殻の分別を試みた。

 昨日行ったアワビ貝の分別。
 
 結果は・・・
 マダカアワビ=10枚程(下)、クロアワビ=40枚程(左上)、メガイアワビ=40枚程(右上)。

マダカアワビは、ソレらしきものも含めているので、実際はもう少し数が少ないかもしれない。いずれにしても、クロアワビとメガイアワビの両者が、全体の大半を占めている2大政党ということ。マダカアワビは幻のアワビとも言われ、アワビ漁獲量全体の1~10%と少ない。

それぞれの貝殻の特徴を記すと・・・

 マダカアワビ

 凹凸がかなりあり、高さがある。気孔部(穴が開いているところ)が大きくて高い。渦巻きの位置が中央寄り。世界最大級の大きさになるアワビで、深い水域に生息する。

 クロアワビ

 凹凸少なく、高さがある。貝殻外側の色味が黒い。全体的に細長い。渦巻きの位置が比較的中央寄り。

 メガイアワビ

 凹凸少なく、平べったい。貝殻外側の色味が茶色い。全体的に丸みがあり、渦巻きの位置が外側寄り。


厚貝材料としては、メガイアワビやクロアワビが凹凸が少なく、均一な広い面積が取れて良いと思うが、食べる方となるとメガイ→クロ→マダカという順番で高級になっていくらしい。

同じように見える貝殻も、しっかり観察すると様々な種類と特徴がある。見分け方が分かってくると凄く面白いね。
 

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Posted by 瑞緒(ミズオ) at 23:58Comments(2)螺鈿(らでん)・貝細工