2021年11月23日

出刃くん 漆塗り仕上げ・・・

出刃くん 漆塗り仕上げ・・・

ついで作業からずっと進めていた出刃包丁の柄塗り、、、
やっと仕上げ作業に入りました。


柄本体の上塗りは終わりましたので、
柄縁の最後の塗りをまず行って、、、


磨き前の研ぎを施し、、、このあと摺り漆。


翌日乾燥したところで、柄全体を呂色磨きします。
柄のアサギ色が程良く露出するように、慎重に磨きを進め、、、


最後の摺漆を。。。


そして本日、最後の呂色磨きをして、
螺鈿象嵌前の漆塗り作業はこれで完了です。


だいたいイメージに近いシブい感じに仕上がりました。
表面はボコボコになって、凸ったアサギ色の山の間は深い青渋茶に。

だいぶ荒々しく仕上がりましたが、、、
今回のテーマ、実は『冬の玄界灘』なのであります。(^^)
寒々しいどんよりとした空、そして冷たい季節風にさらされた玄界灘の様子。
波打ち際の泡立ちと潮騒、波間に見える重々しい海中、、、
そんな中で、青緑にチラッと輝く一面ものぞかせてくれます。

厳しい中にも、彩りと美しさを見せる冬の玄界灘の姿は素晴らしく、
そこで揉まれた海の幸もまた美味しい。。。
捌く手にも喜びと感謝が宿る、、、そんな柄塗りの趣向でございますね。
そうですね~この塗りは、、、勝手に『玄界灘塗り』とでも称しましょうか(^.^)


機能性も重視し、感触の良さ、しっかり持てる感を追及。


滑り止めとして、2種の表面仕上がり(肌合い)を設定~
凹凸感のある柄と、磨き上げた艶っつやの黒柄縁がダブル機能します。
☆ちょっと大げさ!(笑)

こんな感じで仕上がった出刃くんの柄塗りですが、
あ~しかしまだ完成はしておらず!!
この後はしっかり螺鈿を作って象嵌せんと~~ですね。
別案件に取り掛かりますんで、、、
果たしていつになることやら。。。(^^;

つづく。。。


  


Posted by 瑞緒(ミズオ) at 18:38Comments(4)制作日記漆塗り